漱石、英世の(週刊 自転車ツーキニスト188)
発行日時: 2005/2/2----------------------------------------------------------
【週刊 自転車ツーキニスト】"Weekly Bicycle Tourkinist"
漱石、英世の188号
■本を修理する
伊豆の下田の歴史を調べなくてはならなくて、図書館で本を借りてきた。
吉川弘文館が昭和36年に出した「人物草書・ハリス」というヤツで、随分古いハードカバー本。背表紙が剥がれてて、ページもバラバラにとれてる。それを図書館の職員がセロテープで雑に貼り付けたようで、上と下が全然揃ってない。ページの角も折れてる。もうそろそろ廃棄、お役御免だな、という風情だった。
で、読むに際して、それを修理してみたのだ。
本来は、あんまりどうか、という行為なのだろうけど(公共物だし)、あまりにブツがひどかったので、やってみた。使うのはセメダイン社の黄色い容器の木工用接着剤と、若干の紙だけ。
セロテープを丁寧に剥がして、ページの上と下をキレイに揃えて、いったんノドの部分の糸を切り、背表紙を紙で糊付けして補強し、接着剤を薄く塗った後に、本をまとめ、輪ゴムで固める。
丸一日、接着剤を乾かしたら、自分ながらほれぼれするほどキレイになった。ページはしなやかに開くし、揃ってるし、本自体にソリッド感ができた。修繕完了。本が喜んでる。何だか愛着のようなものまで生まれてきて、図書館に返したくなくなるが、まあそれは仕方のないことだ。自分のものじゃないんだから。
本好き、ということもあるが(私は「本を読むこと」が好きである以上に、本という物体そのものが好き)、それとは別に、私はこういう行為がかなり好きだ。
壊れたものを修理すると、新品以上に愛着が湧く。ちょっと見に汚く見えることもあるが、それと愛着とはまた別物だ。時折、カミさんは「そんなみっともないことをするな」という。だが、そういう考え方は間違ってると思う。
結局、モノを長く使うこと、もったいないと思うこと、それこそが、エコの原点であり、極端な話、すべてであると思うのだ。
■今さら新札の話なんだが
さて、そろそろ新札にも慣れてきたところだとは思うんだけど、どうにも絵の質が落ちたように思えてならんのだ。ひとえに肖像画部分。あんまり指摘されないんで言うんだが、そう感じてるのは私だけなんだろうか。
樋口一葉ののっぺり顔にもかなり参るが、一番身近なこともあって、千円札の質の低下が非常に目立つ。漱石の肖像の生き生きした表情に較べて、野口英世の顔に生気がない。線も雑だし太くて粗い。何だか技術が退歩したかのようだ。お札自体には最新のハイテクがいろいろと盛り込まれているというんだけど、なんだかなぁと思う。
思い出すのは高校生の時だ。
あの頃も、旧札の伊藤博文に較べると、漱石札は何だか「子供銀行」みたいだな、と思った。でも、それは全体のデザインへの違和感であって(特に新渡戸札のデザインは今でもよくないなと思うよ)、肖像画などの細部においては、おー、さすがに細密によくできてるなぁと思ったものだ。
だが、今回はそこかが違う。ひょっとして印刷のコストダウン? などと思ってしまうんだけど、ホントのところはどうなのだろう。
この粗さがなぁ……。何だか外国のお札みたい。
日本のお札は世界に冠たる細密さ、紙質の良さを誇っていたもんだが、それが何だかフラン札やポンド札なんかと同じになってしまった。私ヒキタとしてはヒジョーに残念なのだ。
■自転車講演
3月に横浜市国際交流協会で、2回連続の講演をやります。
興味のある方は是非どうぞ。詳しくは下記の通りです。
日時: 第1回 3月6日(日) 14:00〜16:00 (ドイツ編)
第2回 3月13日(日) 14:00〜16:00 (オランダ編)
会場: 横浜国際協力センター5階会議室
参加費:1500円(2回一括の申込みになります)
定員: 50人(抽選)
主催・お問い合わせ (財)横浜市国際交流協会(YOKE)
電話 045−222−1173 E-mail: college@yoke.or.jp
【お申し込みについて】
「往復はがき」 または 「Eメール」で。
?講座名 ?住所 ?氏名 ?電話番号を必ず記載のうえお申込み下さい。
締切り 2月24日(火)往復はがきは当日消印有効。
* 講師への質問を簡単にお書き頂いても結構です。
* 1通で2名まで応募できます。その場合、代表者以外の方はお名前のみ記載下さい。
* 応募多数の場合は抽選になります。抽選結果の通知は締切り後になりますので、ご了承下さい。
*「往復はがき」の場合
〒220-0012 横浜市西区みなとみらい1−1−1 パシフィコ横浜 横浜国際協力センター5階
(財)横浜市国際交流協会 国際カレッジ係
*「Eメール」の場合 college@yoke.or.jp
お問い合わせ
(財)横浜市国際交流協会
情報サービス課 国際カレッジ担当
? 045−222-1173
E-mail: college@yoke.or.jp
http://www.yoke.city.yokohama.jp/yoke_report/0412/1220_2terrakoya.html
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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】
「文房具56話」串田孫一著 ちくま文庫
何だか冒頭の「本の修理」に繋がるような話なんだが、串田先生の文房具への偏愛を語った本。出てくる文房具がいずれもレトロでいい。「吸い取り紙」「テープライター」なんてのも出てくる。思えば「文房具を愛せる時代」というのは、ちょっと幸せな時代だったのかもなと思う。中学生の頃、高校生の頃、私は自分のシャープペン、万年筆、ノート、消しゴム、というようなものに異様なコダワリがあった。文房具好きだった。
そのコダワリが今あるかというと、まったくないとは言わないけれど、かなり減じた。もちろんパソコンの登場のせいである。
毎日パソコンに向かって、テキストもビジュアルも処理していると、ほとんど文具を使う機会がない。
文明の進歩は味気ないものだ。
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最新刊「日本史の旅は、自転車に限る!」木世(えい)出版 絶賛発売中(←自分で言うな)
【自転車通勤で行こう】
http://japgun.infoseek.ne.jp
バックナンバーはこちら。
http://www.melma.com/mag/03/m00016703/
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