6666の……(週刊 自転車ツーキニスト176)
発行日時: 2004/9/30----------------------------------------------------------
【週刊 自転車ツーキニスト】"Weekly Bicycle Tourkinist"
6666の……176号
■また間があいてしまった
すまぬすまぬ。またもや「お久しぶりの週刊ツーキニスト」になってしまった。申し訳ない。
色々ありましてね。会社では(本業の方)大幅な人事異動などもあったりするし、番組はリニューアルスタートを控えてるし(例のクボジュンほかの話です)、学習院での秋期講座も始まるしで、いや、色々と私ヒキタとしても、結構、大変な日々を過ごしているわけです。
だけど、毎日毎日少しずつやっていけば、仕事というものはいつかは片づくわけで、もうすぐ木世(えい)出版社から「日本史の旅は自転車にかぎる!(仮題)」という本が出ます。
「バイシクルクラブ」の連載を大幅にブラッシュアップしたもので、こいつは真面目な話、力作であります。自分でいうのも何だが、かなり面白い(と思う)。
連載時には出てこなかった話も多数収録されてるし、何しろものすごく取材費のかかった本だ。写真も満載。11月の初旬に書店に並ぶ予定なんで、是非是非手にとって見てみて下さい。
巻末には「逆説の日本史」で有名な作家の井沢元彦氏との対談も収録されてます。これまた最大のウリであって、笑っちゃうのがビジュアルだ。スキンヘッドオヤジが二人、歴史の激論を交わす、という図。
予定価格はたぶん1400円。こう言っちゃアレですが、かかった費用、時間に比すると、破格であります。是非一冊どうぞ。お願いー。
というか、ヒキタ、伏して申し上げます。お願いです。買って下さい。11月の初旬です。
この本を是非とも買って欲しいのには若干の理由がありまして、そのあたりはまた次号、次々号でも追々。
■6666666の謎
まだ東京の局番が3桁だった頃、こんな噂があった。
「悪魔の数字、666-6666に電話すると、あの世に電話が繋がり、向こう側の声を聞いた者は、1年以内に死ぬ。その声を一度でも聞いたらもうダメなんだって……」
ある日のコンパで、そういう話題が出た後、私(大学生時代だ)は帰りの電車の中で、その電話番号に電話をかけてみたくて仕方がなくなった。ちょっと酔っぱらってたし。で、当時住んでいた八王子のめじろ台駅に着くと、ホームの公衆電話の受話器を取ったというわけ。当時は「携帯電話」なんてまだなかったのだ。
「そんなアホな」という気持ちが60%。
「もしも一般家庭だったら(こんな数字でそれはほぼないが)かけられた方は迷惑だよな……」が30%。
「でも、何だか気味が悪いよなぁ、ほんのちょっと聞いたらすぐ切っちゃえ」が10%。
そういう気持ちだったと思いねぇ。
でも、かけたい気持ちはつのる一方だったのだ。で、結局、かけた。
プルルルルル……、プルルルルル……。
「ガチャ」
2コールで出た。
「はい、こちらは冥土でございます……」
しわがれた女性の声は、確かに私にそう告げた。
私は驚き、受話器を叩き付けるようにフックにかけ、そして、ほとんど誰もいないホームで真っ青になった。
め、冥土?
■冥土の正体とは?
私は真っ青になりつつ、アパートに帰った。
映画「オーメン」にも出てくる、悪魔の数字666。その電話番号は、冥土に繋がっていたのだ。何なんだ。さっきのアレは。俺、女の声を聞いてしまったぞ。
「1度でも聞いたら、1年以内に死……」
コンパで聞いた誰かの話が甦る。
私は恐怖に襲われつつも、だが、その晩は酒をかっくらって寝てしまった。
さて、翌日。
前夜の記憶が夢のように甦る。あれはいったい何だったんだろう。
窓の外はお日様燦々の平和な東京郊外だ。恐怖感はかなり減じてる。
で、私は再度、電話をかけてみた。666-6666、と。
前夜と同じく、しわがれた女性の声が出た。
「はい、明治座でございます。6月1日の五木ひろしの公演は……」
はれ? 明治座? 聞こえるのはテープの声で、延々と明治座の公演案内をするオバさんだ。
もう一度、電話をかけてみて最初から聞いてみると、確かに「明治座」が「冥土」に聞こえなくもない。発音が悪いのだ。あらー、そういうことだったのね。
人の耳はしょっちゅう誤解をする。いわば聞きたいものだけを聞く。深夜、怪談を聞いたばかりの私の耳は、たぶん「冥土」だの「地獄」だの「デビル」だの「オーメン」だの、そういう言葉ばかりを聞きたかったのだろう。
ま、とりあえず、あれから20年近く経って、まだ私は生きている。
ただ、それだけの話なんだけどね。
■シアトルのイチロー
イチローはすごいなぁ。
もうほとんど野球アンドロイドに見える。大記録まであと少し。既にリーチだ。我々は今、大リーグの歴史を目の当たりにしてるんだな、と思う。それをやってのけているのが、愛知出身の日本人青年だ。コレをカッチョイイといわずして何をカッチョイイというのか、てなもんだ。
それに較べて日本野球……。中日は結局、優勝したんだっけ? まだだっけ? パリーグは?
揶揄でなく、本気で知らない。話題になるのは、三木谷氏と堀江氏の動向ばかりだ。
視聴率だって、ゴールデンタイムで、もはや6%とか7%が当たり前。かつてのキラーコンテンツ「巨人戦」は、テレビ局にとって今や完全にお荷物となっている。日テレなんかは結構つらいところにいると思うよ。
でも、最高の選手たちがこぞって海を渡るんだから、仕方ないといえば仕方ないのだ。我々はスポーツ中継に何を求めるかというと、プレーの面白さや、勝ち負けの興味もさることながら、それ以上に「スゲーやつ」を見たいんだから。そのスゲーやつがみんな大リーグ入り。
私は真面目にコレでいいのかと思っているのよ。
日本のプロ野球の衰退は、どう考えても、必然だ。ライブドアが来ようと、楽天になろうと、この低落傾向は変わらないと思う。ジャイアンツ偏向とか、選手の年俸が高すぎるとか、そういうことの弊害は、今や枝葉末節の話だ。日本でプレーしている選手そのものに魅力がない。いや、魅力がない、というより、より魅力がある人間がアメリカに行ってしまってる。
これは決して野球だけに言える話ではないよ。
海外、特にアメリカに日本の頭脳が流出していると言われて久しい。一旗あげてやろう、というガッツある若者も、海外に渡って、と考える。この前、寿司店で修行している若い板前が「オーストラリアに店を探しているんですよ」というのを聞いた。
あらゆるものが海を渡っていき、それが二度と戻らない。
イチローが出かけるとき、松井が出かけるとき、私も「頑張れ、アメリカ人をぎゃふんといわせてくれ」と思った。
でも、今となっては……。
やはり「日本の球界は俺の双肩にかかっている」という頑張り方もあったと思うのだ。
そのためには、野球界にとどまらず、今のこの「日本というシステム」の魅力を、嵩上げしていくしかないんだろうな、とも思う。
そのためには営々とした地味で地道な努力しかないのだろうとは思うが、その努力は、これからで、まだ間に合うのだろうか。
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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】
「通勤通学スポーツ自転車の本 VOL.5」木世(えい)出版社
通勤通学のエイムックも、もうこれで5冊目なのだ。
正直言って低調だったVOL.3、VOL.4に較べると、VOL.5は断然面白い。実践的で実用的。なおかつシャレが効いている。一言でいうと編集が確かだ。
メイン特集の「自転車通勤は毎日が小旅行」もさることながら、「癒し」企画、「錆びたクロモリ自転車を再生して通勤に使おう」企画、「通勤ライダー・輪聖への道」企画、「アイディア通勤・虎の巻」企画など、いずれも読みごたえがある。
何が違うか。簡単。編集者が違うのである。
私もたびたびお世話になっているが、編集I氏という人が携わると、自転車ムックは必ず面白くなる。
ここんとこちょっと夏の疲れが出てきたなー、自転車通勤ちょっとタルいなー、と思っているような人にはオススメである。980円。
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【自転車通勤で行こう】
http://japgun.infoseek.ne.jp
バックナンバーはこちら。
http://www.melma.com/mag/03/m00016703/
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