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納涼(週刊 自転車ツーキニスト171)

発行日時: 2004/8/4

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【週刊 自転車ツーキニスト】"Weekly Bicycle Tourkinist"
 怪奇な納涼171号

■物騒な世の中ですが

 お久しぶりのヒキタです。暑いすね。一段落したとはいうものの、まだまだ夏本番だ。ヘルメットの中にはバンダナを敷こう。特に私。そうでなくとも自転車に乗る際には、帽子をかぶること。

 さて、世の中あげて物騒キワマレリな昨今だが、いくら物騒な世の中であっても「白骨死体を発見する」という体験をした人は、そんなに滅多やたらにいるわけじゃないと思うのだ。
 ところが、実は私、そういう希有な体験をしたことがある。
 小学4、5年生の頃、宮崎県日南市の「隈谷(くまや)」と呼ばれるド田舎での出来事だ。名前からしてド田舎な地名ですね。どうでもいいことではありますが。
 隈谷地区には、当時仲の良かったK君という友達が住んでいて、その日、私はそのK君とキャッチボールの場所を探してた。隈谷地区周辺は、まさに山と坂道しかないところで、唯一の遊び場といえば、通常はショベルカーがザクザクと山を掘り進む、採石地しかなかったのだ。むき出しの土や岩だらけの、仮面ライダーがショッカーと闘っていたようなところですね。
 その日は休日だったのか、何だったのか、ショベルカーはいなかったんで、我々二人はその採石地に入って、キャッチボールとあいなったわけだ。思えば私にも野球少年の時代があったのだなぁ。

■奇妙な約束

 んで、二人してそこでキャッチボールをしていたと思いねぇ。
 で、K君の投げるボールがそれた、と。私はそのボールを追って、採石地の一角まで走った。するとそこに海に浮かぶブイの浮き玉のような、バレーボール大の白い玉が、半分土に埋もれながら、落ちていたのだ。
 宮崎県日南市は、港町だったから、当時の我々はそういうものを見るのは慣れていた。で、私はそれを何気なく拾い上げた。そしたら、その白い玉に2つの大きな穴があいていて、あろうことか、歯が生えていた、と。
 げげげげげ、どうみてもそれは頭蓋骨。
 私はそれを放り投げ、K君はぶったまげ、我々二人は大きく後ずさりした。K君は「ヒキタの手には、呪いが付いた!」とか言い、私はその手をK君の背中や肩になすりつけ「呪いはそっちにも移った!」といい、とにかく我々はパニック状態になった。
 で、ひとときのパニックが吹きすぎると、我々は何か不気味で恐ろしく、なぜか後ろめたい気分になった。そして、どちらともなく言いだしたのだ。
「このことはオレたち二人の秘密にしような」
 なぜ?
 何故だかよく分からない。その世代の男の子にありがちなことだ。
 まあ、そんなわけで、その白骨はそこに置き去りにされ、我々二人は「無かったこと」にして、とりあえず現場から逃げ出したのだ。

■誰の頭蓋骨

 その晩、私は眠れなかった。
 K君も眠れなかったらしい。で、我々二人は、翌日になって、意を決して、学校の先生に頭蓋骨のことを告げた。

 その日を境に、日南市はパニックになった。

 ……ってね。いやー、そんなことは全くありませんでした。
 先生は「あ、そ」と言い、念のために警察に連絡し、警察も(たぶん)「あ、そ」と言い、とりあえず現場にパトカーでも行かせますか、と言って、それっきりになった(らしい)。つまりは何も起こらなかった。
 子供の言うことを信じなかった、というわけじゃない。
 後で聞くと、その辺りは何でも江戸時代以前の墓が点在する地域であって、土を掘り返すと、よく出てくるのだそうだ。しゃれこうべ。
 私とK君は、何だか拍子抜けで、アレは何だったのだろう、と、さらに翌日、恐る恐る現場に確かめに行ったのだが、既に処理済みだったのか、そこにはもう頭蓋骨はなかった。
 25年前の田舎の小さな事件(我々二人にとって)だ。でも「あ、そ」で、ホントに良かったのかなぁ。ほかの可能性はホントになかったのだろうか。今でも何だか不思議な気がするのだ。

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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】

「創価学会」島田 裕巳 著 新潮選書

 創価学会かぁ、うーん、何だか敬遠……。と、考えているような人にオススメの創価学会入門書がこれだ。学会との対決姿勢で有名なあの新潮社の本なのに、立場は非常にプレーン。親学会でもなければ、反学会でもない。
 たぶん学会員にとっては、ここに書いてあることはみんな常識なんだろう。だけど、一般の人であらためて「創価学会とは?」「公明党とは?」を考える分には、短くまとまってるだけに、なかなか良書だと思う。安定与党が公明党なしでは成り立たない今、コレを読む価値はありありだ。
 前々からそうじゃないかなぁと思ってたんだけれど、コレを読むと、創価学会は「宗教団体らしい発展」というより「左翼団体っぽい発展」の仕方をしていたんだなぁというのが、あらためて分かる。
 立花隆の大著「日本共産党の研究」とともに読むと、団体の構造がよりよく分かってくると思う。この手の本はなるだけ党派性を排したところで書かれると面白くなる。本書はそういう意味でなかなか読ませてくれた。
 ちなみに著者の島田氏は、そう、あの島田氏だ。うーむ……。
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