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冷房が寒い(週刊 自転車ツーキニスト167)

発行日時: 2004/6/3

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【週刊 自転車ツーキニスト】"Weekly Bicycle Tourkinist"
 冷房が寒い167号

■オフィス冷房

 寒くないすか?
 最近、私は寒い。会社の中での話ではありますがね。
 私のデスクは、吹き出し口からの冷気がそのまま直撃してキンキンに冷える位置にある。ちょうど左右からの空気がここでぶつかり、冷気が溜まるという、気流の潮目のようなところなのだね。だから右と左の肘近くが双方ともに冷たい。腹が立つぐらいだ。
 でも、私だけでないと思うのよ。
 自転車ツーキニストは大抵の場合薄着だから、この季節以降「冷房を停めろ」または「少なくとも緩めにしちくりー(宮崎弁)」と思っている人は多いのではなかろうか。
 冷暖房は常に「スーツを着ている人」を基準に温度設定しているからね。
 地球環境的にも、従業員健康的にも、何とかしていただきたいと切に思う。だいたい、まだ冷房そんなに効かせる季節じゃないよ。6月になったばかりですぜ。

■シルバーったって……

 下ネタで恐縮なんですが、あまりに笑ったんで。
 前々から、エロ業界では「熟女ブーム」とか「人妻ブーム」なんて言われてた、と。そのこと自体は知っていたんだけど、ある日「アサヒ芸能」だか「週刊大衆」(どっちかだったと思う)などの、あまり上品ではない雑誌をめくっていたら、奇妙なエロビデオ・DVDの広告が目にとまったのだ。1ページ全面広告。
 その名も「シルバー養老淫」。院の代わりに淫。
「熟れに熟れたアタシを見て」とか「超熟・熟女」とかの惹句の向こうで微笑むモデル(?)の女性は、明らかな婆さんだ。揶揄的にいう「婆さん」ではなく、マジ婆さん。年の頃、少なくとも70歳以上。私の頭にはまたしても「?」マークが点滅しつつも、もはや笑うしかなかった。
 時代はここまできてるんだ。いったい誰が買うんだろうなぁ。

■峠越え

 そうそう、先週末、秩父に出かけてきまして、八丁峠を越えてきましたよ。
 雨の中の峠越え。海抜1000メートル以上ということで、やはり疲れた。正直言って途中でちょっと自転車を押して歩いたね。自転車に乗っても5km/h、歩いて4km/hなんだから。
 翌日は太股どころか、背中、二の腕など、身体中がパンパンに張って、なるほど自転車は全身運動だわいと今さらながら思ったことでした。

 さて、八丁峠近くには文字通りの意味で「時の止まった村」があった。
 とある大規模な鉱山(現在も細々と稼働中)の社宅や病院、学校などの跡。それが昭和40年代そのままの姿で残ってる。いわば廃墟なのだが、何だかその廃墟が美しい。懐かしい。その佇まいに私はちょっと慄然とするぐらいの感銘を受けたわけだ。詳しくは自転車雑誌「バイシクルクラブ」の次号、7月号の私の連載記事にて。
 日本の山奥には、まだまだ何かが眠っているんだなぁと今さらながら思うよ。

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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】

「平面いぬ。」乙一著 集英社文庫

 前々から評判は聞いていたんだけど、初めて読んだ。乙一。面白かった。
 本書は4つの短編が集まったものなんだけど、いずれ劣らぬ傑作だったと思う。少なくとも私には新鮮だった。何よりプロットが「他にない」。乙一氏、78年生まれだそうだが、大した才能だ。1つ目の「石ノ目」と、3つ目の「BLUE」には、何だか、シンと寂しく悲しくなってしまった。
 多少ストーリー展開とディテールが、子供っぽいというか、漫画っぽいという難はあるものの、それは「jump novel」という「少年ジャンプ」の派生誌が初出なわけで、当たり前といえば当たり前なのだ。人気が出るのも分かる。この人は所謂「面白いストーリーを語れる人」だ。
 より本格的な乙一小説が読みたくなってきたので、さっそく本屋に行って次を買ってくることにする。とりあえず「GOTH」というのが何かの文学賞をとっていたはず(たしか)。まずはそのあたりからかな。
 ただ今回のこの本、タイトルの「平面いぬ。」の句点「。」には、ちょっと……、という気がするのだ。
「モーニング娘。」のようなものなのだろうが、いったい「。」にどんな意味があるのか謎。いやしくも作家なのだから、文のありかたには敏感であって欲しいと思う。「おさまりがいい」程度の意味しか持たない句点はやめていただきたい。句点はあくまで「文」の終わりを示すために付けるものなのだから。

 ところで、今回は「オススメ本」なわけだが、このコーナー、「非オススメ本」の方がなぜか断然、反響があるのね。別段、抗議が来るというワケじゃない。むしろその逆。「もっと言って」というヤツ。いわばコーナーとしては「非オススメ本」の方が人気があるのだ。
 前回ご紹介した超ド級・非オススメ本「ゼッタイ、必ず、大丈夫!」に関しても、これを書いた著者K氏のことなんて、フツー知らんだろ、なんて思っていたらそうでもなかった。
「同じ著者の○○(別のタイトル)は、もっとひどかった!」というメールが2通来た。K氏、「こんな男は手放すな!」みたいな恋愛本も数冊書いているのだそうだ。して、その感想のいちいちが私と同じだ。
 その内容を一言でいうと、「自分が○○でないにも関わらず、○○になるための講釈をエラそうにたれるな」というあたりかな(○○には何を入れても可)。

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