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こてこての(週刊 自転車ツーキニスト94)

発行日時: 2002/6/22

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【週刊 自転車ツーキニスト】"Weekly Bicycle Tourkinist"
 大阪に感銘を受けた94号

■HPの不調について

 ちょっと所用がありまして、長らく大阪に行っておりました。その間、当HP「自転車通勤で行こう」のトップページがおかしくなっていたとのこと。
 うーむ、誰かがイタズラしたのかな? と思っていたら、"HOOPS"の混乱のようでした。
 人によっては「何だか卑猥な画面が出るぞ」ということだったんで、私もちょっと見たかったんですけど、東京に帰ってきたときにはすでに直っておりました。残念というべきか良かったというべきか。いずれにせよご心配をおかけしました。
 それにしても、最近、カウンターが出たり出なかったりしてますね。"HOOPS"、ちょっと手を広げすぎかもしれません。たぶんサーバーが負荷に追いついていないのだと見た。と、素人考え。

■ところで、その大阪

 考えてみれば、東京に住んでると、大阪って知らないんだよね。
 仕事で、大阪のあそこに行った、ここに行った、ということはあっても、全大阪を網羅的に知る、なんて機会は滅多にない。私もそうでした。梅田の一部と、道頓堀近くの夜の風景と、堺の一部しか知らなかった。
 で、今回、ちょっと特殊な機会があったんで、色々とグルグル巡ってみたのですよ。
 面白いなぁ、大阪。そして、美味しいなぁ、大阪。
 ここは確かに東京とはまったく違った論理と美意識で出来てるよ。

■通天閣

 W杯日本トルコ戦、どこでご覧になりました?
 私は通天閣のふもと、新世界の一角の居酒屋で「キッツいオッちゃんたち」と一緒に見ましたがな。もちろんビール、焼酎、串カツとともにね。でも、正直なところ、オッちゃんたちはサッカーにはあまり興味はない。ココまで話題になってるから、一応テレビはつけてるけど、タイガースの話とかしながらだからね。日本イレブンよりも、星野の仙ちゃんの心配ばっかしとるがな。
 しかしまあ、庶民的といえばこんなに庶民的な居酒屋はないね。東京にはここまでの店はないよ。
 水割り用の水差しは、もう何年も洗ってないような代物だったし、最初に出てきたおしぼりが、ギョッとするぐらいに汗くさい。そして、だからというべきか、値段が安いのだ。腹一杯飲んで食って、一人分1500円だ。ちょっとビックリした。で、不味いかというと、美味いのだ。串カツなんかもさっくりとして、むしろ上品な味わい。
 こういうトコロって東京でいうとどこかな? と思ってもせいぜい浅草の北側ぐらいでしょ。新世界の値段、味のクオリティ、飾らなさには負けるよ。
 映画に出てくるようなステテコオヤジとか腹巻きオヤジとか、ホントにいるんだなぁ。

■大阪城公園には

 キッツいオッちゃんたちと言えば、大阪城の周辺は凄いことになってるのね。
 例の青テントが見渡す限り林立していて、ほとんど村だ。
 青テント系の地域は、東京にも上野、浅草方面にあったりするのだけれど、ココの住民はそれらとひと味違う。
 上野、浅草系の青テント住民のどこかには「いじけ」が入ってたりして、やはり人目を避けるという部分があったりするんだけど、ココの場合は、それがない。実にあっけらかんとしてる。風呂上がり風(実は公園のトイレ)のオッちゃんがタオル片手にぶらぶら普通に歩いてる。
 青テントだって立派だよ。玄関だってある。拾ってきた色んなものをその前に出して、店にしてるところだってあるんだから。じゃらじゃらと音が聞こえると思ったら、中で麻雀してたりする。
 テント自体もちゃんと柱を立てて、トタンで周りを囲って、テントと言うより小屋だ。
 小屋と言えば犬小屋を持ってるところだってあるんだよ。犬が2匹住んでた。丸々太った大型犬だ。いったいどういうことなんだ?

■環状線を巡って

 その他、大阪環状線を巡って、色々な駅でランダムに降りて歩いていると、だんだん「大阪の風景・初級編」のようなものが分かってくる。
 たこ焼き、お好み焼き、確かに多い。うどん屋も確かによく見かける。そして圧倒的に東京よりも美味い。
 でも、大阪でホントに多い飲食店は、実は寿司屋だ。
 東京に進出した「がんこ」だって寿司屋だし、「づぼらや」だって、ふぐを基本としながら、実体は寿司屋だ。そして、大小さまざまな寿司屋が軒を連ね、その寿司がいちいち東京よりも旨い。これは掛け値なしにそうで、「江戸前」とか銘打ってる寿司屋だって、江戸を越えてる。ネタの新鮮さが違う。
 きっと大阪の飲食店は競争が厳しいのだ。旨くなくては潰れてしまう。その切磋琢磨がこんなに旨い街を作った。だが一方で東京側の「築地システム」にも問題があると見たな。
 商都、大阪。本当にこの街には商店街が多い。日本一のアーケード、天神橋(1区から6区まで実に2km以上)もココにあるし、それ以外にも数え切れない商店街がこの街にはある。中でも私が好きだったのは鶴橋だ。

■鶴橋ほか

 地味な街だよね。東京ではほとんど聞かない名前。鶴橋。
 ところが、これまた駅を降りた瞬間から強烈だった。網の目のように広がった巨大(ホントに巨大)庶民派アーケードには、鮮魚とモツ肉とキムチが山盛りだ。目の前に広がる風景、昭和40年から完全に時間が止まってるよ。さらに言えば値段も止まってる。ココの風景を見ていると日本もアジアなんだというのが実感として分かる。
 その他、十三(ションベン横町だ)、法善寺(夫婦善哉だ)、大正(リトル沖縄だ)、新今宮(いわゆる釜ヶ崎とか)と、「コテコテ」な街ばかり巡って、次第に分かってくるのは、ココには「ミニ東京」がほとんど無いということだ。少なくとも住民がそれを欲していない。
 地方都市に行くと、大抵の場合「ご当地的」な部分と「ミニ東京的」部分が共存している。
 あの京都や神戸にしたって、ちょっと小綺麗で現代的な部分には、東京の香りがうっすらと漂う。それ以外の街では後者が前者を圧していたりする。ところが、大阪にはそれがないのだな。何というのか、街作りの論理がハナから違ってる。
 吉本でお笑いで関西弁でヤクザでコテコテで、といったテレビで語られる大阪。一言で言いきれないけれど、そうであるし、そうでない。つまり、何が言いたいかというと、東京的な「日本の都市」に、そういった「テレビに映し出されるような関西ノリ」を付け加えると大阪になる、というのではなくて、最初から東京とは論理が違う街があって、その結果が表出する一部に、吉本関西弁チックなものがあるということなのだ。
 大阪の人にいわせると「そんなコテコテのトコロばかり見んどいてえな。梅田や堂島、北浜なんて、東京とそうそう変わりやしまへんで」と言う。だけど、それらの街にしても何かが違う。歩くスピードが違う、女の子の格好が違う、ビルの造形が違う。私は思うけど、東京と大阪は、東京-パリほどの違いはないけど、東京-ソウルぐらいの違いはあるぞ。
 住んでみたいなぁ、大阪。たぶん、住んだが最後、二度と東京には戻れないような気がするよ。歴史があって、便利で、安くて、人情味があって、オリジナルな街。

 さて、ちなみにW杯を新世界で見た後に、道頓堀に行ってきました。
 目の前でジャパンブルーの若者たちが次々に飛び込んでおりました。すっぽんぽん男もちらほら。後で公然猥褻罪で逮捕されたんだってね、いやはや。

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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】

「大阪学」
「続・大阪学」
「大阪学世相編」大谷晃一著(新潮文庫)

 まいど。てなワケで、今回はこれですわ。ややこしことは言わんよってに、ま、読んでや。きっちりおもろいさかい。真面目に大阪のこと書いてはります(尻上がり)。
 3冊あわせても1276円ですがな。内容は濃ゆいし、下手なガイドブックよりお買い得でっせ。

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【自転車通勤で行こう】
http://www.hoops.ne.jp/~japgun/
バックナンバーはこちら。
http://www.melma.com/mag/03/m00016703/
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ペンネーム : ヒキタ

  • 環境、ダイエットに効果抜群。どなたにもオススメの「自転車通勤」ですが、そのノウハウやポリシーを色々な人にお伝えするメルマガです。 と、思ってたのですが、ただ単に私ヒキタからのバカメールが届きます。ご容赦。

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