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そんなわけで(週刊 自転車ツーキニスト69)

発行日時: 2001/12/7



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【週刊 自転車ツーキニスト】"Weekly Bicycle Tourkinist"
 様々なことにありがとうございますの69号

■本田技研でのこと

 先日、本田技研の栃木研究所から招かれまして、ホンダの技術者たちを前に「講演」を一発かましてきました。
 あのシビックやオデッセイの「クルマ会社」ホンダですぜ。緊張しましたがな。
 テーマはやっぱりというべきか、例によっての「自転車で通勤しよう」でして、担当者の言うには「クルマの悪口をいくら言って下さっても構いません」とのことでしたんで、「あらそう」ということで引き受けさせてもらったんですが、実際、クルマの悪口を言えば言うほどウケる。何でだ。
 だけど、聴衆の態度はホントに真摯でね。
 質疑応答でも「クルマの弊害」について考えているんだなぁ、というエンジニアたちの姿勢がバリバリと伝わってきました。
 だいたいが「私も自転車で通勤してるんですけど……」という人が、大勢いるのだ。 うーん、さすがは世界のHONDA。次のことを真剣に考えてる。
 私は前から思っているんですけど、クルマ好き、中でも「エンスー」なんて類の人々と、自転車好きの人々は、かなりの部分が重なる。メカ好き、機械いじり好き、なんてトコから始まってね。というのか、こと現在にいたって「クルマ好き」が「自転車好き」に少しずつ移行し始めているのではないか、とすら思ってしまいます。
 ホンダの人に聞くと、現代のクルマ作りは、もはや複雑になりすぎて、全体をすべて掴めている人が、ほんの僅かしかいないんですって。サスペンションを作ってる人はエンジンシリンダーのことは分からないし、エンジン担当者はトランスミッションのことは分からない、という具合に、専門家にとってもブラックボックス化が進んでいるのだそうです。
 その中で「原始的なものに回帰する」という現象が進んでいるのかもしれません。いやむしろ「回帰したい」という願望なのかな。

 いずれにせよイイ体験でした。そして、その雰囲気はちょっと懐かしかった。
 意外に思われるかもしれませんが、私自身、少年時代はラジオの組立なんかが好きな、典型的な理科少年だったんすよ。 私のオヤジは某メーカーの技術者でしたし、高校時代は理数科にいたりして、理系的な雰囲気にはすごく馴染みがあるのです。女性の比率がすっごく低いとこなんざ、高校時代の教室みたいだ。
 こういうところにいると、アレから20年近く、ずいぶんと違ったところに来てしまったんだなぁ、なんて思っちゃったりします。

■好調です

 例の本「自転車生活の愉しみ」のことですが、思った以上に出足が好調です。八重洲ブックセンター、紀伊国屋など大手チェーンからは、数十冊単位で追加注文が来ているそうです。私の職場のある赤坂の書店でも、10冊ぐらい平積みになっていたのが、もう売り切れてました。驚いてます。本当にありがとうございます。
 読者の方々からも「感動した」「大変ためになった」「前作の30倍面白い」(うーむ……)などと色々嬉しいメールをいただいてます。
 中には「これこれの修理については本書の手に負えないので、自転車屋さんにご相談下さい」ときっちり書いてあるのがイイ、なんて言って下さる人もいて、「そうなんだよ〜」と、私、ヒキタは膝手打ち状態です。
 恥ずかしながら、そうなんです。
 悪い言い方をすれば、本書の「メンテナンス編」の中では「パンク修理」「チェーン交換」などより難しい話については、投げ出しちゃってます。私ヒキタの手に負えないものでしてね。実際の話。
 でも、自分で言うのもなんですが、それでいいと思っているのですよ。
 それ以上の「BB交換」だの「ホイール組み」などは、別の本を読んでいただきたいのです。良い本はたくさんあります。またそれなりの練習も必要です。
 しかし、それは今回の「想定読者層」にとっては次のステップ。それ以上の話については、インターネット掲示板で聞くも良し(実際「自転車ツーキニストの掲示板」などにはかなりの難問にもお答え可能の人が多数いらっしゃいます)、ご近所のちょっとイカした自転車屋さんで聞くも良しです。

 本書の中でも書いているとおり、そもそも私は自転車の専門家でもレーサーでもありません。
 しかしながら、こうして自転車の本を書く、その理由。また自転車の世界の中で、もしも私が貢献できることがあるとしたら、それは何か。
 それは大袈裟に言うと、おそらく自転車文化の裾野を拡げることなのでしょう。自転車の楽しさを、より多くの人に伝えることだけが、恐らく私の出来る最大限のところなのです。出来るだけ分かりやすく、そして、出来るだけ早く「ヒキタレベル」になること。本書はそれを目指しています。いったんヒキタレベル(我ながら高くないレベルだなぁ)になれば、その次の愉しみは必ず自力で発見できる。私はそう思っているのです。
 まあ、そうは言っても、それなりのレベルの人にとっても読めば面白いように書いているつもりではあるのですけどね。
 まあ、そんなこんなでぼちぼちやっていこうとは思っているのですが、それでも、とりあえず出足好調なのはやはり嬉しい。本当に感謝感激です。ありがとうございます。
 編集ヤマコーも喜んでいます。

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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】

「MTBメンテナンス」「ロードバイクメンテナンス」BICYCLE CLUB HOW TO SERIES 1&2 エイ出版社

 まあ、そんなワケで、話の流れで、今回は自転車のメンテナンス本。
 この2冊は色々な類書の中で、圧倒的に優れています。分かりやすく、丁寧、親切。図版も多く、かつ安い。私も色々とお世話になってます。特に「ロード」の方は、表紙が油で黒くなってます。コレはやはりどうしてもね。
 やはり「バイシクルクラブ」での経験が積み重なっているのでしょう。工具、ケミカルなどのカタログ部分も詳しく、美しく、マニュアルとしては、ほぼ最高の出来です。
 ヒキタ本の次にどうぞ(←なんじゃそりゃ)。
 奥付を見ると、今年7月時点でもう8刷。こりゃ売れるわ。

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【自転車通勤で行こう】
http://www.hoops.ne.jp/~japgun/
バックナンバーはこちら。
http://www.melma.com/mag/03/m00016703/

 
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