何だか書き始めたら長くなっちゃったよ。(週刊 自転車ツーキニスト28)
発行日時: 2000/11/17
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【週刊 自転車ツーキニスト】"Weekly Bicycle Tourkinist"
何かに追いまくられての28号
はじめてのアコム、ラララララ、むじんくん♪
ってテレビCMが流れるたびに不愉快になるのは私だけではない筈だ、と思ってるんですけど、皆さんはいかがですか? 何? アコムにお勤め? そいつぁ失礼いたしました。申し訳ない、今回はこれ以降は不愉快になると思われるのでお読みにならないで下さい。
高利貸し全盛だよなあ。こんなに明るいミュージックで、初めてのアコム♪と来たもんだ。 映像だって爽やかだよ。でも、何で「はっじっめっての」とか言って、若者をサラ金に誘い込むかなあ。コレ流すテレビもテレビだよね、ホントにね*。
サラ金が一応の市民権を得て、メジャーな存在になって、もう久しいわけですけど、私はそれでもまだ違和感があるよ。カネがなければモノを買うなって、旅行に行くなって誰か言ってやってくれ。
って、つい最近までは私は思っていた。多くの人も思っていることでしょう。
うん、そうなんだね、ホントの根本のところはね。
ところが、最近、その「買うな」だけではすまないことが、だんだん分かってきたのだ。
私、最近気づくことがあるのよ。
駅前のビルの看板がいつの間にかサラ金だらけになってしまって、赤や緑や青の「むじんくん」だの「おじどうさん」だの「一人でできた」だの、できないだので、とんでもないことになっているんだけど、その浸食具合、実は、正直言って地方ほど激しいワケだ。中途半端な地方都市になればなるほどスゴイ。
コレは間違いない事実で、周りをよくよく見てみるとすぐに分かります。
もう一つ気づくこと。
最近のカネがらみの誘拐、殺人、刃傷沙汰ね。私みたいなあまり上品でないテレビ屋が出ていくヤツ。これも人口比で考えると、上記のような「中途半端な地方都市」の割合が一番多いのよ。
昔は犯罪が起こる率は、東京、大阪、名古屋、福岡などの大都市に集中していたのだけど、今、それが崩れはじめています。
なぜか?
私が類推するに(類推だけでなくほぼ事実だ)、遠因となっているのは間違いなく地方産業の空洞化です。
メーカーの工場が次々と東南アジアに行っちゃって、下請け工場という存在が地方にいることが困難になって、結果、地方で回るカネがすさまじく減った。
実際に地方都市の商店街という商店街は、寂れきっています。3,4店に1店は「貸店舗」の貼り紙が出てる。そんな風景をご覧になった方も多いでしょ。
サラ金で、なぜカネを借りるか。現在、着々とパーセンテージを増やしている項目は「生活費のため」です。
レジャーのためでもブランド品のためでもない。生活費。コレは重い現実です。
でも、借りた金は返さなくちゃならない。当たり前ですね。結果、借金を返すために別の借金をする。自転車操業(お、やっと「自転車」の文字が……)です。で、多重債務が増える。現在、自己破産の予備軍が150万人とも200万人とも言われています。
本来は、入ってくるカネが減ったのなら、生活のレベルを下げる。下げざるを得ない。コレが当たり前でした。でも、目の前に「貸しちゃうよ、無担保だよ、誰も見てないよ、分割にすれば大丈夫だよ」と囁く甘い声がある。おまけに大メディアの中で「コレが当たり前だよ、誰でも借りてるよ、初めてだって怖くないよ」と号令がかかる。
20パーセント前後の複利です。借金は3年でほぼ倍になります。
政府は地方の産業振興のために公共事業でない有効な策を施せ、サラ金の金利の上限をもっと下方で規制せよ、銀行は貸し渋るな、などと言いたいことは様々ですが、個人的な自衛策はただ一つです。
ビンボーしても、サラ金だけは借りてはならぬ。今だって70年代の教訓は生きているのです。
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あ、そうそう。明日、土曜日の午後6時、FMラジオ局「J-WAVE」の「ラジオスクエア」という番組に生出演します。
自転車ツーキニストの目から見た「東京遺産」を選定する、てな内容です。生だから緊張してしまいます。緊張しきった私の恥ずかしい声を聞きたい方は、どうぞお聞きになって下さい(←精神的マゾ)。
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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】
「プリズンホテル・4部作」浅田次郎 徳間書店
「鉄道員」「蒼穹の昴」などで有名な直木賞作家、浅田次郎ですが、私が一番好きなのは、コレです。
きっと多くの人にとってもそうだと思うのですが、浅田作品のキモ、いわゆる「笑いと涙の」が一番美味しく味わえるのがプリズンホテルシリーズだと思うのです。実際、大笑いしながら泣きますぜ。ホントにツボをよーく心得てる。この人は。巧いなあ。
人情ヤクザたちが経営する「奥湯元あじさいホテル」と、そこに毎回訪れる偏屈作家。そこに一癖も二癖もある人々が絡んで珍騒動を巻き起こす、と書くと「何だ、出来の悪い2時間ドラマみたいだな」と思う人も多いことでしょう。実際に2時間ドラマにもなっているそうです。私のカミさんによると。
でも、イイのだ。これは。映像と小説は違います。浅田のワザが光ります。文章もイイし、小技が色々なところに仕掛けてあって、笑ったり泣いたり、もう浅田次郎の思うがままだ。
読んだらきっと仲蔵親分と花沢支配人にまた会いたくなる。
「プリズンホテル」「同・秋」「同・冬」「同・春」と4冊出ています。そのままの順番で読むのがオススメです。
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【自転車通勤で行こう】
http://www.hoops.ne.jp/~japgun/
バックナンバーはこちら。
http://www.melma.com/mag/03/m00016703/
*全然、根本的な解決になることでもないのですけれど、在京テレビ局の中でNHKとTBSだけは消費者金融のCMを流していません。残念なことにフジテレビは最近その規則を弛めてしまいました。
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