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めでたいのかめでたくないのかよく分からない(週刊 自転車ツーキニスト284)

発行日時: 2006/12/29



 
 
 
 
 
 
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┏━┫ 週刊 自転車ツーキニスト "Weekly Bicycle Tourkinist" ┣━┓
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     めでたいのかめでたくないのかよく分からない284号

■メルマガオブザイヤー2006

 本メルマガが、"メルマガオブザイヤー2006"をとってしまいました。それも「総合大賞」。

http://melma.com/contents/moy2006/

 ふーむ、皆々様、ありがとうございます、感謝しています。ぱちぱちぱち……、なんだけど、何だかさほど嬉しくない。この大賞はあたかも警察庁から贈られたかのようだからだ。
 おまけに、あらら「受賞者の喜びのコメント」欄がないのだ。投票者のコメントのみ。
 2005年のと較べてみれば一目瞭然であります。

http://melma.com/contents/moy2005/result.html

 このトップページで「今回の大賞は警察庁からいただいたようなものなんですよ、なぜならば……」と一席ぶとうと思っていたのに、ふーむ、そのスペースがない。
 "melma!"からは、これから「受賞コメントをお願いします」と連絡があるのかなぁ。不思議だ……。

 そして、もう一つの大切な「不思議」がある。
 いうまでもなく「道路交通法改正試案」のことだ。

■ついに「試案」が出た

 ついに例の提言は「試案」へと名前を変えた。
 警察庁のサイトに全文が掲載されているので、ご覧あれ。

http://www.npa.go.jp/comment/

 後述するが、パブリックコメントも募集しているので、その効果のほどは別にしても、是非、意見を送ってみることをオススメする。
 さて、その内容だ。
 一読してみるとすぐに分かるが、この改正試案は、飲酒運転の厳罰化、取締の強化に力点が置かれていて、自転車の話はものすごく少ない。問題となるのは「3 自転車利用者対策の推進」という部分だけだ。そこの部分を精読してみる。
 短いのですぐに読める。
 ふむふむ……。あれ? 何これ。

 一読、ものすごくこちら側(自転車側)の動きを意識した書き方になっているなぁ、と思われないだろうか。提言、そして、その概要、要旨(つまり11月30日発表分)と比較すると、あたかも「車道通行を推進する」かのような書き方すらなされている。

 不思議なのだ。
 警察庁はポリシーを変えたのか? それとも、よくできたカモフラージュなのか?
 何しろ該当箇所が短すぎて、ほとんど判別不可能なのだが(下記に全文をあげてみたので読んでみて下さい)、もし仮に前者ならば、何か大きな力が働いた結果、という見方はできる。前号の「局長の話」も奇妙な形で符合する。
 まあ、めでたしめでたし、の結末だ。

 だが、ホントにそうなのだろうか。
 問題なのは、後者、つまり巧妙なカモフラージュである場合だ。
 その推測も十分成り立つのだよ。
 注目すべきは、*印で書かれた、以下の部分だ。

* 3(1)〜(3)の改正は、自転車対策検討懇談会が平成18年11月に取りまとめた「自転車の安全利用の促進に関する提言」を踏まえ行うものであり、警察では、同提言を受けて、利用目的・利用主体に応じた通行空間の確保、自転車と歩行者・自動車の適切な共存を図るための自転車の走行環境と実効性のあるルールの整備、自転車利用者に対する交通ルール・マナーの遵守の徹底等自転車の安全利用促進のための総合的対策を推進していくこととしています。

 これによると、改正試案はあくまであの「提言」を踏まえたもの、ということが大前提ということになる。
 ということは、例の<第4-2-4>つまり「自転車の車道通行禁止措置」についても「踏まえられてしまう」のだ。
 つまり、この改正試案は、前回の「提言の概要」と同じで(詳しくは当メルマガ「【さらなる続報】なんと姑息な272号」をお読み下さい)、肝心なことは、あくまで「提言全文でどうぞ」であって、美しい理想ばかりを短く書き連ねたもの、であるに過ぎなくなってしまう。
 そして、この試案がいよいよ「法案」になったとき、その条項に<第4-2-4「自転車の車道通行禁止措置」>は初めて姿をあらわす、という寸法だ。

 ふーむ。どう思われますか?
 残念なことだが、やはり私は後者の可能性の方が、格段に高いと思うな。あの人々がそんなに簡単に諦めるとは、私には到底思えないのだ。

 また、この試案のもう一つイヤな匂いがするところは「原則の維持」という言葉が、非常に強調されている点だ。だいたい「原則車道」は現行法上でもそうだろう。その原則が破られまくっているのが、現状ではないのか。
 それなのに「車道通行の原則を維持しつつ」とくる。
 維持? 何を維持?
 たとえば、今後、白チャリは、どの原則を「維持」するのだろうか。白チャリが堂々と歩道走行するのが当たり前の今、今後は、車道に下りるというのだろうか。そりゃ大変慶賀すべき話だが、少なくとも「維持」ではないぞ。

■さて、そうは言っても「パブリックコメント」だ

 送ろう。パブリックコメント。
 試案は出た。ならば、我々は今回の話をポジティブに展開するべきだと思う。
 書くべき内容は、当然ながら、まず次の項目だ。

●提言の中の<第4、2(4)「自転車が車道を通行することが特に危険な場合は、当該道路の自転車通行を禁止することなどの措置を講ずること」>は、法案の中からは絶対に削除すべきこと。

 これは最低限の話であるが、同時に、この削除が実行されたなら、我々の目的の大半は成就されたことになる。だが、せっかくのパブコメ、ポジティブに活かそうではないか。
 続いて書くべきは、法案に盛り込むべき施策であると思う。

●自転車に対してのみならず、ドライバーへの「自転車教育」の徹底
 私としては、これは免許更新時に必ず行うべきだと思う。

●車道側の自転車レーン建設の推進
 これは次の項目とリンクする。

●将来的な歩道のあり方を明確にすること
 最終的には、歩道は歩行者に返すべきものであり、交通弱者の聖域にならなくてはならない。よって、現行法の63条4項に「時限」をつけるべきだと、主張するわけだ。

 ザッと考えたところ、以上の通り。
 もう少し良いアイディアが出たら、またこのメルマガで紹介します。

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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)

「道路交通法改正試案」当該部分を全文引用する。

3 自転車利用者対策の推進

(1) 通行区分の明確化

 現在、自転車は、車道通行が原則とされ、例外的に道路標識等で通行することが認められている場合に歩道を通行することができることとされていますが、必ずしもこれによらず、自転車の歩道通行が言わば無秩序になされている状況が見られます。
 そこで、自転車の通行区分について、車道通行の原則を維持しつつ、道路標識等により普通自転車歩道通行可の規制がなされている場合のほか、児童(6歳以上13歳未満の者・幼児(6歳未満の者)が普通自転車を運転する場合、車道を通行する)ことが危険である場合等と、普通自転車が例外的に歩道を通行することができる場合の要件を法律で明確に定めることとします。
 一方、歩道通行が認められる場合であっても、歩道における歩行者の安全を確保するため必要があると警察官等が判断した場合には、当該普通自転車の運転者に対して当該歩道を引き続き進行してはならない旨を指示することができる(指示に違反した場合には、処罰の対象となります)こととします。

【参考】

* 平成17年中の自転車乗用中死者数は846人(前年比1.5%減)で年々減少していまが、自転車乗用中死傷者数については約185,000人であり、7年中(約138,000人)に比べ約1.3倍に増加しています。

* 自転車道や車道における自転車の通行スペースが十分でない中で、自転車が多様な利用者層に多様な用途・目的で利用されている現状においては、道路標識等により普通自転車歩道通行可の規制が行われていない場合であっても、児童・幼児が普通自転車を運転する場合や車道を通行することが危険である場合など、歩道通行をせざるを得ない場合があると考えられ、こうした歩道通行できる場合を法律で明らかにしようとするものです。
 その上で、警察では、自転車の通行に関する無秩序な状態を改めるため、歩道通行要件を満たしていない場合や自転車本来の走行性能を発揮した走行を行う場合には原則どおり車道を通行するよう、交通安全教育や街頭指導を強化していくこととしています。

* 3(1)〜(3)の改正は、自転車対策検討懇談会が平成18年11月に取りまとめた「自転車の安全利用の促進に関する提言」を踏まえ行うものであり、警察では、同提言を受けて、利用目的・利用主体に応じた通行空間の確保、自転車と歩行者・自動車の適切な共存を図るための自転車の走行環境と実効性のあるルールの整備、自転車利用者に対する交通ルール・マナーの遵守の徹底等自転車の安全利用促進のための総合的対策を推進していくこととしています。

(2) 児童・幼児のヘルメット着用の促進

 自転車乗車中の事故における被害軽減を図るため、児童・幼児の保護者は、児童・幼児を自転車に乗車させる場合(児童・幼児に自転車を運転させる場合又は幼児を補助いすに同乗させる場合)には、児童・幼児にヘルメットを着用させるように努めなければならないこととします。

【参考】

* 自転車乗用中の交通事故について損傷部位別死者数を見ると、頭部の損傷が原因で死亡した者の数は577人(全体の約68%)に達しており、交通事故被害軽減のためには、頭部の保護が極めて重要となっています。

(3) 街頭活動の活性化

 地域交通安全活動推進委員の活動内容に、自転車の適正な通行の方法について住民の理解を深めるための運動の推進を加えることとし、自転車に関する街頭活動に積極的に当たっていただくこととします。
【参考】

* 地域交通安全活動推進委員とは、公安委員会の委嘱を受けて交通安全教育等の地域における交通の安全と円滑に資するための活動に従事する方々です。自転車の適正な通行を確保するため、地域交通安全活動推進委員に警察と連携して自転車に係る街頭活動を行っていただくこととするものです。

電子メールkoutsukyoku@npa.go.jp
※件名にパブリックコメントと必ず御記入ください

〒100−8974
郵送東京都千代田区霞が関2−1−2 意見提出先
警察庁交通局交通企画課法令係
パブリックコメント担当

FAX 03−3593−2375
※1枚目にパブリックコメントと必ず御記入ください

平成18年12月29日(金)から意見提出期間
平成19年1月28日(日)までの間(必着)

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