【例の法案】基本を一度振り返る、の(週刊 自転車ツーキニスト283)
発行日時: 2006/12/28
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【例の法案】基本を一度振り返る、の283号
■提言からちょうど1ヶ月
例の提言が出てから、ちょうど1ヶ月。年の瀬でありますなぁ。
いかがお過ごしでしょうか。
なんだかこのところこのメールマガジンが、せかされるようになった。次のはまだか、情報は入らないのか、とね。
このところほとんど「日刊 自転車ツーキニスト」状態だったからなぁ。いやまあホントは「週刊」なんすよ。そこのところ、ご容赦、ご勘弁を。
それにしても年の瀬だ。本日は全国的に仕事納めだよ。
メリークリスマス。遅れましたが。
さて、最近多いのが「この法案(提言)がおかしいのは分かってるんだけど、周囲の人々にどう説明していいか分からない」という声だ。
なもので、もう一度、短く基本を振り返ってみることにした。
大切な点は二つ。二つしかない。
■この法案(提言)の重大な過誤二つ
二つとは次の2点だ。
(1)「自転車対歩行者の事故が急増していること」を問題視しているにもかかわらず、その解決法を「自転車の歩道解禁」としている、明らかな矛盾。
(2)提言の中にある条項<第4、2(4)「自転車が車道を通行することが特に危険な場合は、当該道路の自転車通行を禁止することなどの措置を講ずること」>は、「特に危険な場合」が、どのような場合であるかが明確に示されておらず、警察の恣意的な判断により、自転車が車道通行不可となる可能性が大きいこと。
この2点以外は、提言の言うところ、つまりは「現状維持」であるだけで、何ということはない。
ただ、そのことは裏を返すと、この2点を除いてしまっては、道交法改正の意味はない、ということになるわけで、今回の法案(提言)のキモは、まさにこの2点に尽きるのだ。
(1)と(2)の両方について明らかなのは、その方向性が共通して「自転車は歩道を走るべし」を向いていること。
つまり、両者はともに「歩道上の弱者(お年寄り、子ども、身障者など)の安全を脅かす」ことを目的(?)にしている。
ここの部分を強調していただきたい。
■ところで、妙なことが
自転車好きで有名な自転車議連名誉会長・谷垣禎一前財務大臣のところに、警察庁の局長が「ご説明に伺った」のだそうだ。
局長は「滅多なことには致しませんから」と前財相に語ったという。
ふーむ……。
これをどう考えるべきだろうか。
「滅多なことには致しません」の真意は、どこにある?
「車道締め出しなんてしません」なのか、「決して無軌道に『特に危険な道路』を指定するようなことはしません」なのか、それとも「大臣のお好きなロードバイクの通る道だけは確保しますから」なのか……。
実のところ、当該の局長の真意が見えない。
ただ、唯一言えるのは、警察族でも、国土交通族でもない、谷垣前財相のもとに、局長がわざわざ「ご説明に伺った」ということで、これはひとえに「ロードバイク好きな有力代議士」のところに「説明に行った」ということではないか。
ということは、局長の行動は、奇しくも「この法案は、ロードバイクに影響を及ぼす」または「及ぼす可能性がある」ということを、自ら認めたということになる。
「滅多なこと」の真意は、よく分からないが、我々はこの程度のことでファイティングポーズを解除するわけにはいかない。
何度も繰り返すが、この法案(提言)は、弱者保護という観点からも、環境という観点からも、健康、渋滞解消、その他その他の観点からも、まったく間違っているのだから。
■朝日新聞の動きが急だ
本日は朝日の社会部記者の取材を受けた。
「こりゃまずいですなぁ、そもそもこの『提言』、意味が分かりませんなぁ」というような反応だった。
そうそう、それから、明後日(30日)の朝日新聞全国版「私の視点」に、私の主張が載ります。内容はこのメルマガで散々述べてきたものを「歩行者視点」にしたものです。
さて、どんな反応があるかな。
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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)
「自転車利用促進のためのソフト施策」古倉宗治著 ぎょうせい
出たばかりのパリッパリの新刊自転車本。
例の古倉先生の著書なんじゃが、こりゃ、自転車行政に携わる人、すべてに必読の書だよ。自転車を社会に活かすためのノウハウが、全部、詰まってる。
古倉先生の視点の良さは、私が思うに「日本の自転車は、歩道で過保護に甘やかされて育ったせいで、不良少年になってしまった」「日本の自転車よ、ルールを守れ、車道に下りろ、甘ったれるな」「行政よ、自転車にルールを守らせるような施策をとれ、自転車を、より良く育てよ」とでもいうような部分だ。
実に正しい。
そればかりでない。あらゆる章が、実証的で、論理的で、誰もが納得できる作りになっている。私ヒキタなど、個人的に「自分の主張してきたことは、社会的にも行政的にも間違いじゃなかった」と、涙が出るほど感動した。
少々高い(2,900円)のが難点だが、大オススメ本である。
警察庁の官僚諸君、是非、是非、是非、是非、読んでくれ。頼むから。
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「天下を獲り損ねた男たち(続・日本史の旅は自転車に限る!)」木世(えい)出版社
*昨年12月発売の最新刊。今回はなぜか「奈良・暗峠」「秩父・八丁峠」「北海道・日高峠」と、峠モノが満載。
「疋田智の自転車生活スターティングブック」ロコモーションパブリッシング
「自転車とろろん銭湯記」ハヤカワ文庫
「大人の自転車ライフ」光文社知恵の森文庫
「自転車ツーキニストの憂鬱」ロコモーション・パブリッシング
「日本史の旅は自転車に限る!」木世(えい)出版社
いずれも好評発売中。ネット内でのご注文はこちらにどうぞ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-url/index=books-jp&field-author=%E7%96%8B%E7%94%B0%20%E6%99%BA/249-6371737-5693951
【自転車通勤で行こう】
http://japgun.infoseek.ne.jp
バックナンバーはこちら。
http://www.melma.com/mag/03/m00016703/
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