異様に反響がありまして、の(週刊 自転車ツーキニスト267)
発行日時: 2006/10/31
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┏━┫ 週刊 自転車ツーキニスト "Weekly Bicycle Tourkinist" ┣━┓
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異様に反響がありまして、の、267号
■「週刊現代」ツーキニスト特集号
昨日発売の「週刊現代」の真ん中のページに「自転車ツーキニスト大特集」が出ておりますよ。しかもカラーグラビア、堂々6ページ。ちょっと前に、当メルマガで「雑誌に出たい人いませんかー?」と募集をかけた分であります。
多数ご応募の中で、2名、出演中。
応募して下さった方々、その節はありがとうございました。うひょひょひょひょ、担当のN記者@魔性系(ヒキタ勝手に命名)さんもありがとうございました。
これでまたツーキニストが増えれば、私としては、これ以上の喜びはござんせん。
■さて、前号・教育問題の反響
異様なほど反響がありましてな。
まずは「はないちもんめ方式」の班活動の話。あれ、やっぱり宮崎県日南市だけの特殊事情ではなかったようで、全国から「私の頃もやってました。今、考えると、トンデモないことやってたもんですね」とのメールが寄せられた(ありがとうございました)。北海道から鹿児島まで、ほぼすべての地域だ。地域ごと、学校ごとに、差はあるようなんだけど(つまり「私のところはそんな制度知りません」という人も「やってました」という人も同じ県内にいたりした)、概ね日教組内の「ある一部の勢力」の力が強いところほど……、との話だった。
ルーツは何なのか、あまりはっきりしない。
というのは、先生(現役、退職後を含む)方面からも多数メールが寄せられた中に「先輩の教師がやっていたのを聞いて『これは良い方法かも』と思ってやりはじめた」という人が散見されたからだ。
「残された子が泣くのを見て、コレは良くない、と、次の学期からヤメにした」と、話は続いたりする。なんだか「負の伝統芸能」のようだ。
そのルーツは何だったのだろう?
人によっては「アメリカ軍の組織論がGHQを通じて持ち込まれた」とも言うし、逆に「毛思想そのものの組織論」という人もいる。私は後者の方が信憑性があると思う。
だがね、なんだか私が思うに、当時はあまり「考えていなかった」というのが、基本のようにも見受けられるのだよ。
たぶん「戦後民主主義」と呼ばれるモノが、まだ未消化の中、昭和30年代から40年代にかけて、教育現場は迷っていたのだと思う。
「班長サン」は、集団のリーダーとならねばならないし、班員はそれに協力しなくてはならない、一人はみんなのために、みんなは一人のために、なんつってね。
その裏にはマルクス・レーニン主義の前衛党的組織論が見え隠れするわけだが、ただ、確かに言えるのは、一人一人の先生に関しては「善意で行ったこと」であることだ。そして、もう一つ確かに言えるのは、その結果「多くの生徒たちが心に深い傷を負ったこと」だ。
あえて乱暴な言い方をするけど、マルクス主義は、多くの禍根を戦後の教育に残したと思うよ。
今回の反響メールの中で「うわ、そうだった!」と、思い出したことがもうひとつ。
当時「リトルリーダー研修会」なんてのが、実際にあったことをご存じだろうか。
市町村をまたいだ地域の小学生全体から「児童会会長、副会長」なんてのを集めて、泊まりがけで研修する、という集まりだった。
要は「幼い頃からリーダーを養成して、ゆくゆくの社会に貢献する」という話なのだが、これが紛う事なき共産主義教育だったと、私は記憶している。だいたい「リトルリーダー」という発想自体が「大衆は愚鈍なので、一部の精鋭が作る前衛党が大衆を教化、先導していかなくては、革命は維持できない」という思想そのものだったりする。
たかだか小学5、6年のガキどもを集めて、そういうことをやっていたのだ。
私にとっては、泊まりがけで見知らぬ少年少女が集まる、というのに、多少甘酸っぱい思い出もあったりするのだが、それはそれで別の話であって、いやもう、狂ってるとしか思えない。
■いじめについても
これまた多くのメールが寄せられた。内容は多種多様で、それぞれについて深くは触れるまい。
私がいろいろ見るに思ったことは二つ。
一つ目は、いじめは学校だけでなく、日本全体に関わる病いだということだ。
この日本というムラ社会は、社会そして組織を維持するために、必ず「村八分」を必要とするのではないか。
その原則の理由は、以前なら「異質のモノを排除」ところにあったのだと思うが(コレだって十分アウトだ)、現在の均質化社会(特に子供)の中、原則の理由はそんなことですらない。現在のいじめはいじめること自体を自己目的化している。
いじめの目的は、子供同士の組織を維持するための、いわば「必要悪」になりはじめているのだと思う。
「あいつよりはマシだ」とか「あいつのようにならないように組織の中でうまくやっていこう」とか思うためだけの貧相な理由。イジメラレッ子は、いわば組織維持のスケープゴートとして存在する。
そうだとしたら、なんて脆弱な組織。なんて不道徳な組織だろうか。
そんな組織なんて壊れてしまえ、と思う。
ところが、壊れてしまうわけにもいかないのだ。我々が日本人である以上。
困ったことだが、そういう現実は確かにあると思う。私はこの「いじめ社会」の延長線上に、部落差別というモノもあるのだと考えている。
二つ目は、今回に限らず、多くのいじめ問題は、先生が対処しようと思っても、どうにも仕方がないということだ。なぜならば、中高を舞台にして起こるいじめには「大人の入りこめない社会を作る」という前提がテーゼとしてあるから。
このテーゼは、子供の成長過程の必然ゆえに、強固なモノであって、「いじめる側」だけでなく「いじめられる側」も、大人の介入を望まないという現実がある。いわば両者ともに「あえて見つからないように」やっている。
ということは、いじめ対策は、少年少女の心根を改善するしか手はないことであり、すなわち、いじめの撲滅には、個々の子供たちの幼少からの倫理道徳教育こそが必須なわけだ。それを主導するのは、もちろん家庭の親である。
たとえば「他人を傷つけてはいけない」「他人が困っているときは助ける」「卑怯な人になってはならない」などなどの当たり前の倫理。だが、私が思うに、もう一つ大切なことがある。
それは「孤独を怖れるな」ということだ。
孤独であることは、善悪ではなく、ありようの一形態に過ぎない。孤独であることも悪くない。と、いうことを家庭で教えなければならない、と、思う。
新聞やテレビが学校教育の荒廃とやらを声高に叫ぶ。だが、学校を糾弾してみても始まらないのだ。私が言うべきこっちゃないのは重々承知の上で言うんだが。
私が見るに、世論もメディアも叩きやすい相手をコトサラに叩いているだけだ。もちろん学校側にも不備はあるとは思うが、学校を叩いてるだけではいじめはなくなりはしない。
これまで何度も同じことを繰り返してきたように。
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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)
「この厄介なる国-中国」岡田英弘著 WAC
中国人のワケワカラン行動原理を、漢文および中文の歴史から読み解くというユニークな中国文化論。著者は一生を漢籍に捧げた中国通であり(元東外大アジア・アフリカ言語文化研究所教授)その論旨はかなりの説得力を持つ。
ただし、あまりに「可愛さあまって憎さ……」の部分が強すぎて、細かい部分がいわゆる「トンデモ論」に肉薄して見えるのが、玉に瑕。
「中華思想」というものを、徹底的な個人主義、皇帝主義(現在の中共政権でも)、重商主義と結びつけたのは慧眼で、結局、中国という巨大国家は、この3つがないと立ち行かないという結論に至る。
日米が陥りがちな「待っていれば、中国は自ら近代化するだろう」という考え方は大いなる誤解である。近代化した中国は、イコール、まったく別の国家だ。その移行には真の意味での革命を要する。その考え方に、私も賛成だ。
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「天下を獲り損ねた男たち(続・日本史の旅は自転車に限る!)」木世(えい)出版社
*昨年12月発売の最新刊。今回はなぜか「奈良・暗峠」「秩父・八丁峠」「北海道・日高峠」と、峠モノが満載。
「疋田智の自転車生活スターティングブック」ロコモーションパブリッシング
「自転車とろろん銭湯記」ハヤカワ文庫
「大人の自転車ライフ」光文社知恵の森文庫
「自転車ツーキニストの憂鬱」ロコモーション・パブリッシング
「日本史の旅は自転車に限る!」木世(えい)出版社
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バックナンバーはこちら。
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