ヘンな学校教育の(週刊 自転車ツーキニスト266)
発行日時: 2006/10/23
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┏━┫ 週刊 自転車ツーキニスト "Weekly Bicycle Tourkinist" ┣━┓
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なんだかヘンな学校教育を思い出してしまった266号
■最初に訂正
前号のなぎら健壱氏は、自転車活用推進研究会の名誉会長ではなく、自活研の活動である「自転車DO!」の、名誉会長でありました。私も自活研の一員だというのに、いや、申し訳ない。関係各者に、お詫びして訂正いたします。
■福岡のいじめ事件について
ところで、連日報道の福岡のいじめ自殺なんだけど、まあ、あの元担任、確かに教師としての資質に、かなりの問題があるわな。だが、それを重々認めた上で言うんだが、ホントに悪いのは、やっぱり男子生徒を執拗にいじめたガキたちではないのか。さらにいえば、その親の教育だ。
何かメディアは叩き相手を間違っているような気がしてならん。
少なくとも私はそう思う。
私が親ならば、元担任に腹が立つのももちろんだが、それ以上に、ズボンを脱がしたり、「死ね」「消えろ」などと執拗に繰り返したガキどもに殺意を感じるよ。
教師も悪い。だが、それはあくまで「サブキャラとしての悪だ。悪のメインはどうしたって、いじめた張本人だろう。
それが、昨日今日のニュースを見ると、いじめグループのガキどもが、男子中学生の霊前に現れて、次のように「謝罪」したのだという。「先生がからかったから、僕たちもからかってもいいと思ってしまいました」だと。
ウソ言え。
誰だって分かる。誰だって、かつては14歳で、中学2年生だったんだから。
あ、ラッキー。俺が悪いんじゃないモンね。ぜんぶ先生が悪いんだモンね、てなとこだろう。自らの罪を教師になすりつけるんじゃない、と、思う。
だいたい「いじめ」という品性の下劣さ、ダメさ加減だけでもどうかと思うのに、話が発覚したら他人のせい、だ。この卑怯卑劣さはどうだ。手を下したのは自分のくせに。
10/23付の東京新聞によると、ガキどもの一人は男子生徒死亡後に「せいせいした」と言い放ち、葬式ではニヤニヤ笑いながら、柩の蓋を開けたり閉めたりしていたという。
当該の教師は、教師としての資質がアウトだが、ガキの方は、人間としての資質からして、すでにアウトだろう。
よく書いた、東京新聞。
さあ、お次は「週刊新潮」の出番だ。こういうときに最も頼りになるメディア、週刊新潮! 頼んだぞ、週刊新潮!(←何のことやら……(すまん、自戒を込めて))
■異形の秘祭?「班活動」
さて、それとは別に、学校教育といえば、不意に妙なことを思い出した。
私が小学校高学年の頃(当時私は宮崎県の日南市というところに住んでいたわけだが)、「班活動」と呼ばれるモノがあった。
クラスを6つ、6、7人程度の班に分け、それぞれの班員が一致団結してものごとにあたる、というものだったように記憶している。運動会や学芸会、委員会活動など、学級のあらゆる活動がこの「班」ってヤツを単位にして行われた。「集団教育」ってのの一環だったんだろう。
だが、奇妙なのは、その班の編成だった。学期アタマに「班替え」と呼ばれる行事が、次のような手順で行われた。
まずは学級会。
子供同士の選挙で、6人の班長サンを選ぶ。
そして、6人の班長が、それぞれ「欲しい班員」を順番にとっていく。欲しい班員が重なったらジャンケンまたはくじ引きをする。あたかもプロ野球のドラフトのように。
で、班員指名は、じゅんぐりに巡り巡って、6巡目に「班」は確定する。
当然、最後まで残る者が数人出てくる。
その子たちは(特に女の子は)まず間違いなく泣く。
そして、教師はその子に向かって「なぜ自分が最後まで残されたのかを考えましょう」とか言う。そして、最終的には、誰か班長サンに「拾って」もらう。
そして、できあがった「班」そして「班長」が、その後の1学期、学校生活すべてにものをいうわけだ。小学生のこと、クラスの中は殆ど「全世界」に匹敵するだろう。その構成要素たる「班」が、こうした経緯で生まれる。
こうして書きながら、アタマの中には、大きな「?」マークがバチバチ点滅するよなぁ。これはいったい何だったんだろうか。本当に事実であったかどうか、自分の記憶を疑いたくなるぐらいだが、間違いなく事実だった。
もちろんこのシステムは、教師が「そうしなさい」といってやるわけだが、いったい何の意味があったのだろう。
この行為は単に「人気投票」に過ぎない。だが、その単なる人気投票が、児童の全人格の否定に結びつく恐ろしさ。教育どころか、一種の虐待ではないか。
コドモのことだから、班長サンが選ぶ班員は、その子の好みに過ぎないさ。40人程度の学級で、ラストに残る子は必ず出る。そりゃ当然だ。6×6は36なんだから。
で、その子に「なぜなのか考えましょう」だよ。
アホか。
「個性を重視する」とか言いながら、実際は、残った子に「なぜなのか、考えましょう」だ。なぜ同じ生徒である「班長サン」の恣意的な好みで、自らが「ダメ」「反省しないと」と思い込まされねばならないのか。
班長サンの好みに合わないことこそが、言ってみれば「個性」というヤツそのものではないか。
恥ずかしながら(ホントに恥じてる)私は必ず「班長サン」の側だった。
言うまでもなく、班員だって「好みで」選んだ。
さらにいえば「選ばれる側」なんて、まっぴらゴメンだったから、班替えの度に、必ず「選ぶ側(つまり班長サン)」になることを望んだ。小学生だって、その程度には悪辣なのだ。だが、そんなことは私に限らない。いわば当たり前の所業である。
そういうことを、私の小学校は何年も何年も何年も繰り返した。
あの体験は、多くの子供たちに、大きな心の傷を残したと思う。翻って、何らかの収穫があったかといえば、ほぼゼロであろう。いや、ゼロだった。私には断言できる。
……。
当時、宮崎県日南市は日教組の牙城のひとつだったことは間違いない。
小学生相手に「共産主義がどうの、人民公社に働く労働者の笑顔が輝いてどうの」なんて言ってた教師すらいた。この「班活動」にしても、日教組の指針と大いに結びついていたことは想像に難くない。
だが、今となっては、もう過去の話だ。日教組云々だって、もうどうでもいい。彼らは今や壊滅寸前なんだから。
素直な話、現在の私にとって謎なのは、次の点なのだ。
この「班活動」そして「班替え」とやらは、全国で行われていたことなのだろうか。
それとも、宮崎県日南市だけで行われていた「異形の秘祭」のようなものだったのだろうか? 誰か教えてくれないだろうか。
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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)
「壊れる男たち - セクハラはなぜ繰り返されるのか」金子雅臣著 岩波新書
いや、たぶん多くの男性にとって、謎だと思うのだ。
なぜこんなにしょっちゅう痴漢騒ぎ、セクハラ騒ぎ、などなどが連日マスコミをにぎわすのか、それも「やってはいけない職業」つまり「俺がやったらマスコミは大喜びだな」という人に限って、やってしまうのか。
代表的なのが、例のテカガミストの教授だわね。
教授の、特に2回目の女子高生痴漢事件に関しては、ほとんどの人が「ナンデだ?」「今の日本で、アンタが一番やっちゃならんでしょ」と、テレビ画面に突っ込みを入れたはずだ。そして同時に思った。「あー、ああいうのは病気なんだな、治らないもんなんだな……」と。
しかし、ホントのところはワカランわけだ。
不思議だよね。彼なんて、地位も名誉も、愛する家族(たぶん)もあって、なおかつ、カネだってあったはずだ。そのすべてを失ってまでして、なんで電車の中で女性のスカートに手を突っ込むかね? だったら、フーゾク行けよ、フーゾク。スリルがいいのか、何がいいのか、有り体に言って、一般男性諸氏には理解が不能である、と、思う。少なくとも私には不能であった。
そういう疑問に多少なりとも答えてくれるのが、本書だ。
お堅い岩波新書にしては、本書はかなり異色の書であって、すなわち、この本は非常に多くの「実例」と、その解説に紙面が割かれている。「学者によるデータ」でなく「実例」。そこからあぶり出される結論は、きちんとリアルだ。結論そのものは多少「ありきたり」ではある。だが、それが正しいのであれば仕方がない。私は素直に頷いた。
この世には厳然として「(広義の)セクハラをする男」と「(広義の)セクハラをしない男」がいる。これは事実で、両者の間の垣根は高い。ある人がある時はセクハラをし、またある時はしない、と、そういう話ではないのだ。要は多分に精神の根幹に関わってくる話であって、ある男性にとって「女性とは何者であるか」という、極めて形而上の問題なのだ。
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「天下を獲り損ねた男たち(続・日本史の旅は自転車に限る!)」木世(えい)出版社
*昨年12月発売の最新刊。今回はなぜか「奈良・暗峠」「秩父・八丁峠」「北海道・日高峠」と、峠モノが満載。
「疋田智の自転車生活スターティングブック」ロコモーションパブリッシング
「自転車とろろん銭湯記」ハヤカワ文庫
「大人の自転車ライフ」光文社知恵の森文庫
「自転車ツーキニストの憂鬱」ロコモーション・パブリッシング
「日本史の旅は自転車に限る!」木世(えい)出版社
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