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みんな実は臭い料理が好きなのか? の(週刊 自転車ツーキニスト253)
発行日時: 2006/7/9
【週刊 自転車ツーキニスト】"Weekly Bicycle Tourkinist"
みんな実は臭い料理が好きなのか? の253号
■シュール・ストレミング様、再び
なぜなんだ。
前号「臭い料理ナンバーワン決定戦の252号」には、異様なほどの反響があった。
特にスウェーデンの激臭缶詰「シュール・ストレミング」については「こういう入手法がありますよ(現在では船便ならば輸入可能になったのだそうだ)」とか「"探偵ナイトスクープ"(大阪、朝日放送の人気番組)でやってましたよ」とか、まあとにかく色々な情報が寄せられた。いずれも最後にこう書いてある。
「是非、ヒキタさんが試食してみて下さい。そのレポートを楽しみにしています」
ご冗談を……(笑)。
だが、驚いたのは「実際に食べてみました」という人が2人も(!)いたということだ。さすがは発行部数約1万部の本メルマガ……。というか、自転車好きには物好きが多いな(←恐らくこちらは真実)。
そのうちの一人によると、もちろん戸外で缶詰開缶の儀式となったのだそうだが、噴出した汁が付着したものは、ビニールシート、カッパ、Tシャツなどなど、すべて廃棄処分になったのだそうな。洗っても匂いが落ちないとのこと。それほど凄い臭いでした、との話だ。いったいどこまで凶悪な臭気なんだろうか。
あ、そうそう。前号に引用した小泉武夫教授は、東京農工大教授ではなく、東京農大の教授でありました。お詫びして訂正します。これも読者の方のご指摘で気づいた次第。
それにしてもなぁ、シュール・ストレミング。
色々な情報を聞けば聞くほど、その臭気は想像を絶するものだということが分かってくる。さすがはあのホンオ・フェ(韓国のエイ料理。コレだって相当なもんだ)の3.6倍の猛臭、激臭なのだ。
だが、こういう考え方もできる。
それほどの悪臭料理が、それでも現代に生き残っているということは、ひょっとして、その悪臭という激ディスアドバンテージを乗り越えてもあまりあるほど、シュール・ストレミングは旨い、ということなのではあるまいか。
その可能性は薄いとはいうものの、まったくないというわけでもない。
そう思うと、シュール・ストレミングにさらに興味が湧いてくるというものだ。
さて、シュール・ストレミング、実際に食したことのあるスウェーデン人からのレポートが届いたんで、そいつを引用してこの話題を終えることにしよう。私の妹がスウェーデン人の知り合いにわざわざ聞いてみたのだ。別段、私が頼んだというワケではないんだが。
【スウェーデン人からのメール(その1)】
ハーイ、チエ(私の妹の名前)!
メールもらって嬉しいよ。こちらではみんなうまく行ってるし、チエもそうであることを願ってる。
そうだな、チエの質問はちょっとヘンな質問ではあるけど、そんなに奇妙ってワケでもない。もちろんボクは「シュールストレミング」を知ってるよ。でもボクがホントにビックリしたのは、キミのお兄さんがそれに興味を持ってるってことだ。彼はホントにそれが何なのか知ってるのかい?
シュールストレミングはスウェーデン限定の料理で、幸運なことにボクの知ってる限り世界中のどこにも存在しない。ははは。
まあ、何というか、生の魚だ(日本人にとっては違和感はないだろ?)。だけど、何というか発酵物なんだよね。「腐ってる」という人もいるけど、それは必ずしも正しくない。別の形なんだ。だけど、魚は決して新鮮じゃないし、形はほとんど崩れ切ってる。そしてトンデモない激臭を放ってるんだ。
この缶詰には熱狂的なファンがいて、彼らによると、スゴい御馳走ということになるらしいんだけど、絶対にボクはその一人じゃないし、二度と口にしたくない。
実は一度だけ試したことがあるんだ。もう懲り懲りだけど。中には食べたなり吐き出す連中もいるぐらいだ。必ずしも味のせいじゃない。あまりの臭さと、自分が今どんなブツを食べているか、どうしても意識してしまうせいなんだ。
日本や他の国が輸入するにはどうすればいいかについては、ちょっと分からない。もし税関で引っかからないとするならば、ボクが送ってあげてもいいけどね。
どうやって食べれば「よろしい」か、ちょうどいい説明書があるんで紹介しよう。
そのまま食べちゃダメだ。タマネギかその他の薬味と一緒に、特別なパンに挟むといい。ボクと同じ経験ができるはず。缶を開けるときにボクを恨んじゃダメだよ。あと、絶対に屋内で開けないこと。それから飛び散る汁を浴びないように十分注意して。匂いは激烈だ。味は「それほど」悪くはないんだけど。
OK? シュールストレミングについて、今のボクが言えることはそれだけだ。
他に何かできることがあったら教えて欲しい。
じゃ、チエ、気を付けて。またのメールを待ってるよ。
モーガン
---quote---
Hi Chie!
Good to hear from you! :-) Everything is fine with me here, and I hope you are fine too! Yes, your question is a little bit odd, but not very strange. Of course I know "surstr?ming", but I am really surprised your brother is interested in it! Does he have any idea what it is?? :-)
It is definitely Swedish, and luckily not to be found any other place in the world that I know, haha! It is raw fish - nothing strange for a Japanese - but this fish is kind of yeasty. Some people say it is rotten, but that is not true. It is a different process. However, the fish is not fresh, it is almost disintegrated, and it has a HORRIBLE smell.
It is considered to be a delicacy among enthusiasts, but I am not one of them and would never take that in my mouth. I have tried it once, but never again. Some people trying it will throw up. Not really because of the taste, but because of the smell and the idea of what they are eating. About taking it into Japan, or any other country, I have no idea, but can send some if he is interested, Can't happen much more than they stop it at customs.
Will also find a "good" description on how it is best eaten.
You don't eat it straight, but you wrap it in a special bread together with onion on things. Will see what I can find. But don't blame me when you open the jar, and DON'T open it indoors. Be careful to not get sprayed it the juices. The smell is awful! Taste is not TOO bad though.
Ok, that is what I have to say about "surstr?momg" for now. Let me know what you want me to do for you :-)
Take care, dear Chie. Hope to hear from you soon!
Morgan
【スウェーデンからのメール(その2)】
*上記の手紙を引用してもいいかどうか聞いてくれ、と、妹に聞いたら(何しろ当のスウェーデン人からの貴重なレポートだ)モーガン氏は「ノリノリだ」との返事が返ってきた。それがコレ。
ハーイ、チエ!
キミの兄さんがボクの文章をメールマガジンに引用するって? 面白いじゃない。もちろんOKだよ。でもそれを最初っから知ってたらもっと別の言葉をチョイスしたかもしれないんだけどね。
お兄さんに役立つリンクを張っておくよ。シュールストレミングについていくつかの事実が分かるだろうし、合法的に日本に輸入する方法も多少は書いてあったりする。オンラインでも買えるみたいだよ。ちょっと高いけど。
http://www.surstromming.se/engrossening/Engelska/eng-folder.htm
お兄さんにとって役立ちますように。何かボクが助けになるようなことがあったら、すぐに教えて欲しい。喜んでお手伝いするよ。
じゃ、お身体に気を付けて。次の連絡待ってるよ?
モーガン
---quote---
Hi Chie!
Sounds very interesting about your brother wanting to publish my words! Of
course it is ok, but if I had known I was writing for magazine, I would have
been choosing a bit different words :-)
Maybe I should rewrite it before he takes it further? Haha :-)
Here is a link that may be useful for him too. Has some facts about
surstr?ming and also say few words about export to Japan (it is legal) and
also possibility to purchase online, although expensive.
http://www.surstromming.se/engrossening/Engelska/eng-folder.htm
Hope this is helpful for him. If there is anything else I can help you or
him with, just let me know. I am delighted to at your service :-)
Take care my dear Chie! Kiss, and hear from you soon...
Morgan
ありがとう、モーガン!
貴方のおかげで、日本にまた何人かシュール・ストレミングのファン(犠牲者?)が増えたような気がするよ。
コレを読んで、ちょっとタメシテミヨウカナとか考えているアナタ。
アナタのことです(笑)。
■ところで今年の梅雨
さて、本来、自転車通勤は多少は諦めないといけない季節なんだけど、どうですか?
今年も走れるねぇ。梅雨なのに。
もう7月も9日になった。あと2、3回も雨降ったら、このまま梅雨が明けちゃうんじゃないかと思う。またしてもカラ梅雨なのかなぁ。ツーキニスト的には都合のイイ話なんだが、どうにもこの異常気象というか(毎年のことはもはや「異常」気象とはいわない)、温暖化の証左というか、予報が当たらないというか、何か曖昧な不安感が残ってしまうのだ。
夏はギラッと暑くて、冬はシンシンと寒くて、梅雨はジトジトと降る、と。
たまにはそういう「正しい日本の四季」という年があってもいいと思うんだけどね……。
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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)
「 メビウス・レター」 北森鴻 著 講談社文庫
裏表紙に「すべてがひっくり返る驚愕の結末とは!?」「傑作長編ミステリー」とあって、手にしてみたんだが、ふーむ、確かに「すべてがひっくり返」りはするが、この結末、どうなんだろう?
動機の必然性も薄いし、あまりにも作り物(作り物が必ずしも悪いということじゃないんだが)、あまりにもご都合主義、あまりにも不自然。「ひっくり返」すためだけに、すべての登場人物が動いていたのかー、という感じがちょっとしてしまう。
文章はこなれてて読みやすく、途中までは、ワクワクしながら読めるのだが、謎の一端が解かれてくるあたりから、どうにも違和感を感じるようになる。現在のあの人は、実は過去のこの人で、現在のこの人は、実は過去のあの人で、というのが、あまりに身近に結ばれ過ぎて、リアリティがほぼ皆無になってしまった。
ミステリーには「謎解きストーリーにまったく関係ない人間を、主要人物として置くべきではない」という暗黙の規則があるんだけど、本作品はそれに縛られ過ぎているという気がする。もとよりこういうジャンルの本にリアリティを求めすぎてはいけないのかもしれないんだが、どうにも途中から気持ちが萎えてしまうのだ。
おまけに結末があっさりしすぎてて「あれ? コレでお終いなの?」と肩すかしを食らったような気分。
北森鴻氏の作品を読んだのはこれが初めてだった。
前々から「グルメミステリー(と言うべきなのか?)」には定評があって、熱狂的なファンを持つ、との話は聞いてたんだけど、本作品は正直、あまり感心できなかった。他の作品はもっと素晴らしい出来映えなのかしら。
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「天下を獲り損ねた男たち(続・日本史の旅は自転車に限る!)」木世(えい)出版社
*昨年12月発売の最新刊。今回はなぜか「奈良・暗峠」「秩父・八丁峠」「北海道・日高峠」と、峠モノが満載。
「疋田智の自転車生活スターティングブック」ロコモーションパブリッシング
「自転車とろろん銭湯記」ハヤカワ文庫
「大人の自転車ライフ」光文社知恵の森文庫
「自転車ツーキニストの憂鬱」ロコモーション・パブリッシング
「日本史の旅は自転車に限る!」木世(えい)出版社
いずれも好評発売中。ネット内でのご注文はこちらにどうぞ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-url/index=books-jp&field-author=%E7%96%8B%E7%94%B0%20%E6%99%BA/249-6371737-5693951
【自転車通勤で行こう】
http://japgun.infoseek.ne.jp
バックナンバーはこちら。
http://www.melma.com/mag/03/m00016703/
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