首都圏自転車ツーキニストに、テレビ出演急募!の(週刊 自転車ツーキニスト244)
発行日時: 2006/5/12
【週刊 自転車ツーキニスト】"Weekly Bicycle Tourkinist"
首都圏自転車ツーキニストに、テレビ出演急募!の244号
■うわ!松井!!
なんてこった、松井、手首骨折だ。映像を見てるだけで痛い。手術の成功と早い回復を心の底から願うよ。
■「北九州市」という名前
自転車雑誌「BiCYCLE CLUB」誌の取材で、北九州市に行って来たのだ。
私にとっては、結構、懐かしい街でね。父方の実家が福岡で、母方の実家が島根だから、夏休みの里帰りの際、いつも北九州市の小倉駅が乗り換え駅となった。当時、宮崎県に住んでいたもので。
そればかりじゃない。実のところ、私の本籍はこの街にあった。「疋田家」のルーツは、実は北九州市なのだ。
もちろん今回は、例の連載「日本史の旅は、自転車に限る!」の取材で行ったわけで(詳しいレポートは6月号)、なかなか味わい深い歴史的遺跡や遺物が多くて面白かった。古代から近現代にいたるまで、ちょっと変わった見所がいっぱい。結構エポックが多いのだよ、ここは。
たとえば「競輪」って(お、自転車の話題)北九州市が発祥の地なのね。ついでに言えば「バナナの叩き売り」もここが発祥。さらには「パンチパーマ」もここ。
知って味わい深く、学んで面白い北九州市なんだが、だがな、と一方で思ったのだ。
1960年代に既に人口100万人を超え、政令指定都市になったにも関わらず(つまり大都市になった歴史が古い)、この全国的なマイナーさ加減は一体何なのだろう。
別にマイナーじゃないって?
いやいや、そうは言わさぬぞ。福岡市は別格としても、熊本市や長崎市などの近隣の都市と較べてみればいい。街の規模は北九州市の方がはるかにデカいのだ。そこを考えると、この市の全国的知名度は、突出してマイナーだと言わざるを得ない。
もちろん「北九州工業地帯」の地盤沈下はある。だが、私が思うに、それだけじゃないね。この街の名前が良くない。
北九州。
これでは「九州の北部」というのと何ら変わらないでないの。実際に今回、周囲の人に「北九州に行ってきまーす」と言ってみたところ、「北九州のどこ?」と問い返された。
当然だわな。「南九州」というのと較べてみると分かる。「南九州のどこ?」「今回は宮崎を中心に……」との会話がキッチリと成立する。北九州市というネーミングは、ある意味、九州北部地域を冒涜しているとすら言えると思う。
怒れ、直方市民、太宰府市民、日田市民……、って、ま、それほどのことじゃないけどさ。
■「新たな街の名前」をデッチ上げるべきかどうか
いやもう昨今、市町村合併によって、南アルプス市、四国中央市、西東京市などなどの「何だかナー感」ただよう新地名が増えてきたのを見るにつけ、思うのだ。いったい何なんだ、こういう地名の、ボンヤリした「デッチ上げ感」は。
こういう「顔の見えない地名」の元祖は、間違いなくこの北九州市だといえるだろう。
そもそもで言えば、九州最北端の、門司市、小倉市、若松市、戸畑市、八幡市の5市が合併してできた街。
それぞれの街には誇るべき産業があり、歴史があった。だからして、市の名前はそれぞれのメンツの張り合いになる。その結果として、それぞれの旧市名は「区名」として残し、大同団結で「北九州市」を名乗ったわけだ。しかしながら、40年以上経って、なお全国的な定着感が薄いというのでは、やはり失敗だったと言わざるを得ないだろう。
福岡市のように「市名は福岡、駅名は博多」などと、折衷案を提示できればよかったのに。そうでなくとも5市によるジャンケンでもよかったと思う。こういうどうにも歩み寄れないメンツの張り合いの場合、運否天賦に賭けなくてはならないことも有り得るのだ。
私は思う。この街が「小倉市」もしくは「門司市」などを名乗っていれば、今頃もっとメジャーな街になっていた。今よりも発展したし、街の個性も発揮しやすかった。こと観光に関しては、今よりはるかに有利だっただろう。たかがネーミングと思うなかれ。名前というのはホントに重要なのである。
今回、特に小倉を走っていて思ったのが(小倉は北九州市の中心地)、だいたいこの街の人は「北九州市」という名前を愛していないということだ。
ここのマンションは必ず、たとえば「ライオンズマンション小倉」みたいな名前を名乗るし、店舗のポスターだって「小倉の……」を名乗る。「小倉」は北九州市内では、ある意味ブランドだから、ということもあるだろうけれど、それだけじゃないだろう。
北九州なんて名前よりも、小倉の方が、はるかにしっくりくるのだ。40年経った今であっても。
■本来は「言葉の化石」
昨今の町村合併の嵐の中、だが、あらゆる新市が勝手に新たな名前を名乗り、毎回毎回全国に、アリャリャや、オヤマーや、トホホを撒き散らしている。
そのうちに、たとえばある街が「西日本市」なんて名前を名乗っちゃったらどうするつもりなんだろう。または「関東市」とか「関西市」「中京市」なんつったりして。
是非ともやめていただきたいが「太平洋市」などが実際に俎上に上がる昨今、満更「ない」と言いきれない恐さがあるよね。
そのうちトチ狂った自治体が「日本市」とか言い始めたり。しまいには「アメリカ市」とか「フランス市」とか出現したりして、ならばとばかり「地球市」「銀河市」、果ては「イスカンダル市」なんてのまでできたりして。
もうそこまでくると「勝手にしなさい」と言うしかないが、こういうのはつまるところセンスの問題である。そういうセンスが絶望的に欠如しているのに、政治家や役人たちが、勝手に無味乾燥な馬鹿馬鹿しい名前をつける。「町の名前」という文化遺産を潰して、だ。そこに「住民投票」なんてのがくっつき、結局は、無難で、無味乾燥で、最大公約数的な名前が決まる。なんたる文化破壊。
「地名」というものは、本来「言葉の化石」とまで言われるのだ。長いことずうっと変わらず、歴史を刻みながら人々の間に定着してきたものだ。それが最近の政治の都合であっさり投げ捨てられ、別のアホらしい名前に取って代わられる。
昨今の首都圏で言うならば「西東京市」なんてのは、その代表だね。
さいたま市にも呆れたが、この西東京市にはもっと呆れた。この名称は、一言でいって、最悪中の最悪であろう。
この名前に何の意味がある。何の味わいがある。何の主張がある。何の歴史がある。勝手に西東京を名乗られて、立川の立場はどうなる。八王子の立場だってどうなる。
保谷や田無でどうして決めきれなかったのだろう。どうしてもダメというならば、単に重ねて「保谷田無市」の方がまだマシだった。
真正の文化破壊が目の前で行われている。
真面目な話、ちょっと由々しき事態なのだよ。これは。
■首都圏初心者ツーキニスト大募集
急募なのだ。
MXテレビの話なんだが、テレコムスタッフという制作会社が作る「トウキョウもっと!元気計画研究所」という番組があるそうな。
そこで「自転車で会社に行こう!条例」というのを作ろう、という企画があって、そのモデルを募集しているとのこと。つまりは通勤の様子を取材させてくれ、ということだね。
条件は次の通りだという。
1. 東京でこれから自転車通勤を始めようとしている方
2. その初めての自転車通勤の様子を撮らせていただける方
3. 出来れば、これまでは主に自動車通勤をしていた方
1,2,3の条件がそろえば、最高ですが、1,2だけでも嬉しいです。ご連絡を私共から差し上げてお話を伺い、詳細を相談させていただければ、と思います。もしも撮影をお願いするとしたら、5月末か6月頭だと思われます。自転車通勤の面白さ、自転車にとっての東京の道路交通事情など、この番組によって浮き彫りにできればいいと思いますし、現役の都議会議員に知らせていきたい、と思っています。(テレコムスタッフ)
とのことだ……、と、あれれ?
引用してみて、はじめて気づいたが、つまりは「これからツーキニストに」という人のことなのか。当メルマガの読者は、既にツーキニストという人が多いから、読者本人は該当しがたいなぁ。
誰か知り合いの方で、そういう人がいたら、ご紹介願えないかとのことですかな。または、まだ自転車通勤を始めて1ヶ月ぐらいの人、とか。
とりあえず連絡先は次の通りです。我こそ(我が知り合いこそ)と思う方はメールを送ってみて下さい。よろしくー♪
【メールアドレス】kenito@telecomstaff.co.jp
【電話】03-5467-2912(テレコムスタッフ 担当・伊藤もしくは川口)
■告知がもう一つ
私にはもう一つの肩書きがありまして(「東京自転車研究所・所長」のことじゃないよ)、その名も「学習院大学・生涯教育センター非常勤講師」という。文字面ではエラくエラそうだなぁ。ま、要はカルチャーセンターの講師のようなものだ。
「楽しむための自転車学」というのが演目。
で、今季もまたやるんだな、コレが。
今回はタイトルを「楽しむための自転車学・大全」と銘打って、これまでの4シリーズに比較しても、かなりパワーアップしたものを予定してるつもりなんだけど、つまりは受講生募集でありまする。誰か聞きに来ない?
講座予定、連絡先などは次の通り。
【講座日程】5/23、6/6、20、7/4、火曜日 19:30〜21:00 全4回
【場所】〒171-0031 東京都豊島区目白1-3-19(JR山手線目白駅徒歩5分)
【電話】03-5992-1040(直通) FAX:03-5992-1124
ま、私のやる講座ですから、肩肘張らず、初心者向け。これまでの経験でいいますと、受講者は20代から60代までの男女さまざま。ここだけの話、講座後、飲み会などもアリ(自由参加)であります。
詳しくはこちらにどうぞ。
【学習院生涯学習センターウェブサイト】
http://www.gakushuin.ac.jp/open/course/life.html#C081
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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)
「覚える技術」アルベルト・オリヴェリオ著 川本英明訳 翔泳社
40歳を目前にして、このところ、とみに記憶力が落ちてきたと思われる私なのだが(泣)、それを補うべく本書を手にした。
さぞや「覚えるためのマニュアル」やら「記憶力テスト」の手合いが載ってるんだろうな、という、ある意味、ネガティブな期待で買ったわけだが、案に反して、かなり面白い本だった。
本書の内容は、一言でいうなら「記憶を司る脳(側頭葉と海馬)というシステム」の解説本である。
「のどまで出そうな言葉」がなぜ出てこないのか、無意識の記憶とは何か、そもそもなぜ忘却ということは起きるのか、と、そういうメカニズムが分かりやすく解説され、そのメカニズムを知ることで「覚えやすい」やり方が自然に分かっていく。
著者のオリヴェリオ氏は一般的には馴染みが薄いが、実は脳科学界の世界的重鎮なのだそうだ。
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「天下を獲り損ねた男たち(続・日本史の旅は自転車に限る!)」木世(えい)出版社
*昨年12月発売の最新刊。今回はなぜか「奈良・暗峠」「秩父・八丁峠」「北海道・日高峠」と、峠モノが満載。
「疋田智の自転車生活スターティングブック」ロコモーションパブリッシング
「自転車とろろん銭湯記」ハヤカワ文庫
「大人の自転車ライフ」光文社知恵の森文庫
「自転車ツーキニストの憂鬱」ロコモーション・パブリッシング
「日本史の旅は自転車に限る!」木世(えい)出版社
いずれも好評発売中。ネット内でのご注文はこちらにどうぞ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-url/index=books-jp&field-author=%E7%96%8B%E7%94%B0%20%E6%99%BA/249-6371737-5693951
【自転車通勤で行こう】
http://japgun.infoseek.ne.jp
バックナンバーはこちら。
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この記事へのコメント
全1件表示ひらがなの地名にも辟易とします。埼玉がなんでさいたまなんですかね。漢字のいいところというのはぱっと文章を見たときに重要な単語が浮かび上がってくるところだと思うのですがさいたまではもはやまったく浮かび上がりません(ここは句読点を減らして書いてみました)。日時:2006年5月17日
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