睡眠不足とビールの(週刊 自転車ツーキニスト214)
発行日時: 2005/11/9
【週刊 自転車ツーキニスト】"Weekly Bicycle Tourkinist"
睡眠不足とビールの214号
■いやいやまたしても間があいて……
またまた間があいてしまったワケだが、どうにも発行頻度が定まらん。「平均すると週刊」というところは守っていると思っているのだけれど、どうもにもね。
何しろこのメールマガジンは私個人が、頼まれもしないのに勝手に出している、という性質のものだから、当然ながら〆切がない。誰も「〆切守りなさい」とせっつかない。となると、別の〆切が立て込んだ時には、すぐに「後回し」ということになってしまうのだ。まことにすまぬすまぬ。
まあ、そんなわけで御陰様ながら「日本史の旅」の続編が出ることになりました。
私としてはパチパチなのだ。すっごく嬉しいのであるよ。待望の「第二巻」。私の本の中で、いわゆる「パート2」が出るのはこれが初めて。このままロングランシリーズになってくれるといいなぁと夢想したりしてるのだ。
今回のタイトルは「続・日本史の旅は自転車に限る! 天下を獲り損ねた男たち」。タイトルも長いが、内容も長いぞ。前巻と同じくゲップが出るほどのフルボリューム、16話、300ページ超だ。
ただし前回と少々違うのは、自転車記事をかなりの量、足してあることで、「歴史探訪」と同時に「歴史ツーリングマニュアル」にもなってるところだと思う。少なくとも本人はそのつもり。自転車ファンにはより一層、楽しんでいただける内容になったと自負している。そうだよね? 山ちゃん(担当編集)。
1巻に較べると、やはり私も多少は巧くなってるし(と、本人だけは思ってる)結構面白いのではないか、と、一人夜中にこっそりと力瘤を入れているところなのであるよ。
今回取り扱ったのは、ちょっとヒネッた感じの人や物事が多い。
平将門の祟り、道鏡「巨根」伝説の謎、島原の乱の裏にいたゴマすり藩主……などなど。「自転車でまわると、なにか歴史の手触りのようなものが伝わってくるよ」というのがひとつのテーマだ。
11月25日発売。1,400円。木世(えい)出版社から。書店でお見かけの際には是非是非よろしくお願い申し上げます。
あ、そうそう、おまけに20日の"大阪サイクルモード"では、先行発売でサイン会をやります。関西在住の方は、なにとぞ夜露死苦ベイビー。インデックス大阪6号館でお会いしましょう。
で、昨日、表紙の色校刷りが出てきたのだ。
表紙イラストがいい。実に美しい。私は大満足でありまする。前巻に引き続き森英二郎さんの版画なんだけど、森さん、ものすごく気合いが入ってる。モチーフは真っ青な空にキリッと突っ立つ安土城。もちろん今はすでにない幻の城なわけだが、それが版画という手段によって、想像図を超えた存在感で迫ってくる。傑作。私は嬉しい。書店でも目立つぞ。
さて、そんなこんなで、連夜、夜更かしの日々が続いているのだ。
夜の11時半頃から原稿書きや校正を始めて、朝の3時半頃まで。約4時間だ。昼間は会社で仕事。深夜は家で仕事。けっこう大変。そして寝る間際の30分、ようやくビールを飲む。最近、この瞬間が一番幸せでね。
飲むビール(というか発泡酒)の銘柄は決まっていて、常に「麒麟淡麗グリーンラベル」。
ビール好きだが味音痴、であるところの私の言うことだから「何言ってんだか」といわれれば「はい、すいません」と答えるしかないのだが、昨今この発泡酒がビール&発泡酒の中でダントツで一番うまいと感じる。軽やかでキレがいい。あるかないかの香りもいい。
発泡酒だからビールより若干安いのもグッドなんだけれど、もしもこれがビールよりも高かったとしても、現在の私はこれを買うと思うな。
グルメの人は「いーや、ぶるぶる(首を振っている)本当のビールというものは……」と言い出すとは思う。思うんだが、私個人が美味いんだから仕方ないじゃん。
ビール業界は頑張ったんだなぁと素直に感心している。
当初は税率の違いオンリー、安値オンリーで始まった発泡酒だったけど、最初の「ビール味のサル真似」の時代を乗り越えて、ついに「発泡酒独自の美味さ」に辿り着いた。取材せよ「プロジェクトX」。いや、もう既に目を付けてる、あ、もう放送しちゃったのかな? あれ? この番組まだやってたっけ。
まあいいや、それにしても、そんなわけで、昨今、睡眠不足でしてな。
「続・自転車の旅」が一段落したかと思ったら、続いてロコモーションと朝日新聞社の仕事がある。もちろん自転車雑誌の連載も相変わらずだ。
〆切が連なる人生は早く過ぎるな。
これは誰だったか高名な作家のセリフなんだが、そんな売れっ子などでは全くない私にしてもそう思う。貧乏ヒマなし〆切あり。
もう11月だ。私はあと9日で39歳になるのである。
四十路目前フォォォォー!(←あ、これは封印したんだった)
■1万人の京都自転車散歩
先週末、行ってきました。あいにくの小雨だったけど、秋の京都、楽しかったです。スタッフの皆様、ありがとうございました。お疲れ様でした。
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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)
それでも読むのだ。今回は二冊。いずれも現在平積み中。面白い。このところ出版社を問わず新書が豊作だと思う。
「『俺様国家』中国の大経済」山本一郎著 文春新書
中国の「発展する経済」の内情をくそみそにけなしつつ暴露したコキオロシ本。
語り口は好みが分かれるところだと思うけど、実に面白かった。というのか、これがもしもリアルな真実だったとしたら、と思うと(たぶんホントだ)空恐ろしくなる。
あの大陸には爆発寸前のネガティブなマグマが渦巻いている。そのひとつは「国民の不満」みたいなものであろう。主に貧富の差に対する不満。だが、それはそれで中国国内で解決してもらうとして、近未来的に周辺を巻き込んで大噴火するのは、間違いなくマネーのショート、借金のデフォルト、人民元の大暴落、中国発の巨大クラッシュだ。
中身の見えない巨大国家「中国」は今やリスクの塊と化している。
そのリスクの正体を著者山本氏は掻き集めた膨大なデータで逐一暴いていく。結果、導き出される中国リスクの正体とは「ウソ」であり「自分勝手」であり「私腹」であり「袖の下」であり「使途不明金」であり「死刑前夜の囚人」であり「オレたちに明日はない」であり「地獄の黙示録」であり「最終戦争」だ。前々から何かおかしい、どこかにウソがある、と思っていたモヤモヤが、この本を読むと「ぎゃー、やっぱりそうだったのかー」という感じでスッキリ晴れる。これから中国に進出しようという企業は、これを読んで考えてみるように。さもないと中国の銀行(当然国営ですからね)が抱える天文学的な不良債権のための「生け贄」になってしまうかもしれないよ。
ただ、困ったことになるのは、我が日本だ。
中国を牽引車としてようやく立ち直った日本経済だから、中国がクラッシュすれば、日本もただちに大恐慌に襲われてしまう。
また一方、もしも中国の発展が「虚構」すら乗り越えて進んでいけば、やがて中国経済圏に飲み込まれてしまう。いずれにせよ日本経済にとって好ましい事態ではない。
どうにもタマラナイ立場に立ってしまったものだ。本を閉じた後、私はつかのま暗い気分になってしまった。
「下流社会」三浦展著 光文社新書
暗い気分にさらに拍車をかけたのがこの本だ。ベストセラー爆走中。事実これまた面白い。これは現代の「金魂巻」である。
国民の誰もが「自分は中流」を任じた古き佳き日本社会は遠くなったんだなぁというのを、あらためて分からせてくれる。
この本は、若い層を中心にじわじわと増加しつつある「中の下」もしくは「下」との意識を持つ階層を、新たな「下流」であると定義付けし、それが蔓延する社会がどうなっていくかを、データと独自仮説とで実も蓋もなく描いていく。
ここに書かれていることは、確かに現代のリアルであろう。社会の二極分化は着々と進行中だし、三浦氏が描くところの、それぞれの階層のライフスタイルも、具体的で納得できる。問題はそういう様々な階層の中で、当の「下流」だけがものすごい勢いで増殖しているところだろう。フリーターもニートも当然、この中に入ってくる。だが、問題は決してニートやフリーターだけではないのだ。
意欲、コミュニケーション能力に乏しい人間が増えている。そのことが本人の所得を落とす。だが、飢えるというまでにはいかない。安い娯楽だってある。テキトーにやっていればとりあえず、あえて他と接しなくても大丈夫。三種の神器はパソコンとプレステとケータイ(ページャー)だ。これにポテトチップとペットボトルが加わる。全部頭文字がP。
この新たな階層「下流」の蔓延は、やがて日本から活力を奪っていくから、何とか今のウチに対策を、というのが三浦氏の主張だ。私もそう思う。その先に待っているのは、アキラメの社会であり、無気力な社会であり、そのさらに先に、間違いなく「犯罪社会」が待っているからだ。
中国がどうのといってる場合ではない。現在の日本は明らかに足下が揺らいでいる。
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「自転車とろろん銭湯記」ハヤカワ文庫
「大人の自転車ライフ」光文社知恵の森文庫
「自転車ツーキニストの憂鬱」ロコモーションパブリッシング
「日本史の旅は自転車に限る!」木世(えい)出版社
いずれも好評発売中。ネット内でのご注文はこちらにどうぞ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-url/index=books-jp&field-author=%E7%96%8B%E7%94%B0%20%E6%99%BA/249-6371737-5693951
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http://japgun.infoseek.ne.jp
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