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5分でわかるデジタル家電のABC Vol.054
【部品は作らず買ってくる・・・携帯電話の謎10】
発行:2008.10.12 00:30
配信数:258部
(melma!のスクリーニングにより10名の方が削除されました)
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【目次】
1.電気部品
2.部品メーカ
3.アナログ時代
4.デジタル製品と部品
5.余談
6.まとめ
7.次回予告
8.編集後記
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【このメールマガジンの登場人物】
X君:
大学生。法律の勉強をしているらしい。
2週間に1回ぐらいの割合で、【私】の家に遊びに来る。
忙しい時は、遊びに来なくなるので注意。
私:
電機メーカで、デジタル家電の研究開発に従事している。
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【1.電気部品】
X君
「前回は、iPhone(アイフォーン)3Gは、アップルの製品なのに、
自分の会社の部品を全然使っていないという話で終わりました」
http://archive.mag2.com/0000209216/20080727230000000.html
私
「うん。そうだったね」
X君
「しかし、不思議ですね。
アップルの製品にアップルの部品が使われていないとは」
私
「X君たちが見ている電機製品には、
メーカの名前が書いてあると思うけれど、
電気製品の中身の部品は、部品メーカから買ってくることが多い。
つまり、製品に記されているメーカは、
中身の部品までは、作っていない場合が殆どなんだ。
自社製品を使っている場合もあるけれど、
(半導体などのキーパーツは作っている場合あり)
割合としては少ないよね」
X君
「へー。じゃあ、例えばここにあるパソコンですが、
中身の部品は、他の会社が作っているということですか?」
私
「まあ、そういうことになるね。
半導体はインテルなどが有名だね。
ハードディスクは、
日立や富士通なら自社製品使っているかもしれないけれど。
(日立は一般向けのパソコンは、既に撤退している筈ですが)
電機メーカの中には、半導体モジュールなどを
作っている(いた)ところがあるけれど、
韓国や台湾勢に追撃されてしまい、
半導体部門は分社化したり、売却したりした企業も多いよね」
X君
「そういえば、そんなニュースを耳にしたこともあります」
私
「それでも、キーパーツは、死守している企業もある。
その技術が他社に流出してしまうと、
類似品が競争相手から発売されやすくなるからね」
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【2.部品メーカ】
X君
「電機メーカが部品を作っていないとすると、
じゃあ、部品は誰が作っているんでしょうか?」
私
「一般に、【部品メーカ】と呼ばれている企業だよ」
X君
「村田製作所とか?」
私
「そういうこと。他にも多数の部品メーカがあるけれど、
一般の人たちには知られていないメーカも多いね」
X君
「確かに、以前、話に出たiPhoneの部品を作っているメーカも
知らないところばかりでした。
上の三つぐらいでしょうか知っていたのは・・・」
http://archive.mag2.com/0000209216/20080727230000000.html
東芝 セミコンダクター
村田製作所
Samsung Semiconductor
Infineon
Maxim(MAXIM)
STMicroelectronics
NXP Semiconductors
Micron Technology
Linear Technology
私
「ちなみに、
デジタル時代になって日本の電機メーカは苦戦しているけれど、
その原因の一つは、半導体のせいだろうね。
iPhoneを分解してみると分るように、自社製品は一つもない」
X君
「確かにそうですね」
私
「つまり、
他社から買ってきたものを組み合わせると、製品が出来てしまう。
もちろん、自分の欲しい製品が無い場合は、
共同開発などをする必要があるかもしれない。
でも、デジタル時代は、昔のように細かいノウハウが無くても、
ある程度よい性能のものを作れるんだ」
X君
「そうなんですか」
私
「あまり大きい声では言えないけれど、
中身を分解して解析すれば、そっくりのものを作ることができる。
某東アジアの大国で問題になっている模倣品だけれど、
分解して、同じ部品を買ってきて組み合わせれば、
ある程度の性能は出せるからね。
アナログ時代はそうじゃなかった」
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【3.アナログ時代】
私
「アナログ時代のテレビなんかは、ノウハウの塊だった。
部品を揃えて組み立てれば、
高性能のものができるという訳ではなかった。
分解しただけでは分らない特殊なノウハウがたくさんあったんだね。
同じ部品を同じように組んでも、
必ずしも同じ性能が出るとは限らない。
部品配置の仕方、微妙調整方法。そういうノウハウがものを言った。
そして、日本のメーカは、ノウハウの蓄積と伝承は優れていたんだ」
X君
「90年代は、日本の電機メーカの圧勝だったようですからね」
私
「面白い例があるから、ちょっと挙げてみようか」
X君
「面白い例ですか?」
私
「【イットリウム】の話だよ」
X君
「イットリウム?」
私
「日本と、欧米の一部の国しか作ることが出来ない結晶。
例えば、YIG(Yttrium Iron Garnet)があるね。
これはイットリウムと鉄の【ガーネット構造結晶】のことだ」
X君
「何だかまた話が難しくなってきましたよ」
私
「この結晶技術は、たくさんのノウハウがあり、
長い時間をかけた研究の蓄積が必要なんだ。
日本人は、そういう地道な研究が得意だった。
余談だけれど、この結晶が無いと作れない電子機器もある」
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【4.デジタル製品と部品】
X君に言いましたが、電気製品の内部に使われている部品の多くは、
部品メーカによって製造・販売されています。
抵抗、コンデンサ(キャパシタ)、コイル、
ダイオード、トランジスタ、FETなどの半導体。
そして、デジタル時代になってから多様されている
LSIなどの集積機器。
人件費や地価、税金などの高い日本は価格競争に敗れてきました。
価格競争に勝つには、製品の「差別化」が必要です。
どうしても他社にはマネが出来ない製品を作ること。
しかし、使っている部品が簡単に手に入るようになると、
差別かも難しく、似たような性能、デザインの製品が、
どんどん出てきますね。
これからは、中身の回路技術だけではなくて、
iPhoneなどのように新しい考え方(コンセプト)が
必要になってくるのかもしれません。
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【5.余談】
(興味の無い方は読み飛ばしてください)
YIG(Yttrium Iron Garnet)の話がでてきました。
YIGが使われている電気機器の例としては、
スペクトラム・アナライザ(スペアナと呼ぶ)があります。
スペアナは、テレビ、無線機、携帯電話など
電波を使う製品の開発では、必要な測定器の一つです。
ちなみにYIGは、スペアナ内部の発振器に使われています。
「YIG球」と呼ばれる共振回路に加える磁場を制御することで、
発振周波数を可変しているのです。
余談ですが、YIGの結晶を作るには、
パルスレーザを利用するらしいです。
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【6.まとめ】
(1)iPhoneの中身の部品は、アップル社以外の会社が製造している。
(2)iPhoneに限らず、電気製品の中身の回路の多くは、
部品メーカが製造・販売を行なっている。
(3)デジタル製品は、使用している部品が分ると、
比較的簡単に模倣が出来てしまうため、
コストのかかる国のメーカは苦戦している。
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【7.次回予告】
携帯電話の話の続きです。
少し、話が脱線気味なので、携帯電話の機能の話をする予定。
その後は、こんな感じでいきたいと思います。
携帯電話(端末,W-CDMA(FOMA),LTE(S3G),iモード,ワンセグ)
(800MHz,2.1GHzの違い)
無線LAN、WiMAXなど。
ビデオ、CD、DVD。
FeliCa(Suica、Pasmoなど)
(予定は未定です)
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【8.編集後記】
melma!の「スクリーニング」により
10名の方のアドレスが削除されました。
今後も、「スクリーニング」が何度か行なわれると予想されます。
しばらくメルマガが届かない場合は再度登録して頂きますよう
お願い致します。お手数をお掛けして申し訳ありません。
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(melma!と「まぐまぐ」ではIDが異なりますのでご注意ください)
http://www.mag2.com/wmag/osusume/toukou.html
【5分でわかるデジタル家電のABC】ID:0000209216
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