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5分でわかるデジタル家電のABC Vol.043
発行日: 2008/7/55分でわかるデジタル家電のABC Vol.043
【人工衛星って故障しやすい?・・・衛星の謎4】
発行:2008.07.05 02:00
配信数:251部
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【目次】
1.人工衛星って故障しやすい?
2.バーンイン・テスト
3.真空試験
4.他の環境試験
5.まとめ
6.次回予告
7.編集後記
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【1.人工衛星って故障しやすい?】
X君
「いつも思うのですが、人工衛星ってよく故障しますよね。
通信不能になるとか、制御不能になるとか。
最近も、アメリカが制御不能になった人工衛星をミサイルで破壊しましたね。
何億円もカネを掛けてつくったものが故障するというのは困りものですね」
私
「うん。確かにそうだよね。
人工衛星って故障してしまうと、基本的に修理にいくことができないから、
なおさら、故障が起きると問題になるよね」
X君
「地上で使うものなら、修理の人に来てもらえば良い訳ですからねえ」
私
「余談だけれど、電子部品って結構壊れやすいものがあるから、
気をつけて使う必要がある。
例えば、タンタルコンデンサと呼ばれる部品があるけれど、
長期間使っていると特性が劣化することがある。
それから、このタンタルコンデンサは、極性があるので、
(つまり、+と−を逆にしてはいけない)
逆極性で実装すると、壊れることがある」
X君
「それって、たしか2008年2月23日に打ち上げられた
【きずな】でもありましたね」
私
「そう。【きずな(WINDS)】でもあったね。
タンタルコンデンサの逆実装問題は、人工衛星だけじゃなくて、
他の機器でも発生する可能性のあるものだね。
設計する時には、特に注意しないといけない」
X君
「そんなこと言われても、
これ読んでる人で設計する人少ないと思いますよ」
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【2.バーンイン・テスト】
X君
「故障したら修理に行かれないとすると、
故障しにくいものを作るしかないのでしょうか?」
私
「基本的にはそうだね。
その他には、故障したときに【他の機器に切り替えて使用する】
という方法も取られる。(冗長系という)
衛星通信・衛星放送に使われる中継器などは、
切り替え用の冗長系を用意しているよ」
X君
「故障しにくいものという話に戻りますけれど、
故障しにくい電子機器って作ることができるのでしょうか?」
私
「お金と時間と労力をかければできるよ。
有名なところでは【バーンイン・テスト】というのがある」
X君
「バーンイン?焼いてしまうのですか?」
私
「高温の状態で、通電試験をすることで、
壊れかけている部品を無理やり破壊する。
そうすると、初期不良の部品が排除されるんだ。
残った部品は、正常品というわけ」
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【3.真空試験】
私
「電気機器などは、真空試験も実施するよ」
X君
「真空試験ですか?」
私
「特に電子機器は、高温になりやすいものがあるから、
真空状態で、放熱の状態を確認するんだよ。
(半導体などは高温になりやすいですよね。
例えばパソコンには、ファンが付いていて風で冷やしています)」
X君
「でも、真空って、簡単に作れるんですか?」
私
「簡単というワケにはいかないけれど作れるよ。
真空チャンバという装置を使っているんだ」
X君
「今日も聞きなれない言葉がたくさんでてきますね」
私
「チャンバというのは、【釜】のことだよ。
密封しておいて、ポンプで空気を引き抜く。
そうすると、中身は真空になるよね」
X君
「そ、そうなんですか」
私
「真空にした状態で、機器を動作させて電気特性を確認するんだね」
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【4.他の環境試験】
真空にした状態で、電気特性を確認・・・
しかし、真空にしてしまったら、
人間は真空チャンバの中に入ることができません。
息ができなくなってしまいますから。
(宇宙服を着れば別ですが)
X君
「あ、当たり前じゃないですか!」
そこで、真空試験の際には、
真空チャンバの中からモニタ用の線を出すのです。
電流、電圧、それから温度などを計測するんですね。
X君
「真空状態と、普通の状態では、特性に変化があるのですか?」
変化はあります。
特に温度は上昇しやすい項目ですね。
温度が上昇すると、半導体は壊れることがありますので要注意です。
真空試験の他には、振動・衝撃試験なども実施されます。
人工衛星を打ち上げる時の、振動や衝撃に耐えるように、
設計されているかの確認のためですね。
これ以上は詳しく書きませんが、このような特殊な試験をクリアして、
人工衛星は宇宙に飛んでいくのですね。
余談ですが、これらの試験は、基本的にクリーンルームで実施されます。
クリーンルームは、以前書きましたが、
埃などが少ない状態になるように管理された部屋のことです。
X君
「絶対に故障しないものができるといいですけどね・・・」
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【5.まとめ】
1)宇宙空間で使用される人工衛星は、
地上では思いもしなかった要因で故障することがある。
2)そのため、できるだけ宇宙空間に近い状態で試験を実施している。
3)代表的なのが、真空試験である。
4)他に、振動・衝撃試験などがある。
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【6.次回予告】
人工衛星の話は、長くなりましたのでそろそろ終りにしたいと思います。
その後は、こんな感じでいきたいと思います。
テレビ(ワンセグなど)
携帯電話、無線LAN、WiMAXなど。
ビデオ、CD、DVD。
FeliCa(Suica、Pasmoなど)
(予定は未定です)
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【7.編集後記】
前回メルマガで、「くり出し」という表現をしたのですが、
>「削りだし」ではないでしょうか?
というご意見を頂きました。
確かに日本語として「削りだし」の方が適切だと思います。
配信したメルマガの修正は出来ませんので、
編集後記でコメントさせて頂きます。
不適切な表現があり申し訳ありません。
また、ご指摘頂きありがとうございました。
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