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5分でわかるデジタル家電のABC Vol.028

発行日: 2007/10/21

5分でわかるデジタル家電のABC Vol.028
【電子レンジはどれだけ危険?・・・電子レンジの謎3】
発行:2007.10.21 17:00
配信数:226部
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【目次】
1.電子レンジは危険?
2.電波吸収体
3.透明な部分は?
4.オーブンレンジ
5.電磁波が怖いなら
6.まとめ
7.次回予告
8.編集後記
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【1.電子レンジは危険?】

X君
「電子レンジのことをインターネットで調べていたら、

【電子レンジは危険】

と書いてあるサイトがありましたよ。
実は、結構、危ないものなのでしょうか?」


「それはとても難しい問題だね。
電磁波(電波)は目に見えないから不安になるのは分かるけれど」

X君
「電子レンジって電磁波が漏れているのですか?」


「正確に言うと漏れているよ。
でも、一応それは基準値以下になっている。

電磁波って、おもしろい性質があって、
実は導体内を進むことができないんだよ。

つまり、金属で隙間無くシールドしてしまうと
外には漏れることができない。

でも、ドアのところなど隙間があると漏れる可能性はある」
(そのほかに、電子レンジ本体の裏側の換気口など)

X君
「じゃあ、やっぱり危ないのですか?」


「普通に使っていれば大丈夫だと思うよ。

ただ、ドアや筐体も重要な役割をしているから、
変形させないことが大切だね。

可能性は少ないと思うけれど、ドアと筐体が接触する部分。
ここが、凹んだ場合などは注意した方がいいかもね」

X君
「じゃあ、使い方によっては危ないわけですか?」

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【2.電波吸収体】

X君と同じようなことを心配する人も多いかもしれません。

電子レンジは、電磁波が漏れないよう様々な技術を使っています。
そういう技術は電磁波の性質を利用したものが多いようです。


例えばドアの部分は特殊な形状になっており、
電磁波が外に漏れないような仕組みになっています。

これを「チョーク溝」などといいます。
電磁波が反射や共振をする性質を利用しています。

詳しいことは省きますが、
波長の1/2、1/4の長さの導体があると、
電磁波は特殊な性質を示すのです。
(専門的に言うとLC共振など)

ちなみに、電子レンジに使われている電磁波の波長は約12cmです。


それからドアのところをよく観察した人はいるでしょうか?
ドアを開けてみて、筐体の金属部分と接触する場所です。

X君
「さあ、普通の人は見てないんじゃないでしょうか?
大体、筐体とかって、漢字で書かれても読めませんよ」


電子レンジのドア側って黒い色をしていると思いませんか?
あの部分には、実は「電波吸収体」があるのです。

X君
「デンパ九州たい?」

「電波吸収体」というのは、フェライトなどの複合磁性体のことです。
つまり磁気的損失を有する粉末をパウダー樹脂などに混ぜて使います。
これがあると、電磁波は吸収されます。

(磁気の話もとても面白いんですが、ここでは省略します)
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【3.透明な部分は?】

X君
「そういや、電子レンジって中を見ることができるようになってますね。
あの前面の窓のところからは電磁波は漏れてこないのでしょうか?」

あの部分には、透明な材料からなるフィルム状の電磁波シールド材、
あるいは、黒いメッシュ状の電磁波シールド材が付いています。

メッシュ状のシールド材は、
繊維などに電波吸収体を蒸着させて作っています。

つまり、あの部分にも
フェライトなどの「電波吸収体」があるってことですね。

X君
「うーむ。そんな技術が使われているとは知らなかった・・・」

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【4.オーブンレンジ】

オーブンレンジって皆さんご存知でしょうか?
電子レンジ内部に、ニクロム線などが入っていて、
パンなどを焼ける仕組みになっているものです。


このニクロム線には、外部から電流が流れるのですが、
筐体内部と外部との繋ぎ目の部分から電磁波が漏れるのです。

もしも、何の対策もしなかった場合ですが。

もちろん、対策はされています。

ここの部分の技術は面白い方法を使っていて、
実は、ニクロム線は「ヘリカル状」になっているのですね。
(ヘリカル=螺旋のこと)

そして、その周辺に金属を加工した筒のようなものを被せてあるのです。
そうすると、そこで電磁波が減衰して外に漏れない。
(メーカによっては、違う技術を使用している)

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【5.電磁波が怖いなら】

電磁波の漏洩を少しでも防ぐなら、ドアの開閉は丁寧にやりましょう。
ドア部分が変形するとチョーク効果などが薄れてしまいますから。

(まあ、通常の使い方をしているなら、
変形しないような設計になっているはずですが)


それから、黒っぽい部分は電波吸収体が付いている可能性があるので、
この部分を傷付けないように気をつけましょう。

ちなみに、電子レンジを組立後、電磁波の漏洩試験をして、
基準以上に漏洩している場合は、再調整します。
(すくなくとも日本国内のメーカならそうしている筈です)

X君
「そうだったんですか。何だか色々と勉強になりました。
何だか知らないところで、隠れた技術が使われているのですね。
ちょっと驚きましたよ。電波吸収体なんてものが使われているとは」

本当は、もう少し詳しく説明したいものもありますが、
今回はこの辺で。
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【6.まとめ】

電磁波の漏洩には、
電磁波の特殊な性質を利用した技術が用いられている。

1)電子レンジのドア部分には、チョーク溝や電波吸収体が使われている
・チョーク溝は、特定の周波数を反射、共振させて漏洩を防止
・電波吸収体は、磁気的損失をもつ粉末からできている

2)内部を観察できる透明な部分は、以下のものが使われている。
・フィルム状の電磁波シールド材
・黒いメッシュ状の電磁波シールド材

3)オーブンレンジのニクロム線部は、
ヘリカル状の線と、金属を加工した筒を組み合わせている。

以上は、メーカにより若干異なるので注意。
(それぞれのメーカでさまざまな方法を考案して特許を取っている)

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【7.次回予告】

次回は「ラジオの基礎」の予定です。
「本当の基礎」から話を始めていきます。


その後は、こんな感じでいきたいと思います。

テレビ(地上デジタル、ワンセグ、衛星放送など)
携帯電話や無線LAN、WiMAXなど。

(予定は未定です)
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【8.編集後記】

フィジーから帰国した。
私にとってはあまりにも暑かった。

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