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デジタル家電の技術 Vol.002
発行日: 2007/2/17デジタル家電の技術 Vol.002
【デジタルカメラのバッテリー】
発行:2007.02.17 17:00
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【目次】
1.ある大学生との会話
2.電源系
3.バッテリー
4.動作電圧
5.メモリ効果
6.電圧特性
7.リチウムイオン電池の構造
8.リチウムイオン電池の保管
9.まとめ
10.次回予告
11.編集後記
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【1.ある大学生との会話】
某大学法学部のX君がやってきて言う。
「今日からデジカメについての説明ですね。
でも、デジタルカメラって言っても、
いろんな機能があると思いますが、何から説明するんすか?」
「そうだね。
レンズ、液晶、イメージセンサ(撮像素子)、バッテリー
メモリカード(SDカード、CFカードなど)、
画像処理技術やデータ圧縮・・・沢山の技術がつまっているね」
「うーん。訳がわからないっす」
「ところでX君、どんな電気製品にも必要なものって何だろう?」
「電気製品だったら、「電気」が必要なんじゃないスか?
こんな答えだとまた怒られるかもしれないすけど」
「うん、いい答えだね。
どんな電気製品にも必要なもので、忘られやすいもの、
それは「電気」。もっと正確に言うと電源なんだ。
バッテリーが切れたら、デジカメも携帯もタダのハコだよね」
「んじゃあ、今日はその電源から説明してくださいよ!」
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【2.電源系】
X君にも言いましたが、
どんな電気製品にも必要なものだけれど、忘れられやすいもの、
それは「電源系」です。
電源といっても、バッテリーだけではありません。
コンセントからプラグを経由して得られる電力それも電源です。
今回は、バッテリーから始めていきましょう。
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【3.バッテリー】
電池には、一次電池と二次電池があります。
一次電池は、コンビニや電器屋などで売られている
「乾電池」がよく知られていますね。
(マンガン電池やアルカリ電池など)
一次電池は、一度使ったらそれでオシマイ。
充電はできません。
充電するとどうなるかというと、
液漏れなどを起こして機器の故障の原因になります。
二次電池は、何回でも(といっても、もちろん無限ではない)
充電・放電できる電池のことです。
以前はニッカド電池やニッケル水素電池がよく使われていましたが、
現在(2006年10月)主流なのは、
リチウムイオン電池と言われるもののようです。
電気店に行ってみて、デジカメや携帯のバッテリーを見てみると、
このリチウムイオン電池が使われている割合が多いでしょう。
価格を抜きにして、性能だけで言えば、これはかなりすごい電池です。
1.動作電圧が高い(エネルギー密度が高い=小さくて高出力)
2.メモリ効果が無い(=劣化しにくい)
3.直線的に降下する放電特性(=安定性が優れている)
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【4.動作電圧】
まずは1.動作電圧が高いとどうなるか?
小さくて高出力のものを作ることができます。
普通の乾電池は、出力電圧が1.5Vですよね。
リチウムイオン電池の「バッテリーパック」は、
4Vや5Vぐらいの電圧を得られます。
(やろうと思えば、もっと高い電圧も得られます)
それがどうした?という疑問があるかもしれません。
実は、1.5Vというのは、ちょっと困った電圧なのです。
それは、内部に使われている部品の動作電圧の問題です。
デジカメに使われている部品はそれこそ千差万別。
数え切れないぐらい沢山ありますが、
1.5Vだと、動作しない部品もあります。
だから、乾電池式のデジカメの場合、
乾電池を2本(以上)使いますが、そうすると重くなりますよね。
もちろん、乾電池の1.5Vを、
3Vや4Vに上げる回路も作ることはできますが、
部品点数が多くなり、回路も大きくなるので、
普通はあまり使いません。
(特に、デジカメや携帯などには)
通常使われている電気製品(内部が直流のもの)は、
<電圧を下げる方が、上げるよりも「遥かに簡単」だ>
という原理があります。本当に「遥かに」簡単です。
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【5.メモリ効果】
2.メモリ効果が無い(=劣化しにくい)
ニッカド電池やニッケル水素電池は、使い切らない状態で充電すると、
充電できる容量が減ってしまいます。これがメモリ効果です。
ところが、リチウムイオン電池には、そのメモリ効果はありません。
余談ですが、
メモリ効果によって充電できる容量が減ってしまった電池は
はたして「復活」するのか?
という疑問があるかもしれません。
そういう場合は、「リフレッシュ機能」を搭載した充電器を使えば、
メモリ効果を起こした電池も「リフレッシュ」して使えます。
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【6.電圧特性】
3.直線的な電圧特性
「バッテリーの容量が不足しています」
デジカメなどを使っていると、こういう表示がでることがありますね。
バッテリーの容量があとどのくらい残っているか?
これを調べる装置(センサ)が内部にありますが、
このセンサは、バッテリーの電圧をモニタしていて、
電圧が**V以下になったら、
「不足しています」という表示を出すと決まっています。
でも、ニッカド電池やニッケル水素電池では、
「急激に電圧が降下」するため、「表示」が出てすぐに
「ああ、もう使えなくなってしまった!」
ということがあります(昔はありました)が、
リチウムイオンでは余裕をもってお知らせしてくれます。
(メーカや製品によって、
センサや消費電力が異なるので一概には言えませんが)
さらに、もっと高度な(高価な)センサを使えば、
「現在**%まで使用しました。残りは**%です」
というような表示も(理論的には)できるわけです。
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【7.リチウムイオン電池の構造】
では、リチウムイオン電池の構造について簡単に説明します。
【+電極】:コバルト酸リチウム(LiCoO2)
【ー電極】:炭素系の層状物質
プラス電極のコバルト酸リチウム(LiCoO2)は、
「コバルト原子が1個」と「酸素原子が2個」の層の隙間に、
イオン状態のリチウムを挿入した構造をしています。
(LiCoO2)の2は、O(酸素)原子が2個という意味です。
充電:
まず、プラス電極の層間にあるリチウムイオンが、
電解液にイオン状態のままで溶け出します。
そして、マイナス電極の層間にイオンの状態で入り込み、
リチウム炭素層間化合物になります。
放電は充電と逆の原理です。
つまりイオンが行ったり来たりして、電気を蓄えるワケです。
鉛蓄電池は、酸化還元反応ですので、
リチウムイオン電池と原理が異なります。
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【8.リチウムイオン電池の保管】
リチウムイオン電池は、
「満充電の状態」で保管すると劣化する性質があります。
また「放電が進んだ状態」で長い時間放置すると、
「過放電」となり、充電できない状態となることもあります。
ですが、
「内部回路」や、「充電器に入っている安全装置」が
働くので、それほど神経質になる必要はないでしょう。
それから、長時間放置しないで、
3週間に一度程度、充電や放電を行なった方がいいようです。
また、リチウムイオン電池は、
高温の場所で保存しないようにしましょう。
また、低温から常温に移動すると
結露する場合もあるので気をつけましょう。
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【9.まとめ】
デジタルカメラの小型化・軽量化に貢献しているリチウムイオン電池。
今回は、リチウムイオン電池について説明しました。
・リチウムイオン電池の特徴
1.動作電圧が高い(エネルギー密度が高い=小さくて高出力)
2.メモリ効果が無い(=劣化しにくい)
3.直線的に降下する放電特性(=安定性が優れている)
・リチウムイオン電池の原理
リチウムイオンが、電極間を移動することで充放電を行なっている。
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【10.次回予告】
デジカメの続きです。
次は、いよいよデジカメの「心臓部」、
イメージセンサ(撮像素子)について説明したいと思います。
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【11.編集後記】
今回は、長く書きすぎてしまったかもしれないので、
次回以降は、簡潔に、短めに書くつもりです。
次回をお楽しみに!
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