ここは地の果てアルジェリア 技術移転奮闘記 |
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
┏─────────┓
│ ある生徒の招待2 │
┗─────────┛………………………………………………………………
「そうそう、実は明日、俺の家にムッシュー・ガリッグはじめ、皆を呼んで
パーティーを開くことになっているんだ」
それは事実である。
「せっかくの珍味だから俺がここで独り頂くより、皆に是非味わわせたい。
ついてはいくらか持って帰っても良いだろうか」
「ムッシュー、そんな遠慮しないで全部持っていってくれ」
かくして私はその場をきり抜け、ビニル袋に入れて持ち帰ることとなった。
最後に彼の母親が出てきて挨拶をした。
「私の息子よ、(ちなみに自分の息子の友人などに皆こういう言い方をする)
今日は本当に良く来てくれた。きっと神様も祝福してくれるに違いない。
またいつでも好きなときにやってきておくれ。そして困ったことが起きた
ら、何でも相談して欲しい。ここは自分の家と思ってちょうだい」
そこまでいわれると気が重いが、とにかく礼を言って引き揚げた。今まで彼等
から良く聞かされるのは、欲しいものがあれば何でも用意するから言ってくれ
であるが、この国で欲しいものはほとんどなく、仮にあっても自分で買ったほ
うが気が楽である。
しかもその見返りに長い土産リストを渡され、フランスや日本に休暇で帰国す
る際には買ってきてと頼まれる。その量、金額ともに半端ではなく、代金をく
れる保証はなにもない。例えもらえても、現地通貨ではこちらにメリットがな
い。
次に多いのが、現地通貨を外貨に替えてくれと言った要求である。
これは違法で、しかも闇市場で、そのレートと正式レートでは、二倍から五倍
の開きがあった。いずれにせよ親切心から換えてあげたは良いが、それで
捕まっては元も子もない。
翌日、ボール状のものを皆に見せたところ、そうかそうか、それはサムに
やってくれと言って、ムッシュー・ガリッグの愛犬、サムの餌となった。
サムは、はじめそれでボール遊びをしていたが、そのうち旨そうに平らげて
しまった。
教室とはまた違った関係が生まれそれも悪くはないが、結局生徒の家に招待さ
れるとあまりのもてなしに負担を感じ、その後自然と足が遠のいてしまった。
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
