ここは地の果てアルジェリア 技術移転奮闘記 |
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│ 再び授業へ 工場見学 │
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授業の中で最もつらいのが、工場見学である。
マイクロバスで10分ほどの距離にある隣の工場に行く。
着いたところまでは良いが、いつも1人2人と消えていき、最後は半分ほどの
人数になる。
教室に戻る際、またマイクロバスに乗るが、もとの人数になっている。どこに
行ってたと問い詰めると、やれトイレだとか、タバコを吸いにとか、お祈りを
していたといって口実には事欠かないが、それは欠席にする。するとまたひと
悶着起こる。
工場内は、ポンプやコンプレッサーが回り、やたらうるさいが、この中で大声
を張り上げながら説明するのは並大抵ではない。しかも例によって何度も同じ
ことを訊き返す。
理解できなくて訊き返すのならまだ我慢できるが、よそ見をしていたり、他の
者と喋っていたり、初めから訊く気がなかったりだが、そんな生徒にもちゃん
と応対しないと、講師の教え方が悪いということになってしまう。
この精製工場は回りがうるさく、相当耳を傾けて注意して聞かないと、全員が
一度に聞けることはまず無いが、近くに寄ると脇腹をこづき、くすぐる生徒も
かなりいる。それが毎回で、工場見学はすっかりいやになってしまった。
また同じクラスのカリキュラムで、工場見学が何度もある。何度も何度もしつ
こくある。ポンプの授業で見学し、配管でも来て、コンプレッサー、消防知識
とさして大きくもない工場を訪ねて話をするので、講師も生徒も飽きる。
そういった日々の連続であった。
ところで見学の工場の正門には化学消防隊がいて、隊長がなかなか貫禄たっぷ
りに話す。それを見込んで初めてのクラスには、いつも安全講話をやってもら
うことにしていた。
その間こちらも休めるというものだが、隊長の話もなかなか面白く、まんざら
でもない。彼は言う、
「工場では絶対あわててはいかん。走るな。走ると我を忘れる。
車の運転でもそうだ。
こんな教えがある、『10分早くあの世に着くよりは、5分遅く暖かい家庭
に帰り着く方がいい!』」
なるほどと皆納得した。
ただそれからというもの、しばしば遅刻した生徒が言う、
「10分早くあの世に着くよりは、5分遅く教室に着く方がいい!」
「ふざけるんじゃあない、おまえは1時間の遅刻だ。その分欠席にする」
かくしてまたその生徒と一悶着起きる。
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