『施設長の資格』〜障害者施設の舵取り指南 |
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■■『施設長の資格』■■ 〜障害者施設の舵取り指南〜
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━Vol.53 2008/04/21
今回もご購読ありがとうございます。
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★★☆ 本日の内容 ☆★★
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本日の内容は
1 朝三暮四
2 一番客のさらに上をいく「最高客」とは……
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★★ 朝三暮四 ★★
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中国の宋の狙公が手飼の猿にえさのトチの実を与えるのに、朝三つに
暮れに四つとしたら猿は少ないと不満を言ったので、では朝四つに暮
れに三つとしたら猿は満足したという故事。
目の前の違いにこだわり、同じ結果となるのに気がつかないこと。
障害者の働く場に対する「発注促進税制」(税制優遇)として平成2
0年4月から平成25年3月までの5年間の時限措置で「障害者の働
く場に対する発注額を前年度より増加させた企業について、企業の有
する固定資産(減価償却資産)の割増償却が認められることとなりま
した。
この制度は、従来障害者の働く場に対する発注促進策が皆無であった
ことを考慮すれば、大きな一歩といえますが、次なる一歩をスグに踏
み出すことを考えないと、このままでは民間企業にとっては大きなイ
ンセンティブとはなりません。
通常企業の税務会計においては、会計期間(通常1年間)の収益から
費用を差し引いた「所得」に一定の税率がかけられて法人税が賦課さ
れるわけです。企業の収益状態にもよりますがおおよそ所得の40%
弱が法人税となります。
もちろんこのほかにも売上げに応じて付加価値税的な消費税が賦課さ
れますが、ここでは複雑になりますので、消費税は別とします。
企業が節税を考えるときは、「会計期間」と「収益発生の時期」と
「費用発生の時期」とを工夫します。
幸いにも収益が期待以上に発生したとします。それに応じた費用が翌
期に発生してしまうと、当期の所得が大きくなりすぎて、税の支払い
負担が増してしまうのです。税の支払いは翌期になりますから、費用
の発生と合わせると資金繰りに苦労することになります。
そこで工夫をして、収益の発生の時期と、費用の発生の時期をいろい
ろと工夫するわけです。インチキをすれば脱税なのですが、しっかり
と工夫することで、税支払いのための資金繰りに苦しまないようにす
ることは民間企業にあっては当然のことです。
ちなみに社会福祉法人には法人税の支払い義務がありませんので、通
常業務の中にはこのような行為はありません。
そして、この費用の発生の工夫のときに、よく思いつく手立ては、今
年は儲かりそうなので固定資産(減価償却資産)を多めに購入して、
税金の支払いを少なくしようということです。
ところが、税務署はそうは簡単にこのような工夫を認めてはくれませ
ん。例えば自動車を購入したとします。自動車を現金で購入すれば、
実際の資金の流出は今期に発生するので、全額を今期の費用に計上し
たくなります。しかし自動車は今期で価値が失われるのではなく、5
年(これを耐用年数といい物品ごとに省令で決まっています)で価値
が少しずつ失われていくので、今期1年では一定額のみ費用に計上し
てよろしいということになるのです。これが減価償却費となります。
このように計算する固定資産のことを減価償却資産と呼ぶのです。
例えば自動車を100万円で購入すれば1年で20万円だけ減価償却
費に計上して「費用」とすることができるのです。実際には100万
円支払っていたとしても……です。
そして翌年また20万円、また翌年20万円と、5年間かけて合計1
00万円の減価償却費の計上をします。細かい例外規定がありますの
で、実際には税理士のアドバイスを受けながら決算業務をしていくの
です。
さて、話題を戻します。「割増償却」です。この20万円を前年度の
発注額に応じて10万円割り増しして、合わせて30万円計上できた
とします。
しかしそれでも自動車の総資産額は購入費用である100万円である
ことには変わりありません。100万円で購入したものの減価償却費
が110万円になるということではないのです。
もちろん「早期」に減価償却費の計上ができるというメリットはあり
ます。しかしこれだけでおおきなインセンティブにはなりえないでし
ょう。
なんとか次なる一歩を見つけなければならないというのは、こういう
わけです。
なお、優遇税制ということで「20万円の割増償却が認められる」と
いうことは20万円のお得と考えがちですが、割増償却はあくまで費
用計上のことですから、それによる実利は40%弱の法人税率を理解
すれば「実利は8万円の減税効果」、もっと正確に言えば「今期は8万
円の節税効果」あるいは「8万円分の先受け効果にすぎない」という
ことになります。
このあたりのことを正確に理解すれば、安易に「割増償却が使えるよ
うになりましたから……」というアプローチを民間企業へとることも
なく「それがどうした!?」といわれることもまたなくなるはずです。
少なくとも現状においては、「優遇税制」をメインの話題ではなく、
サブの話題にするべきです。
ではメインの話題は、何かというと「障害者雇用や障害者の働く場へ
の発注は、企業の社会貢献、企業文化と見なしていくべき」ものだと
私は考えています。
この一点をしっかりとおさえることで、発注促進税制への正確な力点
の置き方と、次なる政策提言へのアイデアが生まれてくるものと考え
ます。
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★★ 一番客のさらに上をいく「最高客」とは…… ★★
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障害者本人、そのご家族、企業そして地域住民が「あるサービス」の
利用(あるいは消費)を検討するときに最初に想起する事業所・商店
こそ「地域一番店」です。私の勤務する法人はその提供するサービス
において地域一番店になることをめざしています。
ところで、一番客のさらに上をいく最高客とは、どういう人であるか
ご存じですか?
考えてみてください。
一番客のさらに上をいく最高客とは、自分のことなのです。
自分を満足させる仕事(サービスの提供・商品の提供)が究極なので
す。自分を満足させることは、他人を満足させることより難しいこと
です。
だから、仕事に打ち込むその自分を好きになって信じることで、自分
のミッションが必ず見えてくるのです。
ミッションとは自分自身の「使命」のことですが、自分の使命とは自
分にとって一番好きなことなのです。大好きなことなのです。このこ
とはとても簡単なことなのですが、意外と勘違いが多いところでもあ
ります。つまり自分のミッションとは自分が苦労しながらいやいやな
がら果たすことであると勘違いする人が多いのです。
このように勘違いする人は、自分を悲劇のヒーロー、ヒロインになぞ
らえたがります。
しかしながら、自分が逆境にたたされていると考えているうちは、自
分のミッションを見つけているとはいえません。
ミッションとは、自分が大好きでやることなのです。
その大好きなミッションを果たすことでしか、誇りは生まれないので
す。このことは当たり前のことなのです。
自分が好きなことを、自分が満足できるレベルで取り組むことが、自
分の使命を果たすことのほんとうの姿です。
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★★ 編集後記とお知らせ ★★
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今回もここまでお読みいただきありがとうございました。
お読みいただいてのご感想、ご意見を下記メールアドレスにお寄せく
ださい。結構一方的に配信していますので、メールをいただけると力
が出てきます。お読みいただけているなと安心できます。
akira.naito@dream.com
障害者自立支援法による制度・枠組みの中で力強く施設運営を進める
には、積極的な目標設定とまず第一歩を踏み出すことが必要だと感じ
ています。
人生のいろいろな場面で第一歩を踏み出したエネルギーをこのメルマ
ガに集めたいのです。
あなたの声をお待ちしています。
このメルマガは「施設長の資格」というタイトルですが、「施設長・
管理者」だけにむけて書いているわけではありません。むしろ若手・
中堅の施設職員の方に向けてメッセージを発しています。
あなたがたとえ施設長でなくても、もし自分が施設長ならばどういう
行動を取るかということを常に考えていることが重要です。
そして「施設長になる」という明確なビジョン・志をもっている職員
の方だけが将来「施設長・管理者」になれるのです。
ですからこのメルマガでは、障害者支援の一線で日々苦闘しているま
じめな職員の方々で将来施設長・管理者になりたいと本気で考えてい
る方にその資格を身につける情報をお届けします。
そうです。あなたのために あなたにお届けします。
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