歴史好きの素人が語る歴史 |
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■第189話 お奉行様と与力、同心(その2)(町奉行所から見た江戸時代)
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かつては、『サラリーマンは気楽な稼業』といわれました。
バブル崩壊以来、サラリーマンは『リストラ』の波にさらされています。
それは、江戸時代でも同じでした。
薄給にあえぎながら、江戸の治安を守った、町奉行所の同心の経済生活を
のぞいてみましょう。
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●八重洲通りが通勤経路
『八丁堀』は、江戸の南北町奉行所に勤務する与力、同心の屋敷があった
場所です。
現在のことばでは、『公務員住宅』または『官舎』です。
それが転じて、町奉行所の同心をさすことばになりました。
19世紀前半、11代将軍家斉の時代、北町奉行所は、現在の千代田区丸
之内一丁目、南町奉行所は有楽町二丁目にありました。
東京駅の西と南ですから、現在の八重洲通りが、内勤職の同心の通勤経路
であったのです。
直線では、1.5キロの距離です。
もちろん、全員が徒歩通勤です。
与力、同心は、幕府から八丁堀に土地を『拝領』して、屋敷を立てて住ん
でいました。
『拝領』とは、使用権はありますが、所有権はありません。
もし、仕事の不手際、私事の不都合が原因で、与力、同心の身分を失うと、
屋敷から即座に退去しなければなりません。
与力は250坪(825平方メートル)、同心は100坪(330平方メ
ートル)が割り当てられました。
与力はともかく、同心は『薄給』でしたから、生活費を補うため、割り当
てられた土地の一部を他人に貸したり、長屋を立てていました。
それにより得た地代、店賃(たなちん)(家賃)を副収入にしていたので
す。
●『30俵2人扶持』とは?
町奉行所の同心を主人公にしたドラマでは、『30俵2人扶持』というこ
とばが出てきます。
これは、同心の『年俸』です。
江戸時代は、建前として米が経済の単位であり、武士の給料も米の量に換
算されて支払われていました。
『30俵』とは『基本給』で、1年間に30俵の米が支給されます。
このことばには現われませんが、『物書手当』として3俵が加算されます。
さて、『2人扶持』とは何でしょうか。
『食い扶持』ということばがありますが、『食費』の意味です。
1人分の扶持が5俵ですから、2人扶持では10俵が加算されます。
したがって、『30俵2人扶持』とは、1年間の43俵の米が支給される
わけです。
しかし、いくら大食いの同心でも、43俵の米を1年間で食べることは不
可能です。
家族もいますし、食費以外の費用も必要です。
使用人がいれば、その給料も払わなければなりません。
同心にとっては、副収入を別にすれば、43俵の米が1年間の収入の全て
です。
43俵の収入とは、現代の我々にはどれだけのものでしょうか。
それは、次回に語ります。
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■ 歴史好きの素人が語る歴史(第189話)(2007年08月15日号)
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・ 作者は、陳澤民(日本名 ????)です。
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