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斎藤吉久メールマガジン No.253[July 31, 2007]
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あす8月1日(水曜日)発売の雑誌「正論」9月号に拙文「靖国問題を問い直す9つの視点」が掲載されます
北海道砂川市の空知太(そらちぶと)神社は、北隣の滝川市との境を流れる、石狩川の支流・空知川のほとり、市発祥の地に鎮(しず)まる、この地方屈指の古社です。明治の開拓民は必ず参拝し、成功を祈願したと伝えられ、境内には開拓功労者の顕彰碑や明治期の道路工事で犠牲となった囚人たちの慰霊碑などがあります(『砂川市史』など)。由緒ある地域の守り神ですが、宗教法人ではなく、常駐する神職もいません。管理は住民らが行ってきました。
その神社がいま、反ヤスクニ派の標的となり、裁判闘争に巻き込まれています。原告らが問題視したのは境内地が市有地にあるからで、市に対する公開質問状や監査請求のあと、平成十六年、平和遺族会の代表者と中国帰還者連絡会の活動家の二人が「神社に市有地を使用させているのは政教分離違反」と札幌地裁に訴えました。
歴史的に見ると、全国に約八万社あるといわれる一般の神社の場合、これはお寺も同様ですが、明治維新後、上知令によって社寺境内地が国有化されました。空知太神社の場合は、判決文などによると、明治二十五年ごろ、開拓民たちが五穀豊穣を願い、いまは小学校がある隣接地に祠(ほこら)を置いたのが始まりとされ、その後、北海道庁に境内地の御貸下願を提出して認められ、神社が建てられました。つまり、そもそも公有地にあったことになります。神社の持つ公共的性格に加え、北海道特有の歴史の浅さが背景にあるのでしょう。
時代がかわり、戦後の国家管理の廃止で、一般の神社は国有境内地の払い下げを受けましたが、空知太神社はこの制度変革に洩れてしまったようです。その後、隣接する小学校が拡張することになり、建設用地として境内地に白羽の矢が立ち、神社は一人の住民が新たに無償提供した近くの私有地に移転しました。ところが固定資産税などの負担が残ったことから、住民が砂川町(当時)に境内地の寄付を願い出、代わりに無償使用が認められたのでした。
反ヤスクニ派の運動家たちが、靖国神社とは直接結びつかない、こうした公有地内の神社に目をつけたのは、つい最近です。今春、原告敗訴の最高裁判決がすべて出揃い、決着した一連の小泉靖国参拝訴訟の次に狙い撃ちにされているようで、空知太神社以外にも長野・信州大学構内神社について訴訟が起こり、北海道ではほかの神社へ飛び火、拡大しそうな気配があります。「公有地内の神社が合憲なら、靖国神社の境内を国有化できる。国家神道の復活が避けられない」というのがその言い分です。
二、議論の前提に誤りあり
いわゆる靖国問題はいつまでたっても議論百出、法廷闘争が続いて出口がいっこうに見えてきません。なぜでしょうか。
一つの理由は、一口に靖国問題といっても、内容が論者によって一様でないからでしょう。憲法の政教分離問題なのか、A級戦犯の合祀問題なのか、歴史検証の問題なのか、みんな一緒くたでは解決の糸口が見えてくるはずはありません。
しかも議論の前提にはしばしば誤りがあります。藤原正彦・お茶の水女子大学教授が『国家の品格』で指摘したように、「どんなに論理の展開が正しくても、出発点となる前提が誤りなら、結論は絶対的な誤りになる」とすれば、まともな問題解決は最初から期待できません。逆にいえば、ハナから問題解決を望まない、批判のための批判なら、当然、議論の前提など省みない堂々めぐりが続くことになります。
しかしそれでは済みません。そこでまことに僭越なことですが、以下のような九つの視点で論点を整理し直し、議論の前提に立ち返り、歴史と事実を踏まえながら、本当は何が問われるべきなのか、筆者なりに靖国問題の再検証を試みたいと思います。
……つづきは雑誌「正論」をお買い求めのうえ、拙文をご覧ください。
http://www.sankei.co.jp/seiron/
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お知らせ、その1。5月1日発売の雑誌「正論」6月号に掲載された拙文「ふたたびキリスト者への手紙」をアーカイヴズにアップしました。少し加筆補正しています。
http://homepage.mac.com/saito_sy/religion/H1906SRarchbishop.html
お知らせ、その2。「お友達新聞」に軍事評論家・高井三郎氏の「自衛隊の武器管理は米軍とは対照的。即応力よりも安全第一主義」を掲載しました。お読みいただければありがたいです。
http://homepage.mac.com/saito_sy/otomodachi/Personal145.html
お知らせ、その3。紀伊國屋書店からDVD「伊勢神宮─森から生まれた祈り」が発売中です。地球環境論の視点から伊勢神宮を見つめる、これまでにない特色ある作品です。私も企画製作に協力しました。ぜひお買い求め下さい。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=A-00470179
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発行 オフィス斎藤吉久, SAITO Yoshihisa Office
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