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プロを目指す学生たち〜学生時代にできること〜

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【 ETIC. 】プロを目指す学生たち〜「ちゃんといいかげんに生きる」

発行日: 2004/12/23

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├┼┼┼┨      〜プロを目指す学生たち〜       ┠┼┼┼┤
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├┼┼┼┼┼┨    2004.12.23   Vol.102-3 (全3話)   ┠┼┤
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┃ ■■ 〜ちゃんといいかげんに生きる〜
┃ ■■

┃  □ 工藤 啓

┃  □ NPO法人「育て上げ」ネット 理事長

┃    1977年6月2日生まれ 現在27歳
┃    
┃ 
┃    成城大学 文学部マスコミュニケーション学科 退学
┃    ベルビューコミュニティーカレッジ ビジネス学部会計学科 卒業
┃    ワシントン州立大学 退学 

┃    
┃    帰国後、ひきこもり、ニート、フリーター等の就労支援団体
┃    「育て上げ」ネット設立。2004年5月NPO法人化。
┃    
┃    2003年
┃ 
┃        厚生労働省設置ヤングジョブスポットよこはまチーフアテンダント  
┃    
┃        2004年
┃  
┃        立川市設置ジョブステーションたちかわ統括責任者   
┃    労働政策研究・研修機構「若年移行支援研究会」委員
┃    内閣府「若者の包括的な自立支援方策に関する検討会」委員
┃    厚生労働省「若者自立塾(仮称)設立準備懇談会」委員
┃    
┃    「育て上げ」ネットホームページ
┃    http://www.sodateage.net/index.html


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┃○第1話:決められたレールはない
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┃○第2話:スーツを着たくないから
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┃●第3話:やりたいことなくても
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        〜第3話〜 やりたいことなくても 
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 ■■ 
 ■■ 偉くなれない、1人では 
 ■■ 



  全国でのフォーラム開催。 
  ヤングジョブスポットよこはまでの運営。 
  マスメディアへ取り上げられることも増え、 
  厚生労働省など、行政からも意見を求められるまでになった。 


  ほとんど0円だった若年雇用対策に、 
  2005年度には810億円もの予算が投じられる。  
   

  「自分の目標はある程度達成した。 
  それと同時に自分の限界がだいぶ見えてきた。 
  自分1人の力でできることは、たいしたことはないと気づいた」。


  活動が大きくなっていくにつれて、
  マスコミからも注目され、たくさんの取材を受けた。 
  自分はすごい人なんだと思うこともあった。


  しかし、 
  「育て上げ」ネットで働くことを通して気づいたのは、 
  サポートしてくれるスタッフの大切さだった。 


  「注目されているのは自分がすごいからではなく、 
  自分のやっている事業が評価されているから。 
  若者がここに集まり、働くようになっていくのは、
  スタッフが成果を出してくれているおかげ。 
  現場で働くスタッフがいるから、僕の存在価値がある」。


  2004年5月にNPO法人格を取得し、 
  2004年11月現在、赤字の状態が続く。 


  「NPOの現場は給料が安い。たしかに現場の人はやりたくてやっている。 
  だからといって給料が安いのは良くない。 
  お金がなくて、今やりたいと思っていることがあるんだけど、 
  やめなきゃならないという人を、僕はたくさん見てきた」。 

    
  現在、多くのNPO団体が無償ボランティアによって成り立ち、 
  スタッフが、アルバイトを兼務して生活費を稼ぎ出すのも珍しくはない。 
  「育て上げ」ネットでも現在10名のボランティアスタッフが働いている。 
  企業や行政と連携したり、 
  「育て上げ」ネットの理念に賛同してくれる会員を増やす。 
  現場の支援者やスタッフが、 
  安定して将来の不安なく働ける状態を作りたい。 
  それが今後の目標だ。 



 ■■ 
 ■■ やりたいことなくても 
 ■■ 



  「僕は若者支援の事業が、結果としてやりたいことになったけど、 
  最初は偉くなりたいとか有名になりたいとか、 
  どうしようもない動機だった。 
  楽しそうだから、 
  とりあえず留学をして、とりあえず事業を立ち上げて。 
  わからないことばかりだったけど、 
  行動しながら考えて、今がある」。 


  「夢を持て」、「目標を持て」、「やりたいことを見つけろ」、 
  そういった社会の論調がある。 


  目標や夢を持つこと、やりたいことを見つける、 
  それらが義務となった世の中。 


  やりたいことがある人が、社会に受け入れられ、 
  やりたいことがない人はダメな人、怠けていると言われてしまう。 

  どこにあるのか、いつ見つかるのか、 
  いつ出会うのかわからない「やりたいこと」を、みんなが探している。 


  見つけようとして、 
  考えに考え抜いて、立ち止まってしまう。 
  そんな人たちもいる。 


  「今はみんな、まず先に動機とか、 
  やりたいことを見つけてから動こうとする。 
  やりたいことがあったほうが幸せ、 
  たしかに間違ってはいないかもしれない。 
  でも、やりたいことがないからといって不幸せではない」。 


  今まで、ゆっくりと淡々と語っていた工藤さんの口調が、 
  変わった瞬間だった。 
  じっとこちらの目を見つめ、こう続けた。 


  「日本には3万種類もの職業がある。 
  その中から1つのやりたいことを見つけ出すのは難しい。 
  それよりも、やりたくないことを選択肢から消していって、 
  やってもいい、と思えることに出会う可能性を高くしていくほうがいい。 
  アルバイトでも旅行でも遊びでも、何でもいい。 
  やりたいと思うか、やりたくないと思うかは、 
  実際に行動してみないとわからないから」。   



 ■■ 
 ■■ 何かを始める理由 
 ■■ 



  何かを始める一歩を踏み出すとき、 
  どんな理由が必要なのだろうか? 

  困っている人を助けたいから? 
  社会のためになりたいから? 

  でも、何かを始めるときの理由なんて 
  どんなものでもいいのではないだろうか。 


  楽しそうだから。面白そうだから。 
  よくわからないけど、やってみたいと思ったから。  
  消去法での選択。 


  「この事業を始めるのに崇高な理念はなかった。 
  楽しそうだからとりあえず始めて、 
  今まで転機も大きな壁にもぶつかることはなかった」。


  やりたいこと探し、という名の迷路。 
  複雑で、ゴールは簡単には見えない。 
  入り口で立ち尽くしてしまうかもしれない。 
  時には逃げ出したくなることもある。 


  でも、 
  何かしなければ、何も起こることはない。 

   
  「とりあえず」、「面白そうだから」、 
  きっかけはどんなものでも、 
  一歩を踏み出すことで、世界は変わってくる。 



  「今できることを一生懸命やって、それから考えればいい。 
  僕もそうやってきたからさ」。 



  第3話終わり
___________________________________
  
  【編集後記】
  
  最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
  記事を担当した藤平です。 
   
  今回の工藤さんのお話、いかがでしたか? 
  

  工藤さんが何かを始めるきっかけは、
  楽しそうだからとりあえずやってみる、というものでした。
  
  アメリカでの留学生活が楽しそうだから。
  自分で事業を立ち上げるのが面白そうだから。
   
  失敗を恐れず、とりあえず行動を起こすという姿勢が、
  今につながっているのだと感じました。

  
  「一歩飛び込めば何か起こる可能性がある」。

    
  考え込んで、悩み立ち止まってしまうのではなく、
  動いてみないと分からないという、
  この言葉が印象的でした。
    
  
  最後になりましたが、お忙しい中、
  取材にご協力してくださった工藤さん、本当にありがとうございました。

                        ライター:藤平 雅之
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