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プロを目指す学生たち〜学生時代にできること〜

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【 ETIC. 】プロを目指す学生たち〜「進化してみない?」

発行日: 2004/10/20

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■ ■     E T I C. m a i l m a g a z i n e
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■ ■ ■  2004.10.20  Vol.98-1(全2話)
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   密着取材!プロを目指す学生たち   〜学生時代に出来ること〜
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               〜This week CONTENTS〜  
                 進化してみない?
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 ●前編 : イマジネーションの始まり
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 ○後編 : ルーツ  
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 ■■ 今回の「プロを目指す社会人」の横顔
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 □名前:向山幸浩(むこうやま ゆきひろ)さん 
  
 □所属:有限会社Roots(ルーツ)専務取締役 
 □プロフィール: 
 熊本県出身、沖縄県在住、31歳。
 18歳から25歳までテニススクール経営のマネジメントに携わる。
 25歳から様々なジャンルで企画、演出を手掛けるプロデューサーに。
 同時期、「祭」をテーマに約3000人で構成される
 任意団体「PIECES」設立。
 2003年より有限会社ルーツに参画し専務取締役として活動。
 写真家・作家としても活躍中。

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     〜前編〜 イマジネーションの始まり
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【本号のポイント】

今回は、ETIC.コンテンツチーム初の出張取材!!
いつもと違った趣向でお届けします。

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 ■■ 運命の旅
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  『絶望の種がやがて世界を漆黒の花で覆いつくすだろう。
  絶望の香りが漂ってきたとき人間は「想像」を始める。
  この星で人間が虹を織りし者と呼ばれていたときの記憶が蘇り
  この星を白い虹で覆うだろう。』

  【ウマレキヨマワリ〜虹を紡ぎし者と大いなる風の物語〜の一節より】

  今回、ETIC.コンテンツチーム初の出張取材。
  羽田から飛行機で2時間、そこは南国沖縄県。
  主人公は上記の物語の作者、
  向山幸浩(むこうやまゆきひろ)さん31歳。

  日本の最南端から自分を発信し、社会を変えていく。


  向山さんが沖縄に移住したのは約2年前の夏。
  最初の1年間は、近くにすぐ海がある心地良さや
  自然への興味はあったが、仕事に追われる日常生活を送っていた。
  教育研修プログラムを作ったり、講師をしたりと忙しい日々。
  しかし、様々な物事に限界を感じていた。
  すぐ近くに、この漠然とした限界を超える世界があるような気は
  していたが、確信はなく見つける手立ても無く悶々と過ごしていた。

  ある日、友達の仕事の手伝いで軽トラックに乗っている時、
  不意にラジオから流れてきたニュース。

  「久米島沖でクジラの群れがブリージングしています」。

  今、彼がいる場所からフェリーでたった30分の所に、自分が選択して
  いない世界があることに気付き、たまらなくその世界に魅せられた。

  クジラのニュースを聞いたのと同時期、
  もうひとつ彼の心に残った事件があった。
  人間のゴミを食べたのが原因で死んでしまったイルカが
  港に打ち揚げられたというのだ。
  彼は、この事件になんとも言えない絶望感を感じた。

  この2つのニュースが引き金となり、沖縄の自然や文化、
  風土など様々なキーワードが彼の中でリンクし、好奇心と絶望感を胸に、
  クジラの世界が持つ引力に導かれていった。


  「自分の運命を旅しよう!!」


  それからすぐ、ある離島の「聖地」を訪れる機会があった。
  足を踏み入れるだけで畏怖の念が湧き、
  同時に敬意を払わずにはいられない空間。
  あらゆる「生命」の存在を肌で感じる。
  なにもないけれど、すべてがそこにある感覚。
  その後に来る優しさと、その優しさに包まれる感じ。
  そこには、沖縄の人たちが大事にしているものがあった。
  彼は沖縄人じゃないけれど、沖縄の人が海を守るように、
  聖地を巡ることによって生命の存在に気付いた時、
  彼の旅が始まった。

  ただひとつ、最初からわかっていたことは、
  この旅が終わる頃に何かが分かる、見つかるだろうということ。


 ■■
 ■■ パラレルワールド
 ■■

 
  旅の最初に訪問したのが、沖縄県南部にある
  周囲7.8キロメートルの久高島(くだかじま)。
  神話などが昔のまま伝えられ、民俗学的に貴重で自然豊かな島として
  注目されている。

  歩き疲れ、休憩をしていると、島のおばぁが話しかけてきた。

  「ゆっくり歩いて回りなさい。この島はエネルギーに溢れているから」。

  エネルギーに満ち溢れた島だから、歩き疲れるわけがないというのだ。

  「疲れたのかい?」

  「はい、疲れました」。

  「それは小さな生命に対する感謝が足りないんだよ」。

  おばぁの言葉で、小さな生命に対する感謝の意識が芽生えた。
  例えば、何気なく佇むガジュマルの木。
  しかしこの一本のガジュマルには様々な生命が住んでいる。
  言わば生命の共同体である。
  根元には無数の虫や草花の住む世界があり、枝には鳥達の巣がある。
  その存在を確認したら、生命に対する尊敬の気持ちが湧いてきた。
  一本の木が無くなるということは、多くの命が無くなるということに
  つながる。そう考えると、木を守りたいと思うだろう。

  水平線の下にある世界を想像してほしい。
  地球の70%は海である。海の中には無数の生命が
  その営みを繰り返している。海の中にある生命の存在に気付いた時、
  海を守りたいと願うだろう。

  こうして、自分が今いる世界と違うもうひとつの世界を想像することで、
  小さな生命への感謝の気持ちが生じると気付いたと共に、
  非日常を旅することへの衝動に駆り立てられた。

  非日常の世界のことを、向山さんは「パラレルワールド」と表す。
  「パラレル」とは「並行」を意味する。
  今自分がいる世界と同様に、
  違う場所では並行して同じ時間が流れている。
  本当だったらそこにいないはずの自分。しかし、敢えてそっちの世界に
  行ってみることで新しい発見がある。
  私達も、本を読んだりドラマに没頭したりした時、あたかも自分も
  その世界の住人のように感じるあの感覚である。

  パラレルワールドを旅すること、つまり離島巡りを続ける中で、
  彼の中の非日常は現地の人の日常だった。
  島の人とのコミュニケーションでは、自分の知識が通用しないことが多い。
  なぜなら、島の人たちは「知識」ではなく
  「知恵」ベースで生きているからだ。
  本から覚えた「知識」には寿命があるが、
  生活から覚えた「知恵」には寿命がない。
  「知恵」の永遠性、普遍性に気付いたと同時に、
  継承していかなければならないと実感した。そして、自分の中で
  失われかけていた「輪」が薄っすらと見えてきた。

  旅を続けるうち、「風」と「蝶」の存在がたまらなく気になるようになった。
  自分の行動が、「蝶」に導かれながら、「風」に運ばれていく。
  「風」を一時的に自分の細胞化することで心を浄化させたりしてきた。
  風と人間との共存。
  いつしか彼はある物語と出会った。
  

  後編につづく
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  【次回予告】

  皆さんの中の「物語」を「想像」してください。
 
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