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インターンシップ制度で、SONYやNIKEのCMクリエーターに弟子入りした学生、自分の会社を興した学生。彼らの感動・成長ストーリー、時間の使い方・ポリシーを仕事版「Number」として豊富に事例紹介!

  • 最新号:2008-06-30
  • 発行周期:毎月5日・20日発行
  • 読んでる人:650人
  • 創刊日:2000-09-05
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【ETIC.】プロを目指す学生たち〜『志』を持って生きる〜

発行日: 2005/12/22

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├┼┨  ETIC.mailmagazine  〜プロを目指す学生たち〜 ┠┼┼┼┼┼┤
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├┼┼┼┼┼┨    2005.12.22   Vol.126-3 (全3話)     ┠┼┤
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┃ ■■
┃ ■■ 〜『志』を持って生きる〜
┃ ■■
┃ 
┃ □ Fujiwara(ふじわら)さん

┃ □ 所属
┃   ポラリスプロジェクト東京事務所・コーディネーター
┃  (http://www.polarisproject.jp/polarisproject.jp/
┃ 
┃ □ プロフィール
┃      高校時代、1年間アメリカに留学。
┃   その後アメリカの大学に進学し、4年間を過ごす。
┃   在学中から様々なインターンシップを経験し、
┃   卒業後は、国際NGO等での仕事を経て、
┃      ポラリスプロジェクト・ワシントンDC本部の主要スタッフ
┃   として携わる。米国にて数々の人身売買廃絶運動に参加。        
┃   昨年8月、日本事務所を設立し、現在日本では、警察庁を始めとした
┃   関係省庁、他NGO、法律家、など被害者の保護に関する多岐に渡る
┃   ネットワークを持ち、被害者の支援や社会啓発活動に努めている。
┃   
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃○第1話: 現実に立ち向かう
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┃○第2話: 広い世界に眼を向ける
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃●第3話: 強い『想い』が導くもの
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       〜第3話〜 強い『想い』が導くもの
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 ■■
 ■■ 運命の出会い
 ■■
  
  
  大学卒業後。
  4年生の時から手伝いをしていた、あるNGOのアメリカ支部で、
  パートタイムの仕事を始める。


  そこでは、地域で起こる社会的問題を解決していくため、
  地域ぐるみでの活動を通し、サポートを行っていた。

  
  Fujiwaraはそこで「女性のエンパワーメント」に関する活動を中心に
  行うことになる。
  女性に対する暴力の撲滅。避妊について考える会の開催。
  女性自身が自分たちの身体を守れるようにする取り組みなどを行っていた。


  そんなある日、
  Fujiwaraの運命をも動かす、1つの出会いをすることになる。


  「ポラリスプロジェクト」(※1)
  「トラフィッキング(人身売買)」(※2)


  インターネット上に現れた文字は、Fujiwaraの見慣れた言葉だった。


  さらに見てみると、そこには「ポラリスプロジェクト」という
  見知らぬ団体名があった。
  人身売買などを始めとした、人権問題に取り組むNGO団体である。


  大学時代のある頃、日本人男性による買春ツアーが問題になっていた。
  それがキッカケでFujiwaraはトラフィッキング(人身売買)について、
  数十ページにも及ぶ論文を書いていた。
  調べれば調べるほど、タイやカンボジアなどでも起きている強制売春や
  人身売買の問題が浮き彫りになる。
  ショックを受けると同時に強い憤りを感じた。
  

  Fujiwaraは、国際犯罪が成り立ってしまう法の弱さとその規模の大きさに
  愕然とし、日本の買春文化や供給国となる国々の実態などに
  興味を持つようになった。


  そんな問題意識を持ち続けていた時に出会った「ポラリスプロジェクト」。
  
  
  「今まで自分の中に抑えていた問題意識を扱っていて、
   社会に対して働きかけをしている団体があるなんて・・・」。
  

  Fujiwaraの全身に衝撃が走った。


  さらに、これから日本に対してのプロジェクトを始動するということと、
  それに合わせてインターン生を募集するという文面が目に入ってきた。


  「絶対やりたい!」


  Fujiwaraはすぐさま連絡し、面接の約束を取り付けた。
  面接までの限られた時間で、Fujiwaraは独自の調査・研究を行い、
  トラフィッキングに関する知識・情報を吸収していった。
  今、現状ではどういうことが起こっていて、
  どんなことが問題視されているのか。
  それらのことがわかっていて初めて、面接をしてもらえる。
  この問題に関しての経験が少ないFujiwaraにとって、
  まさに体当たりの面接だった。


  トラフィッキングの現状について、答えられないことはないほど勉強した。
  しかし、実際にFujiwaraが面接で伝えたことは、
  トラッフィングについての知識でも問題点でもない。
    ましてや自分の努力でもない。


  「怒り」の気持ちだった。


  「こんなことが、今現在も起こっているなんて許せない。
   自分の国でこういうことが起こっているのに、ないがしろにされている
   ことも、ないがしろにしていた自分自身も恥ずかしい」。


  思っていること全てをぶちまけた。
  自分でもどうにもできないこの怒りを、伝えずにはいられなかった。


  面接を受けに来ていた他の人たちは、職歴や研究歴のある人が多かったが、
  Fujiwaraのように怒りをぶつけた人は誰1人としていなかった。


  年齢は若く経験は少ない。しかし、その熱意が認められ、
  Fujiwaraはたった1人のインターン生としてポラリスのメンバーとなった。


  (※1)奴隷制の再来とも言われる、人身売買(人身取引)問題に取り組む
     グループです。人身売買の根絶を目標として、被害に遭う者の救済
          と、関連機関・団体への情報発信をしています。被害者の救済・
          支援、被害者の認定サポートに加えて、無料の多言語ホットライン・
     情報ラインや人身売買に関するデータベースの運営など、
          経験豊富なスタッフにより様々な活動を行っています。
     【ポラリスプロジェクトHPより引用】  
 (http://www.polarisproject.jp/polarisproject.jp/about_p3/About_us.htm)

  (※2)他人の弱みに付け込んで支配下に置き、強制労働や強制的な売春や
          性的サービスをさせ、利益を得るという世界的に行われる犯罪。
     それによって生じる利益は、犯罪組織の資金源として使われること
          も多く、その規模は急速に広がり、麻薬や銃取引と同じくらいの
          規模で行われていると言われている。


 ■■
 ■■ 願い
 ■■


  念願かなって、ポラリスの活動に携わるようになったFujiwara。
  インターンといっても責任ある仕事を任せられ、
  アメリカで人身売買に関するリサーチや、
  日本で進めるプロジェクトの準備など、精力的に活動を行っていった。


  その後経験を積んだFujiwaraは、プロジェクトのリーダー的役割を
    果たすような、より責任ある仕事を任されるようになった。
  その仕事の1つに、人身売買の被害を受けた女性のケアをするものが
  あった。Fujiwaraは彼女のそばについて、一緒の時間を過ごした。


  人身売買という犯罪に巻き込まれた被害者は、
  自分となんら変わらない、普通の女の子だった。
  しかしその陰では、すさまじい暴力を受けてきて、
  心も身体もボロボロになっている。


  夜になると情緒不安定になり、
  幻覚を見たり突然泣き出してしまったりする。
  他に被害を受けた女性たちも、そういった心の病にかかってしまうケース
  が少なくなかった。周りのケアをしてくれる人たちに、わざと自分から
  けしかけて問題を起こしてしまう人もいれば、お酒やドラッグに
  手を出してしまう人もいる。


  それでも彼女たちは、前向きに「生きよう」としている。
  たわいもないおしゃべりをして、ただ笑う。
  明るく笑顔で振る舞う彼女たち。
  そんな普通だと思われることも、ここでは大きなことだった。


  「彼女の心の傷の大きさなんて、私には計り知れない・・・。
    なのに、どうしてこんなに明るく振る舞うことができるの?」
 

  彼女たちが、次第に回復して元気になっていく姿を見て、Fujiwaraは
  彼女たち自身が元々持っている「人間として・女性としての強さ」と
  「ポラリスが与える力・情熱」の存在に気づいた。


  本来誰もが持っているはずである、人としての「尊厳」。
  ポラリスのスタッフが彼女たちに願うことは、
  被害を受けたことによって奪われてしまった、
  人としての尊厳を回復すること、内にある力を呼び戻すこと、
  つまりはエンパワーメントすることである。
  

  その上で、ポラリスは大きな役割を果たしている。
  彼らスタッフは、大きな心の傷を負ってしまった彼女たちが
  これから一番いい方法で生きていけるよう考えている。
  自信とか尊厳だとかを共に取り戻そうと寄り添っているのである。
 

  「彼女たちが本来持っている、強さと笑顔を取り戻してほしい」。


  Fujiwaraは、スタッフ1人ひとりの熱い想いに心動かされ、
  その姿に共感した。


  日本でのポラリス事務所の設立を目前に控え、
  より一層の強い想いを持って、精力的に活動していたのだった。
 

 ■■
 ■■ 輝いて生きる
 ■■

  
  昨年、ついにポラリスの日本事務所が設立された。


  今現在Fujiwaraは、警察や入国管理局の職員などの、法を操る人たちと、
  シェルターや保健所などの、保護をする人たちの両方面に対して、
  情報共有や研修、啓発活動などを行っている。
  多言語ホットラインを通して、被害のレポートや情報提供も行う。


  性的搾取を目的とした人身売買の被害に遭う者は、
  主に社会的・経済的に弱い立場にある女性や子どもたち。
  私たち一般市民が普段何気なく過ごしている一方で、
  その犯罪市場は日々拡大し続けている。
  

  藤原は、身体的・精神的虐待や脅迫、性的暴行などをうけた人たちの
  自尊心の回復を目標に、活動を展開していこうとしている。


  「今日本人の人身売買問題に取り組んでいるんです」。


  「・・・人身売買問題って何ですか?」


  大半の人は、こんな風に「?」が浮かんでしまうのだろう。
  一般の人たちにとっては、あまりにもかけ離れた問題であり、
  別世界のことのように思えてしまう。
  それが一般的に認識されている、この問題の現状である。


  しかし、実際に被害に遭っている日本人女性は少なくないと言われる。
  拒否が出来ない立場に置かれて、性風俗産業で働かされている女性・男性、
  性的虐待を受けた子どもたちが、心の傷が癒されることなく援助交際を
  してしまうケース。


  「自分に自信を持って、もっと素敵に輝いて生きて欲しい」。


  これからも変わらず、Fujiwaraが日本の女性に対して強く願い続けること
  である。


  今こうして、被害に遭う人や社会的弱者と言われる人たちのための活動を
  するようになったのも、1つ大きな転機があったわけではない。


  インターンシップやボランティアなど、様々なことに挑戦したり、
  友人や周囲からの影響を受けたり。
  「やりたい」と思う強い気持ちと行動力が
  Fujiwaraをポラリスの世界へと導いた。
  今に至る1つ1つの出来事が、現在のFujiwaraを作り上げているのだ。


  どんな時でも、一貫して変わらずあったもの。
  それは正義感からくる、Fujiwara自身の強い「想い」、
  「志」である。


  「おかしい」と思ったことは、
  いつでも自分の気持ちに正直に行動を起こす。


  Fujiwaraが思い続けてきた「志」。


  それは今Fujiwaraの強さとなり、
  彼女自身をより一層輝かせるものになっている。


  終わり
  (文中敬称略)

  ※ポラリスへの支援
  ポラリスプロジェクトは、寄付や活動に参加していただける方々を
  随時募集しております。プログラム活動の参加に関するお問い合わせは 
  (community@polarisproject.jp)までお寄せください。 
___________________________________
  
  【編集後記】

  最後までお読みいただき、ありがとうございます。
  今回担当しました、ライターの甫守美沙と申します。
  拙い文章だったため、読者の皆さんにしっかりお伝えすることができたか
  というと自信はありませんが、私なりに精一杯書かせていただきました。

  さて、Fujiwaraさんのお話はいかがだったでしょうか?

  私は今回、Fujiwaraさんの取材をさせていただき、
  飾らない、ありのままの姿でお話してくださるFujiwaraさんの姿が
  非常に印象的でした。
 
  思ったこと、感じたことをストレートに表現するFujiwaraさん。
  そんな等身大のFujiwaraさんを目の前にして、私は色んな意味での
  「人間らしさ」を持っている素敵な人だなぁ、と感じました。

  「今の日本の女性はとても素敵に輝いている人が多いけれど、
   もっと輝けるし、輝いてほしい。 
   そんな女性が増えることを願っています」。

  Fujiwaraさんご自身が目を輝かせながら仰っていたことです。

  「人のため、社会のため」。
  ただ口にするだけなら簡単です。
  しかし、Fujiwaraさんはどんなに厳しく険しい道であっても、
  自らその道を選び、想いを行動に移しています。  
  
  「想い」が人を動かす。
  今回そのことを私自身、学ばせてもらったような気がします。
  ありがとうございました。

  末筆になりましたが、取材に始まり、原稿執筆、配信と、
  最後までご協力いただいたFujiwaraさんに、心から感謝の意を述べたいと
  思います。こうして今、無事原稿を仕上げることができたのも、
  Fujiwaraさんの温かいご指導のお陰だと思っております。
  ありがとうございました。
    
                         ライター:甫守 美沙
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          ■□次号予告□■

  次号は、将来国連やJICAといった国際機関で働くため、
  努力を続ける学生のお話をお送りします。

  就職活動に失敗し、大学院への進学という道を選び、
  そこで自分の将来について悩み続ける中で、
  彼は一体どんなビジョンが見えてきたのか。

  自分は将来何がしたいのか、悩む就活生は必見です!
  どうぞご期待下さい!

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