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【聖書】使徒パウロ −2
発行日時: 2006/6/3 〓〓†【聖書を開けば・・・】 〓〓〓〓〓〓〓〓〓 第286号 〓〓〓
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今日の聖句 : 使徒の働き 22章 1,3−5節
兄弟たち、父たちよ。いま私が皆さんにしようとする弁明を聞いてくだ
さい。
私はキリキヤのタルソで生まれたユダヤ人ですが、この町で育てられ、
ガマリエルのもとで私たちの先祖の律法について厳格な教育を受け、今
日の皆さんと同じように、神に対して熱心な者でした。
私はこの道を迫害し、男も女も縛って牢に投じ、死にまでも至らせたの
です。このことは、大祭司も、長老たちの全議会も証言してくれます。
この人たちからは、私は兄弟たちにあてた手紙までも受け取り、ダマス
コへ向かって出発しました。そこにいる者たちを縛り上げ、エルサレム
に連れて来て処罰するためでした。
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若い頃はその名をユダヤ名でサウロと呼ばれ、全キリスト教徒の敵として恐れ
られていた使徒パウロ。前回にも述べたことですが、その彼こそ「キリスト教の
今日あるを導いた重要な人物であった」ことを私たちは忘れてはならないと思い
ます。
イエス様の生涯を記録した「福音書」が収められている新約聖書は27巻の巻
物から成る書物ですが、一般的にその約半分の13巻は使徒パウロの手によるも
のであると言われています。私たちはこれらの書簡を通して、イエス様の教えや
福音そのものの「より詳しい解説(解き明かされた知識)」を与えられるとともに
、罪とは、救いとは、信仰とは何ぞやなどといった教理的問答にわかりやすい教
えを受けることが可能とされました。
もしパウロを通しての手ほどきがなかったなら(直弟子であるペテロたちの働
きを十分考慮に入れたとしても)当時のキリスト者が神の言葉の深み、その奥義
をどれほどまで理解することができたか、はなはだ疑問です。それはまた、取り
も直さず後の時代を生きるキリスト者の「福音理解」にも影響してくることであ
り、それらを考え合わせると、ますます使徒パウロの存在と当時の働きの価値の
尊さを評価せざるを得ません。
では、この種の働きはなぜ使徒パウロでなければならなかったのでしょうか。
イエス様には他にも大勢の弟子がいたわけで、特に直弟子であったペテロやヤコ
ブ、ヨハネたちの存在と活躍を思うと、彼らが「パウロと同様のこと」あるいは
「それ以上のこと」ができないはずはない、と思ったりもするのですが・・・。
でもパウロ自身が語るように、これこそが「神様の選びと賜物」の意味すると
ころでした。イエス様はかつて『タラントのたとえ』の中で、主人がしもべに与
えるタラントに関し、こう語っています《それぞれの能力に応じて》与えたと。
つまり主人は、各しもべたちの能力・力量にみあった分の仕事量を与えたと言う
わけです。ペテロにはペテロにしかできない仕事を、パウロにはパウロにしかで
きない仕事を、という風に。
使徒パウロの果たした役割、彼だからこそできた働き。その内容は、彼が生ま
れ育った背景、若き日の生き様などと決して無関係ではなかったのです。
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サウロは、ローマ帝国の支配下にあったキリキヤの首都タルソという町に、紀
元の初めごろ生まれました。両親は「ディアスポラの民」と呼ばれる「パレスチ
ナを離れて暮らすユダヤ人」家系の人でした。しかし、いかに祖国から離れて暮
らす身とはいえ、ユダヤ教徒である両親の信仰心は熱く、律法に従って我が子を
育てることに関しては、いささかも本国のユダヤ教徒たちに劣るものではありま
せんでした。いいえむしろ本国から離れて異教徒の地で暮らす分、彼らは自分た
ちの民族的アイデンティティーと、父祖の神に対する信仰を堅持し守るために、
もっともっとアブラハムの神に対して、律法に対して熱心にならざるを得なかっ
たと思われます。そんな環境の下にサウロは生まれましたから、当然彼自身も熱
心なユダヤ教徒として成長していきました。
青年時代のサウロは、律法について特に厳格主義をとるユダヤ教の一派「パリ
サイ派」に自ら属し、タルソの町にあるシナゴーグや大学においてはギリシャ的
教養をも身につけたと言われています。また彼は、同年代のユダヤ人の中ではあ
らゆる才に秀で、エルサレムで当時最も偉大なユダヤ教ラビといわれたガマリエ
ルの門下生になっています。サウロはこのガマリエルの下でユダヤ教の専門知識
を深く学び、ユダヤ教徒として熱心な信仰者へと成長しました。
律法に厳格なパリサイ派に属し、その道の知識においても秀で、さらには信仰
心にもあつかったサウロ。こうした彼の目線からキリスト教徒たちを見たとき、
彼らは明らかにユダヤ教からそれた「異端の教えに惑わされている集団」と映り
ました。しかもそんな彼らが、危険極まりないその教えを他のユダヤ人にも流布
しようとしている。「神は唯一なり」を信条とするユダヤ教徒のサウロが、ナザ
レ人イエスを神の子であると信じる彼らの存在を、世を惑わす危険思想集団であ
ると認識したのもうなづけます。
ですから彼は、自分の仕える神に対する忠誠と義憤、その信条から、喜んでキ
リスト教徒への迫害を行なったのです。そうすることが自分として正しいこと、
神に喜ばれることなのだと彼は信じて疑いませんでした。迫害の手は、当然その
激しさを増していくことになりました。彼自身が語っているように《私はこの道
を迫害し、男も女も縛って牢に投じ、死にまでも至らせたのです》との告白は、
それが事実であるだけに、キリスト者となった後の彼にどんな重い十字架を背負
わせたことでしょう。
このように青年時代のサウロは熱烈なユダヤ教徒であり、その熱心からキリス
ト教徒狩りを全世界に向かって展開する「ユダヤ教青年部?のニューリーダー的
存在」となっていました。が、そんな彼が、使命遂行のためダマスコへ向かう途
中、イエス様の御声を聞かされるという劇的・霊的な体験に導かれ、その経験を
もって回心し、ユダヤ教宣教者から熱烈なキリスト教宣教師へと導かれていった
のでした。
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随分と前になりますが、このメルマガにおいて映画『ベン・ハー』という作品
がどうして世に出たかの次第について紹介したことがあります。覚えておられま
すか?
もともと無神論者であった原作者が「神などというものは存在しない、という
ことを証明する映画」を制作しようと思いたち、世界各地からそのための資料集
めをはじめました。ところがその過程で、彼は自分の考えの間違っていたことに
気づかされることになりました。そして収集した資料を元に、ついに彼は「神は
いない」という映画ではなく「神はたしかにおられる」という証しの映画『ベン
・ハー』を作り上げたのです。
映画『ベン・ハー』は単なる思いつきで創作された作品ではありません。明ら
かにそのはじめにおいては「神の存在を否定する」意図の下に、それに必要な資
料集めをもって創作活動が開始されました。しかし結局彼は、どうあがいてみて
も「真実」を「偽り」とすることはできない、ということを知らされたのです。
彼が懸命に行なった資料集めの作業は無駄だったのでしょうか。多くの時間とお
金をかけたけれども、それらはすべて徒労になってしまったのでしょうか。いい
え、そうではありません。むしろ彼が真剣に「神はいない」とする真実を追い求
めた分「神はいる」との事実が明らかにされたのです。神がすべてに報いてくだ
さいました。つまり彼は、それまでに得た知識と体験をもって、すばらしい映画
を世に送り出すことになったのです。
サウロが経験したことはまさにこのケースと似ています。神は真実を追究する
者を喜ばれます。たといその出だしと方向性において誤ったものがあっても、真
実の神は必ず本人を正しい道へと導いてくださいます。真実への軌道修正を図っ
てくださるのです。なぜなら、神ご自身こそがすべて真実なる事柄を知っておら
れる方だからです。 (次回へ)
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回◆回 (^^♪ [マメマメ知識] コーナー (~o~) 回◆回◆回◆回
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ディアスポラ(離散の民)
ディアスポラとは「散らされている者」という意味で、特にパレスチナ以外の
地に移り住んでいるユダヤ人を指して言われます。
イスラエル人が国外へ本格的に離散し始めたのは、イスラエル王国が南北に分
かれていた旧約時代の北王国においてでした。当時アッシリヤ帝国の脅威を受け
ていた北王国は北部パレスチナでその侵入を許し、多くのイスラエル人がメソポ
タミヤへ捕囚民として強制移送されました。その後も北王国へのアッシリヤの侵
攻は続き、そのたびごとにイスラエル人はかの地へと連行され、ついに北王国は
滅んでしまいます。
その後アッシリヤ帝国に代わって台頭してきた新バビロニヤ帝国により、今度
は南王国が同じ脅威にさらされることとなりました。やがて首都エルサレムが陥
落するや、またもや大勢のイスラエル人がバビロンへと連行されていきました。
紀元前597年に第一回のバビロン捕囚があり、以後586年、582年にそれ
ぞれ捕囚がありました。旧約聖書のエレミヤ書には、総数が4600人であった
と報告されています。
エルサレムへの帰還が許されることになったとき、すべてのイスラエル人がそ
れを希望したかというと、実はそうではありませんでした。中には、捕囚民とさ
れている間に異国の地に馴染み、その地の人とも結ばれて、新しい生活を始めて
いたユダヤ人が少なからずいたのです。ただそんな状況にあっても、彼らの神に
対する思いは固く生き続け、異国に留まりながらも先祖の神に対する信仰をその
子孫に引き継いでいったのでした。
離散したユダヤ人たちは決して自分たちの故郷を忘れることがなかったといい
ます。それは、旧約の預言において、このように様々な理由によって散らされた
イスラエル人も、やがては再び一つに集められると、神の約束を受けていたから
です。
ディアスポラのユダヤ人たちは、それぞれ異国の地で自らの家系を繋ぎつつ、
神の約束を信じて、再び一つの民に集められることを待ち望んでいるのです。
(引用資料:新聖書辞典)
≡≡◆◇◆ 通 信 ◇◆◇≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
【テレビによるキリスト教番組のご案内】
《ライフ・ライン》
特別対談番組が予定されています
ゲストは、日野原重明さん(聖路加国際病院理事長)
星野 富弘さん(花の詩画集作者)
放映日時は、放映局毎の「定例放映日」に準じます
(詳細)
■毎週土曜日放映のテレビ局の場合
放映日: 6月17日(土) および 24日(土)
青森テレビ あさ 6:00〜
福島放送 あさ 6:00〜
新潟放送 あさ 5:30〜
千葉テレビ あさ 7:00〜
テレビ埼玉 あさ 8:00〜
静岡第一テレビ あさ 5:00〜
■日曜日放映局の場合
放映日: 6月18日(日) および 25日(日)
びわこ放送 あさ 8:30〜
サンテレビ あさ 7:00〜
北海道放送 あさ 5:00〜
群馬テレビ あさ 7:00〜
テレビ神奈川 あさ 8:30〜
※毎週放映中の「定例放送分」も合わせてご覧ください
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