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【聖書】成果主義?
発行日時: 2005/9/10 〓/†/【聖書を開けば・・・】〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 第252号 〓〓〓
おはようございます。きょうもご愛読ありがとうございます。
各地に甚大な被害を残し、台風14号は過ぎ去っていきました。
あなたのところはどうでしたか。お変わりありませんか。
被災された方々の必要に、神様の助けがすみやかに臨みますように。
一人ひとりの体力・気力に神様の支えが与えられますように、心から
お祈りします。
慰めの神、力の神を見上げてください。
《私の助けは、天地を造られた主から来る》のですから。
今日のメニュー:
φ(^^ゞ [聖書を開けば] コーナー “成果主義?”
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そのとき、ダビデといっしょに行った者たちのうち、意地の悪い、よ
こしまな者たちがみな、口々に言った。「彼らはいっしょに行かなか
ったのだから、われわれが取り戻した分捕り物を、彼らに分けてやる
わけにはいかない。ただ、めいめい自分の妻と子どもを連れて行くが
よい。」
(旧約聖書 サムエル記第一 30章 22節)
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一つの目的に向かい一致団結して事を始めてはみたものの、ある事情から途中離脱を余儀なくされた者たちがありました。やがて目的が達成され、祝福を皆で分け合おうとした時、最後まで現場に臨み労を注いだ人々の一部からこんな声があがりました。「このすばらしい成果は、最後まで行動を共にした者たちのものです。途中で戦線離脱したような者に分け与える祝福は、ここにはありません。彼らにはそれを受け取る資格がありません。」と。さてこのとき、リーダーは彼らになんと答えたのでしょうか。
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事の発端は、ダビデたちが滞在する「ツィケラグ」の村がアマレク人の略奪隊に襲われたことにありました。
当時ダビデとその部下たちは、同胞イスラエルとの戦いに参戦するため、ガテの領主アキシュと共に「アフェク」に集結していました。しかし、他のペリシテ人首長たちの「ダビデに対する不審」から彼らの同行を拒否され、結局ダビデたちは再びもと来た道を引き返すことになったのです。
アフェクからツィケラグまでは片道約一日半の道のりでした。三日目に村に戻ったとき、そこには悲惨な状況が展開していました。聖書によれば、村は焼き払われ、ダビデや兵士たちの妻やこども、およびすべての住人が虜となって連れ去られていたのです。
意気消沈するダビデたち。兵士の中に「この災いは、イスラエルの神に対するダビデの不忠・不誠実によるものだ」と不満・愚痴をもらす者が現われ、遂にはダビデを殺そうと言い出す者までが出てくる始末でした。どうすればよいのか、ダビデは神に伺いを立てました。神は答えて言われました。『追いかけなさい。必ず追いつきます。そして、必ず救い出すことができます』と。
ダビデたちはただちに追手をかけることにしました。しかし、この時の彼らはツィケラグとアフェクとの間を一往復しており、正直言って体力的には相当の消耗があったのです。疲れのピークを迎えていたかも知れません。そんな身体を癒す間もなく、また若干の不満分子をも抱えながら、ダビデはアマレクの略奪隊を追って先を急がなければなりませんでした。
ベソル川という所までやって来たとき、とうとうこの追跡劇について来れない人々が生じました。体力・気力の限界が原因です。そこでダビデはついて来れない人々を川岸に残し、残りの有志だけでさらに追跡を続行することにしました。
ベソル川を渡ってしばらく道を進んでいくと、道端に放置されている一人のエジプト人を発見。彼はアマレク人の奴隷で、ツィケラグ襲撃に同行させられていたのです。しかし引き揚げる途中で病気にかかったため「足手まといになる」と考えた主人によって見捨てられ、道端に放置されていたのでした。所詮奴隷の立場とは、このように昔も今も「使い捨て雑巾と同じ扱い」であり無価値な存在だったのです。
しかし今のダビデにとって、彼の存在は追撃のための貴重な情報源となりました。食物と水を彼に与えて元気を回復させた後、ダビデは「いのちの保障と引きかえ」に、敵陣までの道先案内をこの男に求めたのです。
やがてダビデたちはアマレクの略奪隊の宿営に追いつき、その一部を逃しはしたものの、彼らの多くを撃退し、奪われたものすべてを無事に奪い返したのでした。
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ダビデたちは、奪回した家族やその他の戦利品をたくさん携えて、再びベソル川のほとりにまで戻ってきました。そこでは、疲れのためにさらなる追跡に同行できず、やむなく居残り組となった兵士たちが荷物の番をしながら待っていました。
この時です。最後まで追撃に加わっていた兵士の一部が言ったのです。《彼らはいっしょに行かなかったのだから、われわれが取り戻した分捕り物を、彼らに分けてやるわけにはいかない。ただ、めいめい自分の妻と子どもを連れて行くがよい。》と。「お前たちは最後までついて来なかったのだから、家族以外の戦利品を受ける権利はないぞ」って、意地悪ですね、なにもそこまで邪険にしなくても、と思うのですが。
でもこれが昨今言われる『成果主義』に通じる考え方なのではないでしょうか。成功の報酬は、実際汗水流して働いた人々の働きの分に応じて与えられるもの。最後まで努力した者だけがそれに見合ったものを手にすることができる「当然の報酬」というわけです。多くの人々に受け入れられるこの世の一般的考え方ではないでしょうか。
ですから、たといどんな事情があろうと、途中で事を放棄し成就できなかった人が、事を達成した人々と共に「同じ刈り取りの報酬を受け取る」ことは、この社会では「不公平」と感じられるのです。自ずとそこには「差」ができるもの。日本では昔から「働かざる者、食うべからず」と言われます。働く者だけが、いのちの糧にありつくことができるのです。一所懸命働いた者のみがそれ相応の報酬にあずかることができるのです。怠け者は許さん。これが一般社会です。
以上のことから考えれば、この時の彼らの言い分には「ごもっとも」と言うべきなのかもしれません。ところが実際ダビデは、そうは考えませんでした。
彼はこう言ったのです。《主が私たちに賜わった物を、そのようにしてはならない。戦いに下って行った者への分け前も、荷物のそばにとどまっていた者への分け前も同じだ。共に同じく分け合わなければならない。》と。
成果主義は、個々の能力に応じて『目標がどれだけ達成できたか』で評価が下されるわけですから、当然そこには「個人差」が生じます。「能力差」があらわれるのです。そこからどんな将来像が見えてくるかと言いますと、それはまさに「弱肉強食の世界」です。厳しくも冷たい、殺伐とした世界です。愛も互助もなく、弱者への関心もありません。人々の関心は、ただ自分が『お山の大将になる』ことのみ。ただ『一人勝ちする』ことのみ。寂しい心です。
しかし神が私たちにくださった世界は、神の愛を具現化する世界です。あわれみ、慈しみ、同情、いたわり、許し、慰めなどなどが溢れ示される、暖かな世界なのです。
ダビデは、戦いに下って行った者も、荷物のそばにとどまっていた者も共に等しく扱われるべきことを求めました。それが神の御心であり、神の愛だったからです。
強者は弱者を労わらなければなりません。余裕のある者が余裕のないものを支えねばなりません。決して高慢からではなく、へり下りの心をもってそうすべきです。もしかすれば、将来において互いの立場が逆転することもあり得るのですから、私たちは恐れの心をもって他者のことをも思いやるべきです。
ダビデのこの指示は私たちに、『神の愛』をもって互いを公平に扱うべきこと、互いを労わりあうべきことを教えています。
□□ 聖書の言葉 □□
それゆえ、神に選ばれた者、
聖なる、愛されている者として、
あなたがたは深い同情心、慈愛、謙遜、柔和、
寛容を身につけなさい。
互いに忍び合い、だれかがほかの人に不満を抱くことがあっても、
互いに赦し合いなさい。
主があなたがたを赦してくださったように、
あなたがたもそうしなさい。
そして、これらすべての上に、愛を着けなさい。
(新約聖書 コロサイ人への手紙 3章12−14a節)
〓〓☆★ つうしん ★☆〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
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