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【聖書】ダビデとゴリアテ

発行日時: 2005/7/30

 〓/†/【聖書を開けば・・・】〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 第246号 〓〓〓

  おはようございます。きょうもご愛読を感謝します。

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  ダビデはペリシテ人に言った。
  「おまえは、剣と槍と投げ槍を持って、私に向かって来るが、私は、
   おまえがなぶったイスラエルの戦陣の神、万軍の主の御名によって
   おまえに立ち向かうのだ。きょう、おまえの頭を同体から離し、き
   ょう、ペリシテ人の陣営のしかばねを、空の鳥、地の獣に与える。
   すべての国は、イスラエルに神がおられることを知るであろう。こ
   の全集団も、主が剣や槍を使わずに救うことを知るであろう。この
   戦いは主の戦いだ。主はおまえたちをわれわれの手に渡される。」  

     (旧約聖書 サムエル記第一 17章 45−47節)
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 今日は旧約聖書の中でも有名な出来事の一つ「ダビデとゴリアテの戦い」からお話しましょう。

 サウルがイスラエル王国の初代王として治世を始めた当時、人々はペリシテ人による圧迫に悩まされ、彼らとの戦いには日々苦戦を強いられていました。というのも、ペリシテはよく訓練された兵士を持つ、昔から戦うことには慣れた人々だったからです。

 ある戦いで、サウル王の陣営とペリシテ人の陣営との間に長いこう着状態が続きました。そのとき、ペリシテの陣営からひとりの戦士ゴリアテが現われ、イスラエルの陣営に向かって次のように叫びました。

 『よく、こうも大勢そろえたもんだな。俺はペリシテ人の代表ゴリアテだ。おまえらも仲間から代表を一人選んで出せ。一騎打ちをし、それで勝負をつけようじゃないか。もし、おまえらの代表の手にかかって俺様が倒れでもすりゃあ、俺たちはおまえらの奴隷になろう。だがこの俺様が勝ちゃあ、おまえらが奴隷になるんだ。さあ、どうした。俺と戦う勇気のある戦士はいないのか。』

 それはイスラエルの兵力と人々の有り様を侮り見くびって、一対一での勝負を求めてきた、敵からの挑戦でした。さて、これを耳にしたイスラエル軍はどんな反応を示したでしょうか。
 ゴリアテの大声に驚いたサウルと兵士たちは、彼の姿を見てすっかり意気消沈し戦意を喪失してしまったのです。聖書は彼らが《非常に恐れた》と記録しています。それもそのはず、ゴリアテは3メートル近い背丈をもつ大男の戦士で、頭には青銅のカブト、身体にはうろことじのヨロイ、足には青銅のスネ当てをつけ、また背中には青銅の投げ槍を背負うという出で立ちで、現代風にその姿を表現すれば、武蔵坊弁慶のような姿で立ちつくす「全身青銅で覆われたロボット」の様だったのです。一目見るなり「こりゃあ、アカン」とイスラエル兵士の誰もがさじを投げてしまったようです。

 しばらく沈黙がありました。とうていイスラエルの中には、巨人ゴリアテに対抗しようと名乗りでるような「勇気ある兵士」はいないだろうと思われました。ところが、その場にたまたま所用で居合わせたダビデという若者が「この私が行って、あのペリシテ人と戦いましょう。」と名乗り出たのです。

 彼ダビデは、いわゆる「訓練された兵士」ではありませんでした。普段は野原で父親の羊の世話をする「羊飼い」でした。実は彼には、兵士としてこの戦いに参加している三人の兄がおり、今回は父親に頼まれて兄たちの安否確認のために戦場にまで来ていたのです。
 その彼がいま、兵士である兄たちをさしおいて、いいえ全兵士をさしおいてしゃしゃり出たのです。兄たちは、自分たちのプライドが傷つけられたこともありますが、弟ダビデのあまりにも無謀で無責任な言動に腹を立て「そんなにまでしてお前はサウル王様の前でイイカッコがしたいのか。そんなに目立ちたいのか。」と叱責したことでした。

 しかしダビデがこのように大胆に申し出たのには、この戦いの勝算について明確な確信があったからです。それは、彼が「羊飼いとしての日々の暮らしぶり」の中で体験し学んできたことに根拠がありました。そして、それを知るヒントは詩篇の中に多く残されているのです。

 例えば彼はこんな歌を歌っています。《待ち望め、主を。雄々しくあれ。心を強くせよ。待ち望め、主を。》(詩篇27篇14節) また詩篇23篇には、彼のこんな告白も記されています。抜粋ですが《主は私の羊飼い。私は、乏しいことがありません。主は・・・御名のために、私を義の道に導かれます。たとい、死の影の谷を歩くことがあっても、私はわざわいを恐れません。あなたが私とともにおられますから。私の敵の前で、あなたは私のために食事をととのえ、私の頭に油をそそいでくださいます。私の杯は、あふれています。まことに、私のいのちの日の限り、いつくしみと恵みとが、私を追って来るでしょう。》 もう一つ加えると、詩篇28篇では《主は私の力、私の盾。私の心は主に拠り頼み、私は助けられた。それゆえ私の心はこおどりして喜び、私は歌をもって、主に感謝しよう。》とも告白しています。

 ダビデは、自分が羊の群れを守る羊飼いであるのと同様に『神も日々あらゆる危険・敵の手から私たちを守ってくださる「まことの羊飼い」である』と信じて疑いませんでした。
 ご存じのように、羊飼いは羊に関わるあらゆることに気を配り、世話をします。彼らの健康のこと、食物や身の安全確保のこと。必要とあらば羊のために我が身の危険をさえかえりみないで行動することもあります。まことに良い羊飼いと言われるのはそうした牧者のことです。
 でも、なぜ彼らは「たかが羊のために」そこまで出来るのでしょうか。答えは簡単です。羊を愛しているからです。自分自身を思うと同じように羊をも大事と思っているからです。それがすべての動機です。そして、この愛の関係がイスラエルと神との間にもあったのです。

 イスラエルの民は明らかに天地創造の神から愛された存在です。神にとって「宝の民」なのです。ですからダビデは、このような状況においても神が自分たちを見捨てられるはずがないと信じることができました。
 ダビデはペリシテ人戦士ゴリアテに向かって言いました。《おまえは、剣と槍と投げ槍を持って、私に向かって来るが、私は、おまえがなぶったイスラエルの戦陣の神、万軍の主の御名によって、おまえに立ち向かう。きょう、主はおまえを私の手に渡される。この戦いは主の戦いだ。》

 ダビデは、今回敵から売られたこの喧嘩が、単にイスラエルに向かってなされたものではなく、背後におられる神に対してなされたものであると理解しました。自分たちに対してではなく、自分たちを今日まで守り支えてくださった神に対する侮辱であり挑戦である、と。
 ペリシテ人たちは、明らかにイスラエルの神を侮り、彼の力を軽んじ、小ばかにさえしていました。それゆえダビデは、その傲慢さをもってあくまで肉の力に頼るペリシテ人に対し、同じように肉の力を頼って臨むといった愚かな戦法を取らず、むしろ神の導きに一切をゆだねた「神への全き信頼という平素の信仰の姿」で敵ゴリアテに対峙することにしたのです。

 ダビデはこう言っています。『主が剣や槍を使わずに人を救われることを、あなたがたは知るであろう。』ダビデは「主ご自身が我々を救ってくださる」と揺るぎない確信をもって宣言しました。そして彼はいつものスタイルでゴリアテに立ち向かいました。彼がしいて手にした武器といえば、普段羊飼いたちが用いる何の変哲もない投石器が一つと小石が五つだけ。しかし実際にダビデが使った石はさらに少なく、たったの一個だけでした。

 決着はいともあっけなくつきました。投石器から放たれた小石は、よろいかぶとで身を包まれたゴリアテの、わずかに見え隠れしていた額に命中し、彼はその場に倒れ込み死んだのです。
 ダビデの「神に対する全き信頼」がこの勝利を導きました。肉の目に見て勝利はとうてい期待薄と思われた中に、神は御力を豊かに臨ませて奇蹟を起され「まことに神は生きておられる」との証しを与えてくださったのです。

 今回のことを通して人々は、敵も味方も「イスラエルの神こそまことに恐れるべきお方」として認識をあらたにしたのでした。

 □□ 聖書の言葉 □□

     全地よ。主に向かって喜びの声をあげよ。
     喜びをもって主に仕えよ。
     喜び歌いつつ御前に来たれ。
     知れ。主こそ神。主が、私たちを造られた。
     私たちは主のもの、主の民、
     その牧場の羊である。

        (旧約聖書 詩篇 100篇 1−3節)

     主は私の味方。私は恐れない。
     人は、私に何ができよう。
     主は、私を助けてくださる私の味方。
     私は、私を憎む者をものともしない。
     主に身を避けることは、人に信頼するよりもよい。
     主に身を避けることは、君主たちに信頼するよりもよい。

        (旧約聖書 詩篇 118篇 6−9節)

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         ロンドンでの同時爆破テロに思う

 先日ロンドンで同時爆破テロがありました。すぐさま私たちは「これはイスラム過激派による自爆テロだ」として彼らを強く非難したことでした。
 ところが、事件の真相究明が進むなかで「ある事実」が出てきました。犯人が「往復切符を購入していたらしい」というのです。これは、実行犯が現場となる場所から「自分たちは無事生きて戻れる」と疑っていなかったことを裏付ける証拠であり、従ってロンドン警視庁はこんな結論を出しました。「今回の事件はテロではあるものの、いわゆる自爆テロではない。」

 このことは何を意味しているのでしょう。推理小説ではありませんが、ある人が言うように、今回の実行犯たちは「背後にいる黒幕にだまされて、実は自爆死させられたのかも知れない」ということです。その黒幕とは・・・?
 もう一つ気になることがあります。もし今回の事件が「本当は自爆テロではなかった」とすれば、誰かが「一見それらしくみせる小細工をした」ということになるわけで「ではその意図は何だったのか」ということです。

 自爆テロと聞けば、非イスラム教徒である私たちはいとも容易く「イスラム過激派の仕業だ」と決めつけてしまう傾向がありますが、果たしてそれで良いのでしょうか。偏見・差別が甚だしくはありませんか。確かに彼らの思想の中には危険というか過激なものもあります。が、きっと例の黒幕は、私たちのその短絡的考え方の愚かさにつけ込んで、社会に疑心暗鬼と恐怖から生じる混乱を引き起こさせ、これに乗じて「同士討ち」をさせようと謀っているのではないでしょうか。

 またイスラム教徒にとって「ジハード」「殉教」は尊いものでしょう。その観点から見れば、今回の実行犯たちも「信仰者の鏡」また「聖者に等しい者」としてイスラム教徒たちから称賛され、さらに多くの追随者に勇気を与えることでしょう。しかし真相が判るにつれ、実際には彼らは自分の意に反して「だまされて自爆死させられた」のですから、これは大問題なのです。黒幕によって彼らの「殉教の死」は演出されたのです。黒幕の野心・欲望のために本来尊いとされるものが悪用され汚されたのです。実にこういう彼らこそ「聖なる神を冒涜するヤカラなのだ」ということを、イスラム教徒自らが知るべきではないでしょうか。

 テロが繰り返される今日的目的は、単に世界の平和を脅かし、社会の安寧秩序に混乱を与え、人々に疑心暗鬼から来る恐れや不安を与えて、相互の良い関係に亀裂と破壊を誘導することにあるのです。

 まことの平和を愛し、これを追い求める者は、決して彼らの誘惑・策略に乗せられてはなりません。
 人間のいのちを尊ばず、本当の平和を渇望する心を持たず、また、まことの神をも畏れない彼らの上に、神の厳しい裁きの御手が速やかに下ろされますように。神よ、真理・真実を見分ける識別力を与えてください。

 〓〓☆★ つうしん ★☆〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 

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  • 滋賀県大津市在住のキリスト教プロテスタント系牧師です。日曜礼拝と祈祷会および聖書学び会を三本柱に、自宅にて毎回集会をしています。私の願いは、一人でも多くの方がまことの神様を知ってくださることです。そのためにも小冊子・チラシなどを配布し、地域の布教活動に取り組んでいます。

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