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少しずつ品詞分解

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少しずつ品詞分解

発行日: 2006/1/27

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 受験にも役立つかも のんびりやろう 古文読解の基礎以前

    少しずつ品詞分解 第90号   週一回発行:古語森

                                                          発行日:2005-01-27
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                        古語辞典は大修館の「古語林」を使用しています
   
         辞典を引けば何でも書いてある
   
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*先週の問題

和泉(いづみ)式部、保昌(やすまさ)が妻(め)にて、丹後へくだりけるあとに、
歌合どものありけるに、小式部内侍、歌よみにとられて歌をよみけるに、定頼の中納言
たはぶれて、小式部内侍のありけるに、「丹後へつかはしける人はまゐりたりや。いか
に心もとなくおぼすらむ。」と言ひ入れて、局の前をよぎられけるを、御簾よりなから
ばかり出でて、わづかに袖をひかへて

  大江山 いくののみちのとほければ まだふみもみず 天の橋立

とよみかけける。思はずにあさましくて、「こはいかに、かかるようやはある。」とば
かりいひて、返歌にもおよばず、袖をひきはなちてにげられけり。小式部、これより歌
よみの世に覚え出で来にけり。これは、うちまかせて、理運の事なれども、かの卿の心
には、これほどの歌、ただいまよみ出だすべしとは知られざるけるにや。
       (本文は「十訓抄 第三の一」「よくわかる古典」手崎政男 旺文社)


(問題1)「いかに心もとなくおぼすらむ」を文法的に説明しなさい。
(訂正「いかにおもほし知るにか」を文法的に説明しなさい。)

いかに=副詞 どんなに

心もとなく=心もとなし 形容詞ク活用 連用形 待ち遠しい

おぼす=他サ四 「思ふ」の尊敬語 終止形 お思いになる 

らむ=推量の助動詞 終止形 現在の推量 今ごろは〜だろう

(試訳)
(原文)
いかに心もとなくおぼすらむ

(現代語訳)
どんなにか今は待ち遠しくお思いでおられることでしょうね。



(問題2)語釈・技巧があれば説明しなさい。
  大江山 いくののみちのとほければ まだふみもみず 天の橋立

「いくの」が掛詞: 行く、生野、幾つもの野 が掛けてある

「ふみ」が掛詞:  文=手紙と 踏む=橋を踏む が掛けてある

うちまかせて=総じて 普通には

理運=当然そうなるべきこと



(問題3)(現代語訳)をしなさい。

(現代語訳)
歌人としてつとに有名な和泉式部は保昌の妻として、夫の赴任地丹後にともに下った。

その後の歌合のときである。

娘の小式部内侍が代わりにと呼ばれ、歌を詠まなければならなくなった。

定頼の中納言が、そんな小式部内侍にいたずらに次のようなことをいった。

「丹後の国に出した使いは戻ってこられましたか?まだですか? どうにも待ち遠しい
ことでしょうね」

 ちょこっと言葉を投げかけて、小式部内侍の控えている部屋の前を通り過ぎようとし
た。

ところが、ひょいっと御簾の陰から小式部内侍は半身を出して定頼の中納言の袖をつま
んで引きとめ歌を詠みかけられた。


 丹後の国へは生野を越えてまず大江山にいかねばなりませんが、そこまでも遠い道の
 りで、いまだに天の橋立にさえもたどりついてはおりません


あまりにみごとな歌をとっさにかえしてこられたので定頼の中納言は狼狽してしまっ
た。

「これはどうしたことだ。このようなことがあるものだろうか」

 こんなことをいうのが精一杯で、歌を返すこともできず、袖を振り切ってほうほうの
体でお逃げになられたのだった。

小式部内侍はこの事件以来、歌詠みの間で一目置かれる存在となった。

 このようなことは、たまたま運がよかっただけのことだったけれど、かの定頼卿にし
てみれば、あれほどの歌を瞬時に詠みだせるとは想定外のことではなかっただろうか。



(問題4)感想を述べなさい

想定外の意表をつくような隠れた才能を人間というものは持っているものなのだ。
見た目で相手をなめてはいけない。

新しい才能の発見に中納言は驚き、悔しくも嬉しく思ったはずである。

母子二代に渡って歌の才覚を持つとは、相当に環境がよかったからではなかろうか。

現代では、そんなことってなさそうに思えるのだが。

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*今週の問題  

 やまと歌は、人の心よりあめつち・鬼神をも感せしむるなどいふは、和歌の道に限る
事にはあらず。ただ一つの誠もてこそ、大ぞらをも動かしつべけれ。されば、よしこと
ばの花を咲かせたりとも、誠のつらぬくにあらざりければ、えうなきことなり。誠もつ
らぬきて、ことばの色もそなはりなば、いとど人の心をも動かし、やはらげつべけれ
ば、ひとやうに、実だにあらば、花はなくてもありなんとはいはじ。
           (本文は「花月草紙」「よくわかる古典」手崎政男 旺文社)


(問題1)
「やはらげつべければ」を文法的に説明しなさい。

(問題2)語釈・技巧があれば説明しなさい。

(問題3)
(現代語訳)をしなさい。

(問題4)
感想を述べなさい

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*ぼくの試訳をみるとみなさんも自信がつくことでしょう。ぜひ和歌や俳句など短文短
詩のオリジナル訳にチャレンジしてお寄せ下さい。tiisananegaikanaete@msn.comまで

愛のレッド・カードも畏れながらお待ちしております。

PS:見ていらっしゃる先生方おりましたら、ぜひご指導のお言葉をm(__)m 

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