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【日本再生ニュース】何でも「人権侵害」にできる人権擁護法案

発行日時: 2008/1/8

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                     平成20年 1月 8日

     テーマ: 何でも「人権侵害」にできる人権擁護法案

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                       日本政策研究センター
          月刊「明日への選択」1月号 今月の主張より
                          日本政策研究センター所長  伊藤哲夫


  安倍内閣の下で封印されていた人権擁護法案再提出の動き
 が再び浮上してきた。
 今年は早々からこの問題が国会の重大争点となろう。


  推進派によれば、現在おかれている裁判制度や法務省の人権
 擁護機関では人権侵害被害者の救済には限界や問題点があり、
 それゆえ新たな「人権救済制度」が必要だとする。

 それが問題となっている「人権委員会」の設置だが、それでは
 どんな「人権侵害」が先の法案では念頭に置かれているかという
 と、例えば「人種等を理由としてする不当な差別的取り扱い」と
 いうのが冒頭に位置づけられている。

 ちなみにここに言う「人種等」とは、「人種、民族、信条、性別、
 社会的身分、門地、障害、疾病又は性的指向をいう」のだという。


  これを見せられただけで、筆者などはこの法案に漂う、ある種
 異様な雰囲気に違和感を感じさせられてしまうのだが、むろん問
 題はこの規定が実際にはどのような意味をもつことになるか、と
 いうことだろう。

こんな問題を一定の意図をもった者があげつらおうと思えば、そ
れこそどんな問題だって「人権侵害」ということになりかねない
からである。


  筆者の手元に、それを考える際の格好の材料になると思われる
 一つの資料がある。

 国連人権委員会のドゥドゥ・ディエンという特別報告者が二年前
 に国連に提出した報告書である。

 この特別報告者はそれに先立つ平成十七年七月、日本を一週間訪
 問してこの報告書を書いたのだが、その訪問と調査の全てのお膳
 立てをしたとも言えるのがこの人権擁護法案を推進する主要団体
 の運動家たちで、その結果、報告書には彼らが言いたいことがほ
 とんど盛り込まれていると言っても過言ではない。


  その中にある「分析と評価」によれば、「日本には人種差別と外
 国人嫌悪が確かに存在」し、それは「三種類の被差別集団に影響
 を及ぼしている」という。

 まさに法案に言う「人権侵害」が確かに存在するという話だが、
 その被差別集団とは、「部落の人びと、アイヌ民族、沖縄の人び
 とのようなナショナル・マイノリティ、かつて日本の植民地であ
 った朝鮮半島や中国の出身者、およびその子孫、ならびにその他
 のアジア諸国および世界各地からやってきた外国人・移住者」を
 指すのだという。


  そうした集団への差別の中で最も深刻なのは、要は「文化的・歴
 史的性質を有する差別」なのだそうだが、その根底にあるのは、「日
 本人のアイデンティティ形成、日本史の記述および教育のあり方、
 関係するコミュニティや人びとについてのイメージ、ならびにこの
 ような人びとに対する社会の見方」なのだという。

 つまり、本当にこれらの集団を救済していくためには「救済制度の確
 立」どころか、日本人そのものの根本的な「精神改造」すら必要だと
 言いかねない分析だと言える。

 その上で、概略以下のような「勧告」をする。


  「◇日本における人種差別の存在を認めかつそれと闘う政治的意志
 を表明すること。◇差別を禁止する国内法令を制定すること。◇人種、
 皮膚の色、ジェンダー、世系(門地?)、国籍、民族的出身、障害、年
 齢、宗教および性的指向など、現代的差別における最も重要な分野を
 集約した平等および人権のための〈国家委員会〉を設置すること。◇歴
 史の記述の見直しおよび歴史教育のプロセスに焦点を当てること」


  これがどこかの党首が最も頼りがいのある国際組織だと崇め奉る「国
 連」様に出された「報告書」なのだという。
 「有りがたすぎて涙が出てくる」などと言えば、いささかおちょくりす
 ぎともいわれかねないが、これが関係者がまるで鬼の首を取ったかのよ
 うに言う「国際社会からの要求」という話の実態でもある。


  ともあれ、この法案に言う「人権侵害」とは、所詮このような一方的
 な話になる可能性が大だということなのだ。

 換言すれば、要はこうした主張を展開する連中から、あれこれ言いたい
 放題に好き勝手なクレームが持ち込まれることになる苦情受付け所が、
 この法案が想定する人権救済制度なるものだとも言える。


  と同時に、ここで併せて注意を喚起しておきたいのは、彼らがめざす
 のはこの種の単なる救済制度の確立には留まらず、更にその先には「差
 別禁止法の制定」という恐ろしい次のターゲットが控えているというこ
 とである。

 こんな話、隣国にこそ必要だと思うのだが、どうだろうか。


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     『明日への選択』最新号目次
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  ―interview―
  ☆これではダメだ! 日本の海洋戦略
  ・平松茂雄(中国軍事研究者)
  ・古澤忠彦(元海上自衛隊横須賀地方総監)
  中国の軍事的脅威が指摘される一方、東シナ海でのガス田開発
  や西太平洋海域での海洋調査活動など中国の海洋進出が話題に
  なっている。しかし、日本では中国の海洋進出の目的は単に海
  洋資源の獲得でしかないかのような矮小化した受け止め方しか
  されていない現状にある。そこで、当センターでは中国の海洋
  戦略をトータルに捉え、日本の海洋政策・防衛戦略を見直す必
  要があると考え、二人の専門家による対談を企画した。日本の
  海洋戦略はここからやり直せ!

  ☆拉致議連訪米団・「議員外交」の手応え
   島田洋一(福井県立大学教授、「救う会」副会長)
   米国が北朝鮮の「テロ支援国」指定を解除するのではと心配し
   たり、嘆いている場合ではない。そうなれば日本人は怒るのだ
   ということを米国に言うべき時がきている。

  ―opinion―
  伊藤哲夫☆何でも「人権侵害」にできる人権擁護法案
  岡田邦宏☆永住外国人参政権問題・フィクションで「主権」を
       論じるな
  ・「在日」にまつわるフィクションに絡め取られて、「地方自
    治体の選挙権くらいはいいのではないか」という「空気」
    が醸し出されているのではあるまいか。
  小坂実☆自治基本条例の「背景」と「正体」
  ・ルーツを探ると、「時代の流れ」などではなく、左翼の特
   異なイデオロギーが浮かび上がってくる。

  伊藤哲夫☆占領軍にとって「好ましい草案」の登場
  ・占領軍と「憲法研究会」(下)

  編集部☆ラビア・カーディルさんが語る中国によるウイグルの
      人権弾圧
  ・ウイグルから宗教と歴史を奪い、デモは武力で鎮圧。一万人
   を超える子供たちを中国で教育し、数十万の女性を沿海部に
   強制移住。こんな国にオリンピックを開く資格はない。


  ―history―
  岡田幹彦☆田中光顕
   第4回 明治の御代を築いた一礎石

  ―maxim―
  村山實☆吾づくりの人間学
   第30回 袴の意義

  ―column―
  ☆日本人の知らない中国(6)
   教授一家が辿った中国知識人の運命
   清流(在日中国人による共産中国研究グループ)
  ☆地方議員は主張する
   義務教育を検証し、誇りある人材育成を
   清水誠一(北海道議会議員)
  ☆世相クローズアップ
   朝日は流行の最先端?
  ☆知っておいてためになる話
   ・独裁権力に憧れる中国の子供たち
   ・北京五輪を前に「情報統制」が強化?
  ☆百題百話
   ・「道具を大切にしなさい。手入れをしっかりしなさい」
   ・内部告発を煽るよりも老舗の家訓を見直せ

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