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【いざ、日本再生へ!】 日本再生ニュース 中韓訪問外交はもっと評価されるべきだ

発行日時: 2006/11/4

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                   平成18年 11月 4日

     テーマ:中韓訪問外交はもっと評価されるべきだ

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                      日本政策研究センター
      月刊「明日への選択」18年11月号 今月の主張より
                        日本政策研究センター所長  伊藤哲夫


  外交の評価というものは簡単には下せないが、今回の安倍首相の
 中韓への訪問外交は大いに成果があったのではないか、と筆者は考
 えている。

 政権発足早々、村山談話、河野談話を相次いで認めるというショッ
 キングな展開があっただけに、保守派には訪問それ自体についても
 むしろ困惑の方が多かったといってよいが、結果を見る限りこれま
 での政権とは明確な一線を画す「主張する外交」が行われたと筆者
 には思えるからだ。

  むろん、単なる印象でいうのではない。
 例えば中国との間では日中共同プレス発表という文書が公表された
 が、そこでは日本側の主張が毅然として貫かれた事実が読みとれる
 からだ。

 村山談話に関わる歴史認識についていえば、同談話に示されている
 ような自虐的な認識は一切この文書には見られない。むしろ日本側
 は「戦後60年余、一貫して平和国家として歩んできたこと、そし
 て引き続き平和国家として歩み続けていくことを強調」し、中国側
 は「これを積極的に評価した」となっている。

  98年の日中共同宣言で村山談話の「遵守」を公約している以上、
 首相としては談話を継承するという姿勢を崩すことはできなかった。
 しかし、事前に報道されていたような、首相が会談においてその種
 の認識を重ねて表明する、といったこれまでの悪しき慣行は踏襲さ
 れることがなかった。
 換言すれば、「まず歴史認識ありき」のこれまでの外交からの脱却
 が明確になされたということなのである。

  韓国との首脳会談についてもそれはいえる。
 日中首脳会談とは異なり、盧武鉉大統領との会談では会談冒頭の
 40分以上もが、慰安婦だの、歴史教科書だの、国立追悼施設だの
 について割かれたという。
 しかし、首相は一切そうした議論に取り合わず、そうした歴史認
 識を文書に表そうとした韓国側の要求をも拒否した。
 かくて韓国とは共同の文書発表すら行われないという異例の展開
 になったのである。
 これもまた実に意義深いことだったと筆者は考える。

  とはいえ、何もかも万全だったというのではない。
 これまでのマイナスがようやくゼロに戻り、これからいよいよ正
 常な外交が展開される基盤が整ったというのが実際の所だろう。
 靖国神社参拝にしても、それをしない限りという条件は外させた
 ものの、もちろんそれは今後の争点として残ったわけであり、首
 相が今後参拝した場合、そこで起こる反発をどう極小化させてい
 けるかは、あくまでも今後の外交努力にかかるからである。

  しかしながら、そうした問題を承知の上であえていえば、やは
 り今回の首脳会談は成功だったのではなかろうか。
 政治というものの要諦が「敵勢力の弱体化」にある限り、今回の
 外交は明らかに成果を挙げているからである。
 これによって、中韓との首脳会談ができないことが最大の問題点
 だと批判してきた野党や、自民党の媚中派からその攻撃材料を奪
 い取ることができたし、何よりも中韓に対し、わが国の政治への
 分断工作の道を断つことができたからである。
 これで首相は外交上のフリーハンドを得たし、来年の参院選に向
 け、これまでの守勢から攻勢に転ずることができたともいえよう。

  それだけではない。
 国際政治の文脈においても、首相は自らにマイナスとなる要素を
 減らした。
 というのも、欧米などのメディアでは首相を危険なタカ派だの、
 偏狭なナショナリストだのと評する報道が横行していたからだ。
 中韓との首脳会談の実現はそうした一方的なレッテル張りに、強
 烈な反証を提示した。
 木村太郎氏の指摘するところによれば、米議会本会議において目
 指されていた例の「従軍慰安婦問題に関する決議案」は、この会
 談実現が契機となって廃案となることが決まったという。
 安倍首相に対する警戒感が解消されたことがその理由だというの
 だ。
 馬鹿げた話とはいえ、事実とすればこれまた成果の一つだろう。

  そして何よりも重要なのは、最大の問題となっている北朝鮮の
 核実験に対し、中韓への力強い働きかけをなし得るポジションが
 確保できたことである。
 もしこれがなければ、日本の対応は米国を介しての中韓への働き
 かけという形に留まる他なかった。
 戦いはこれからとはいえ、これまた評価されていいポイントだと
 考えるのだ。


 ■■『明日への選択』最新号(18年11月号)目次■■

 ―interview―
 ☆韓国「左傾化」の現況と日本
   イ・ドヒョン(『韓国論壇』発行人兼社長)
 ・安倍総理をはじめとする日本の指導層が韓国の実態をじっく
  り考えて、すぐ韓国人の歓心を買うようなことだけを言わな
  いで、本当のことを外交の場で率直に言う。非友好的であっ
  ても事実をそのまま語ることが重要です。

 ☆男女共同参画予算は何に使われているのか
   野村旗守(ジャーナリスト)
 ・人権擁護法案が成立したら言葉狩りが始まるとか、様々な弊害
  のシュミレーションが行われていますが、男女共同参画行政で
  は、女性差別に限定された形で、弊害はすでに起きているので
  す。こういうことがなぜ起こるのかと言えば、結局、そこに予
  算が付けられているからです。つまり、男女共同参画センター
  や条例が作られることによって、フェミニストたちの活動の場
  所と資金が与えられているということです。

 ―opinion―
 伊藤哲夫☆安倍首相は変わったのか?
 ・安倍首相は変節してしまったと単純に怒るのも、あるいは朝日
  のように自分たちと同じ主張になったと無思慮にはしゃぐのも、
  いずれも極めて早計な判断だ。

 岡田邦宏☆歴史認識問題・政府は「事実」で戦え
 ・米国下院委員会の「慰安婦」決議案問題では、事実誤認を指摘
  しないという大失策をおかした外務省。しかし、これまでもア
  イリス・チャンの南京本、国内の戦後補償裁判でも政府はまっ
  たく「事実」では戦ってこなかった。これは一体どうしたこと
  か。

 小坂実  ☆今こそ「家族崩壊」から「家族再生」への政策転換を
 伊藤哲夫 ☆中韓訪問外交はもっと評価されるべきだ

 ―history―
 柏原竜一☆インテリジェンスとは何か―情報史に学ぶ
  第10回 ソビエトロシアとインテリジェンス活動(上)
 ・スパイの揺籃であったコミンテルン
 
 岡田幹彦☆二宮尊徳(2)
  ・報徳の道と「積小為大」

 ―maxim―
 村山實☆吾づくりの人間学
  第16回 何を鍛えるか
 ・一眼・二足・三胆・四力

 ―column―
 ☆一刀論断
  安倍政権が一日続けば朝日の権威は一日分落ちる
  三輪和雄(日本世論の会会長)
 ☆地方議員は主張する
  「ゆとり教育」考
  原桂(鎌倉市議会議員)
 ☆世相クローズアップ
  最後の頼みは……
 ☆知っておいてためになる話
  ・裏付けられたアジア諸国の親日度
  ・アジア諸国は日本を警戒していない
  ・ますます深刻な中国の環境汚染
 ☆百題百話
  ・「自分の迷惑行為には鈍感なのに他人の迷惑行為には敏感に反応する」
  ・学校に難癖をつけるバカ親が増えている

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