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「わが国のあり方はこれでいいのか」「日本は国家としてのバックボーンが失われつつあるのではないか」との問題意識のもと、日本の伝統的な価値の「再建」を広く訴えるとともに、新聞やテレビなど、情報の奥にある「真実の情報」「価値ある情報」を発行します。




【いざ、日本再生へ!】 日本再生ニュース「アジア外交再建」の空虚

発行日: 2006/7/2


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                   平成18年 7月 2日

     テーマ:「アジア外交再建」の空虚

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                      日本政策研究センター
      月刊「明日への選択」18年6月号 今月の主張より
                        日本政策研究センター所長  伊藤哲夫

 

  これが日本政治の現実さ…といってしまえばそれまでだが、「福田
 待望論急上昇」なる報道を読む度に、その背後にうごめく様々な集団
 模様が見えてきて気分が悪くなる。
 政治家であろうが、新聞人であろうが、はたまた経済人であろうが、
 そこにあるのはともかく安倍政権だけは阻止したい、との原理も原則
 もない共同戦線としか見えないからだ。
 その後ろに中国の工作があるとまでは証明できないが、状況証拠なら
 たっぷりある。
 安倍氏自身、「日本の首相を決める戦いに外国の容喙を許してはなら
 ない」と述べているほどだ。

  むろん、単なる鬱憤晴らしでいっているのではない。
 この「福田待望論」の背景には「アジア外交再建」への期待があると
 新聞などは解説するが、要はその内容は全く空疎で、ただ「タカ派の
 安倍では中韓との関係は大変なことになる」との単純なデマを振りま
 いているだけとしか筆者には見えないからだ。
 一度関係者に聞いてみたいが、誰か福田氏にその「アジア外交の再建」
 とやらの詳細な内容を問い質した者はいるのだろうか。
 あるいは「新福田ドクトリン」なるものの内容についてもだ。

  そんなことより、ただ内容を検証することもせずに、「安倍の対抗
 馬としての存在感が際立ってきた」などと無責任に書き散らしている
 のが実態ではないか。
 要は何が何でも「安倍阻止網」を作りたいという魂胆なのだろう。
 これが何らの意図もない純粋な報道だというのなら、その記者は余程
 のお調子者か、単なる馬鹿であろう。

  福田氏は靖国神社参拝問題について、「相手(中国)の立場を考えな
 がら相手に説明しなければ、交渉ごとはうまくいかない」と述べたと
 いう。
 もしこの種の姿勢が対中政策の目玉ということな遼量はその程度のこ
 としかいえないのかと、嘲笑し去るのがジャーナリストの姿勢という
 ものではなかろうか。
 相手の立場を考えろというが要するにこれまで日本がしてきたのは
 この種のことでしかなかったではないか。
 この上、一体日本は何をせよというのか。
 むしろ相手の立場を考えながら説明すべきは中国の方ではないか……
 等々、考えるだけでも疑問は泉のように湧いてきて、止まる所がないと
 さえいいたくなるほどだからだ。

  と同時に、やはり「新福田ドクトリン」なるものについてもいって
 おきたい。福田氏が想定するのは恐らく「東アジア共同体論」なのであ
 ろう。
 しかし、これについては産経の「正論」欄に渡辺利夫氏も鳥居民氏も書
 いているように、中国の「地域覇権主義」にどう対するかという視点な
 しに考えているとしたら、これまた恐ろしい代物という他ないからだ。
 渡辺氏の言葉を借りれば、「大陸を囲む周辺国家群が『協働』し、大陸
 を牽制する」というのが日本がもつべき本来のアジア戦略だという。
 福田氏の「共同体論」には、とてもこのような厳しくリアルな視角が入
 っているようには思えないのだ。

  アーミテージ前米国国務副長官は述べている。「中国の行動によって、
 日本の政治やビジネス活動の方向や歩調が左右されてはならない。……
 特に問題なのは、政治的、経済的にも、安全保障の見地からも、ASEAN
 諸国の正しい手本は、中国ではないことである。手本は日本である。
 日本はその役割を、もっと積極的に演じるべきである。
 政治的に言って、日本が持つ民主主義的な諸価値と、人間の権利、尊
 厳への敬意は、大多数のASEAN諸国の基盤と密接に通じるものがある。
 中国が示すような専制政治の手本とは、比べようがない」(読売4・9)

  つまり、中国とは明確な一線を画し、その上で民主主義的な価値を掲
 げた理念ある外交に日本は踏み出すべきだというのである。
 それがアジアの手本になるということであり、「アジア外交再建」をい
 うのなら、まさに掲げるべきはこちらの方向性だというわけだ。

  安倍政権だけは阻止…と中韓両国、更にはその第五列たちが蠢動する
 お家の事情はわからないでもない。
 しかし、だからといって曖昧な雰囲気だけで流れを作り出そうとするの
 は馬鹿げている。政権選びは「政策こそが命」であるからだ。
 「アジア外交の再建」とは何か、中韓両国とはどう対峙すべきなのか。
 今こそメディアは正面から論ずるべきではないか。




  ■■Contents18年6月号■■

  ―interview―

  ☆北朝鮮「国際包囲網」を作れ
  島田洋一(福井県立大学教授、「救う会」副会長)
  ・ブッシュ大統領は今回のホワイトハウスでの面会に
   よって「人権問題では、北朝鮮と一切妥協しない」
   という意志を明確に示した。

  ☆「南京大虐殺」は戦争プロパガンダだった
   東中野修道(亜細亜大学教授)
  ・国民党中央宣伝部極秘文書が語る外国人を利用し
   た宣伝戦の内幕。南京事件の基本資料とされてき
   た『戦争とは何か』は宣伝本だったことが確定した。

  ―opinion―
  伊藤哲夫☆米国知日派「靖国批判」に反論する
  ・余りにも歪曲された決め付けが目立つ米国知日派の
   靖国参拝批判に、あえて基礎的な事実と常識的な論
   理をもって反駁する。
   岡田邦宏☆自民党勉強会・やっぱりおかしい女系容認論議
  ・「男系継承では皇統は続かない」「世襲という伝統を守
   る」……自民党勉強会ではこんな詭弁が飛び交っている。

  小坂実☆「子どもの権利条例」はこんなに危険
  ・なぜ、こんな呆れた条例がつくられていくのか。
   これは「外圧」を利用した左翼運動の「自作自演」ではないのか。

  伊藤哲夫☆「アジア外交再建」の空虚

  ―history―
  柏原竜一☆インテリジェンスとは何か―情報史に学ぶ
   第5回 国家を揺るがした情報活動の失敗
    ・ドレフュス事件の光と影
  岡田幹彦☆人間魚雷回天と黒木博司・仁科関夫少佐(五)
   ・捨身殉国―黒木大尉に続け

  ―maxim―
  村山實☆吾づくりの人間学
   第11回 学習要諦
   ・素直な心で学ぶ、継続して行う……。

  ―column―
  ☆一刀論断
   資源ナショナリズムと中南米の反米主義
   藤井厳喜
  ☆地方議員は主張する
   子どもたちに領土意識を持たせよ!
   岡重夫(埼玉県白岡町議会議員)
  ☆世相クローズアップ
   「東京タワー」が胸にしみる
  ☆知っておいてためになる話
   ・『国家の品格』―「侵略」記述への疑問
   ・「侵略」とは何か?
   ・なぜ戦争が勃発し、戦線が拡大したのか
   ・中国は弱者ではなかった
  ☆百題百話
  ・「日本人の美意識にヨーロッパのインテリは目を見張り、
  誰よりもあこがれたのがゴッホであり、モネだった」
  ・「歌舞伎、俳句、浮世絵……私たちが世界に向かってこ
  れぞ日本文化と自慢しているものの半分は、パクス・
  トクガワーナの所産」

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