シンクタンク山崎農業研究所が農業を中心として健康・食べ物・人物をめぐる情報を提供し、読者との意見交換をはかる農業カルチャーマガジン
- 最新号:2008-09-04
- 発行周期:隔週刊
- 読んでる人:221人
- 創刊日:1999-07-08
- Score!:-点
- コメント数 : 0
- メルマガID:152188
- バックナンバー:全て公開
- 発行者サイト:あり
- >> 月間ランキング
『電子耕』No.238-2008.07.10号
発行日: 2008/7/10
*********************************************************************
隔週刊「農業文化マガジン『電子耕』」 第238号
−環境・農業・食べ物など情報の交流誌−
2008.07.10(木)発行 山崎農業研究所&編集同人
<キーワード>
環境・農業・健康・食べ物などの情報提供、高齢者と若者、農村と都市の
交流ミニコミ誌。山崎農業研究所&『電子耕』編集同人が編集・発行。
http://www.taiyo-c.co.jp/public_html/yamazaki/yama_index.htm
*************************************発行部数 1277 部***************
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
山崎農業研究所第34回会員総会・記念講演会のお知らせ
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
◇日時:2008年7月12日(土)13:30〜17:00
◇場所:北新宿生涯学習館(新宿区北新宿3-20-2)
http://www.city.shinjuku.tokyo.jp/map/kita_shinjuku.htm
TEL:03-3365-3541
(1) JR東中野駅(中央線) 徒歩11分
(2) JR大久保駅(中央線) 徒歩14
(3) JR新宿駅西口 バス(15番乗場)
関東バス(新宿05)野方行き 北新宿下車 徒歩3分
◇次第:
1.総会(07度活動報告、08度活動計画)13:30〜
2.山崎記念農業賞 表彰式 14:00〜
表彰対象=野口のタネ・野口種苗研究所
http://noguchiseed.com/
3.記念講演 15:00〜
「地域自治の基本は、地域自給」
前長野県栄村 村長 高橋彦芳(会員)
4.コメント(2人)
※会員外の方の参加も歓迎いたします。
(問い合わせ先)
事務局TEL.03-3357-5916 FAX.03-3357-3660(小泉・益永)
□ 目 次 □----------------------------------------------------
<巻頭言> 諸悪の根元は“核家族”か? 松坂正次郎
<読者の声> 安富さん 小井川さん
<83歳からのメッセージ> はなみずきの木の下で 原田 勉
<編集後記> 芽ってのは小さいものです
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<巻頭言> 諸悪の根元は“核家族”か?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1990年版「朝日現代用語―知恵蔵」の「高齢化社会の家族」の項に「三世帯
同居は福祉における含み資産」という説明がある。そして「日本では『家』制
度的伝統などを背景に高齢者自身も子供も三世帯で老後を望む傾向が強い」と。
しかしこの頃から介護施設や養護老人ホームが増設され、最近では老人の8割
以上は自宅でなく、病院で死を迎えているといわれる。
その背景には、急速な「核家族化」の進行、介護保険制度や介護施設の整備
がある。とくに公立や私立の集合住宅=マンション化が進み、それに並行して
家族制度の弛緩と家族各人の自立化・独立化が社会的風潮となった。こうした
状況から、祖父母の老人家庭と子弟の次世代家族が分立する結果を生じ、次世
代世帯では子供の個室化が常識化した。孫たちは祖父母の膝のぬくもり、昔話
の味を知らずに成長した。そして急速に携帯電話時代(インターネット時代)
に移った。今では幼稚園児までケータイをあやつり、社会生活に大きな波を打
ち寄せつつある。
その“津波”は食品偽装、振り込め詐欺、無差別殺人(秋葉原事件やこの原
稿執筆中にTVは洞爺湖サミット情報に続いて、福岡県内の小学4年、9歳の少女
がインターネットの掲示板に「明日、下校中の4年生を殺す」と書き込んでい
たというショッキングな事件を放映)などとして社会を震撼させている。
“家庭の溶解”は、日本経済の先進的工業化に伴っての農村から都市への人
口大移動、伝統的家族制度の崩壊をもたらし、それが農村部では“過疎化”
“限界集落”の問題を発生させている。これらへの社会的な反省と再考なくし
て、農業再生、新展開は望めまい。
松坂正次郎
山崎農業研究所顧問 コラムニスト
y.noken@taiyo-c.co.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<読者の声>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■安富さんから;まずは食料自給率の向上を
電子耕237号の「巻頭言」、熊沢氏のミニマムアクセスの話を読んで、なる
ほどと思いました。いままで間違った理解をしてきたからです。電子耕ならば
こそ、このような明快な理解ができるのでしょう。最近、世界的に食料のバイ
オ燃料化が進められています。ブラジルのような農業大国ですら、まず第一に
自国民のための食料を作る、そして余剰は、市場原理にしたがって地球環境保
全のためにも、バイオエネルギーをつくるといっています。食料自給率向上を
最優先に考え、日本農業の早急な復権を考えたいものです。
山崎農研会員 安富六郎
■小井川さんから:中国 桂林「小民俗博物館」を訪れて
6月中旬の5日間、中国を訪問、桂林で「小民族博物館」による。熊本に高校
生の時交換研修できた荘族出身の学芸員から説明を受ける。ふるさとの識字率
は50%。「小民族の芸術・文化を象徴する管内の展示品を売って、学校を建
てるのが国の方針」と熱く語る。同行の小学校退職の女性教諭と住職の二人が、
160万円の壷や彫り物等を展示戸棚ごと購入契約をした。私は小額の寄付を
申し出たが、断られた。
貧富の差のある広大な中国、ふるさとを思う若き学芸員の熱意ある姿に自分の
息子を重ね、日本の若者層をちょっぴり心配する。日本まだまだ豊か。60歳
前後は戦争責任も忘れていない。過去の日本の過ちの償いとして、子供に役立
つならと退職金で買う決心をしたと女教師は話してくれた。
感動した旅の一コマでした。
山崎農研会員 小井川敏子
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<83歳からのメッセージ> はなみずきの木の下で
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
公園のベンチに腰掛けて、ぼんやり時を過ごすことが多くなった。四月下旬
になると、はなみずきの花が開く。ここの木は十四、五年経ったものだろうか?
丁度見頃である。立ってみると手が届く位置にある。白い花と淡桃色の四枚の
大きな花は苞葉に包まれている。空は五月の空のように明るい。白い雲も浮か
んでいる。
はなみずきの下のベンチで老人がひなたぼっこしたり、本を読んでいる姿は、
昔西洋映画で見たような風景だ。戦後まもなく見たそんな映画が、日本で実現
するとはとても思えなかった。その夢のようなことが現実にあるのだ。本を読
んでいる合間に、昔のことを想い出した。
昭和十七年頃、私の家に、進学のため上京した甥がいた。東京見物に銀座を
歩いていたら街頭写真を撮られた。出来上がったものを見ると白い帽子をかぶ
った男と和服を着た私が並んでいる。私には男の子がいなかったので本当の息
子のように可愛がった。
映画も見につれて行った。当時、外国映画はドイツのものに限られていた。
「制服の処女」とか「未完成交響楽」など、とくにシューベルトの音楽と共に、
麦畑の中を少女を追いかける姿。シューベルトの細丸眼鏡をかけたクローズア
ップの顔はいつまでも印象に残った。
築地小劇場(当時は国民劇場と改められていた)では文学座と文化座ぐらい
しかやってなかったが、文学座の杉村春子の演技は光っていた。
最も忘れがたかったのは、文化座の三好十郎作・佐佐木隆演出「おりき」で
ある。何人かの息子を戦地に送り、銃後の農村で村の長老として村人の悩みご
との相談にのり、山畑を開いて麦作りする老母は凄い頑張り屋だった。千歯で
麦こきをしながら唄うひえつき節。
そこを通りかかった海軍将校は療養所にいる母との最後の別れに立ち寄って
きたところだった。
老母は、「もし、南の海に行かれたら、ガダルカナルにいるという息子のた
めに、この麦粒を流してくれろ」と頼む。
敗色濃い戦況を承知して死に征く青年の心は、甥もこの秋には召集されるこ
とになっている心と同じだと、二人して涙して観ていた。
見上げるはなみずきの花も涙にぼやけて見えない。
ここは武蔵野の一角、かつては、小松林と落葉樹の林だった。戦時中、中島
飛行機工場の用地だった。それが戦後、公団住宅団地になったところだ。その
中島飛行機で私の甥も徴用されて飛行機のエンジンテストをやっていたという。
昭和十九年前後のことである。
老い先短い私が最後の想い出をぼつぼつ書き残してみよう。
山崎農業研究所会員・『電子耕』編集同人
原田 勉
tom@nazuna.com
http://nazuna.com/tom/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記> 芽ってのは小さいものです
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
民俗研究家の結城登美雄さんと電話で話す機会があった。マスコミは基本的に
大きな話しかしない、取り上げないですよね、とわたしが言うと、大事なこと
の始まりはみんな小さい、何かが始まるときの芽ってのは小さいものです、そ
れをマスコミはなかなか取り上げようとしませんね、という言葉が返ってきた。
今年の山崎記念農業賞の表彰式が7月7日に行なわれる。昨年の受賞者である
宮城県丸森町の大張物産センターなんでもやさんの設立に結城さんはかかわっ
ている。なんでもやの精神はみなで出し合い(お金を・知恵を・労力を)育て
るなのだが、たしかにそのはじまりのとき、その芽は小さな小さなものであっ
たのだろう。
今年の受賞者は、埼玉県飯能市にある野口のタネ・野口種苗研究所だ。固定種
のインターネット販売で知られる同研究所であるが、その規模は小さいし、そ
もそも固定種自体が日本ではマイナーな存在なのである。しかし、大きい小さ
いが問題なのでなく、どれだけ日本の農業・農村に力と希望を与えてくれるか
でこの表彰対象は決められる。そういった意味では、野口種苗研究所さんはま
さに山崎記念農業賞にふさわしいのである。
2008年07月10日
山崎農業研究所会員・田口 均
y.noken@taiyo-c.co.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎お願い「<読者の声>の投稿規定・メールの書き方」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1、件名(見出し)を必ず書いて下さい。「はじめまして」は省略して、言い
たいことを具体的に。
2、氏名・ハンドルネームは、文末ではなく始めのほうに。
3、1回1テーマ、10行位に。
4、ホームページを持っている人は、文末にURLを。
5、JIS X0208 規格外の文字(機種依存文字)のチェックを。
http://www.chem.sci.osaka-u.ac.jp/networks/check/jisx0208.html
インターネットで使えない丸数字や半角カタカナ、括弧入り略号などは文字化
けの原因です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎投稿アドレス変更のお知らせ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
電子耕への投稿アドレスは、117号から発行人の変更に伴い、
y.noken@taiyo-c.co.jp
となっております。投稿される方はこちらのアドレスにお願いします。
----------------------------------------------------------------------
次回 239号の締め切りは07月22日、発行は07月24日の予定です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★『メールマガジンの楽しみ方』発売中
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
書名:岩波アクティブ新書45『メールマガジンの楽しみ方』
著者:原田 勉 定価:735円 発行日:2002年10月4日
発行所:岩波書店 ISBN4-00-700045-X
まえがき・目次・著者紹介・注文方法はこちら
http://nazuna.com/tom/book.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『電子耕』から大切なお知らせ
http://nazuna.com/tom/denshico.html
http://www.taiyo-c.co.jp/public_html/yamazaki/yama_mailmag.html
<本誌記事の無断転載を禁じます>
**********************************************************************
隔週刊「農業文化マガジン『電子耕』」 第238号
最新号・バックナンバーの閲覧
http://blog.mag2.com/m/log/0000014872
http://nazuna.com/tom/denshico.html
購読申し込み/解除案内
http://www.taiyo-c.co.jp/public_html/yamazaki/yama_mailmag2.html
2008.07.10(木)発行 山崎農業研究所&編集同人
mailto:y.noken@taiyo-c.co.jp
****************************************ここまで『電子耕』************
このメルマガを読んでいる人はこんなメルマガも読んでいます
- Japan on the Globe 国際派日本人養成講座
- 日本に元気と良識を。歴史・文化・政治・外交など、多方面の教養を毎週一話完結型でお届けします。3万4千部突破!
- 週刊アカシックレコード
- 02年W杯サッカー韓国戦の「誤審」を世界で唯一「前日」に誌上予測し、誤審報道を「常識化」した推理作家(金正日の「遺書」で始まる「中朝戦争」後の北朝鮮...
- 宮崎正弘の国際ニュース・早読み
- 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析
- 【いざ、日本再生へ!】 日本再生ニュース
- 「わが国のあり方はこれでいいのか」「日本は国家としてのバックボーンが失われつつあるのではないか」との問題意識のもと、日本の伝統的な価値の「再建」を広...
- 暦のツボ
- 「○○の日」って、誰がどうやって決めたの?「旬の魚」って、どんな魚なの?生活や食、歴史の視点から、暦や記念日に関する疑問を一歩踏み込んでズバッと解決...
![メルマガスタンド[メルマ!]](/img/common/backnumber_article/melma_logo.gif)


