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『電子耕』No.191-2006.09.07号

発行日: 2006/9/7






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隔週刊「農業文化マガジン『電子耕』」 第191号
−環境・農業・食べ物など情報の交流誌−
2006.09.07(木)発行   山崎農業研究所&編集同人
<キーワード>
環境・農業・健康・食べ物などの情報提供、高齢者と若者、農村と都市の
交流ミニコミ誌。山崎農業研究所&『電子耕』編集同人が編集・発行。
http://www.taiyo-c.co.jp/public_html/yamazaki/yama_index.htm
*************************************発行部数 1347 部***************
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□ 目 次  □----------------------------------------------------
<巻頭言> 人間、この愚かなもの 松坂正次郎
<読者の声> 長谷川さんから
<81歳のメッセージ>『戦艦武蔵』『零式戦闘機』の吉村昭さんを偲んで
 −−米国にいた3000人の日本軍捕虜の記録−− 原田 勉
<山崎農業研究所情報>
◇山崎農業研究所総会記念フォーラム「農村集落の機能に学ぶ」講演要旨
4.豊かな農村を維持してゆくために
  −−若い人が住んでくれる村づくりを目指して20年−−
――近藤正治氏  藤原ファーム 代表(三重県いなべ市)
<メンカン便り> 8月24日 高田 忠典 ※メンカン=ゾンカ語で病院
<千川上水再発見> その3 上水か農業用水か 安富 六郎
<編集後記> 残された夏休みの宿題
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<巻頭言> 人間、この愚かなもの
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 最近の日米“協力”関係を見ると、小泉首相の靖国参拝継続によって中韓両
国をはじめ、アジア諸国との関係もギクシャクしている。とくに北朝鮮の“唯
我独尊”(金正日主席の独裁的姿勢)から「六ヵ国協議」が開かれず、あまつ
さえミサイルを発射しておどしをかけるといった行為も重なって、キナ臭い状
況が生まれ、広がっている。日本は平和憲法の立場から自制しているが、そう
したことに欲求不満をもつ政府・与党の中枢部は急速に“日米軍事同盟”下に
あるかの如き不穏な行動に出ていて、国民の不安を高めている。

 その象徴的なものが、横須賀港に原子力空母「ジョージ・ワシントン」を迎
えて、その母港化を容認し、とくに極東を対象とする総司令部機能を座間に移
転するという重大な決定がある。パートナーシップどころか、軍事的従属関係
の構築といわざるをえない。これでは憲法九条も非核三原則も実質的に蹂躙さ
れると見て間違いあるまい。北朝鮮の強硬姿勢を逆手に利用し、これまで日本
の安全保障が、日本国憲法の精神を世界が容認してなされてきたものを、自前
の経費を使って非核三原則をも反故にしつつあるといえる。

 どうも次第に“戦前的雰囲気”が計画的に醸成されつつあるような恐ろしさ
を感ずる今日このごろである。推進論者は、日本は憲法九条を変えないから米
国の軍事力・抑止力に頼らざるをえないのだとして、日本の主体的な立場で、
新たな憲法を作るべきだという雰囲気を醸し出しつつある。この問題について
は次期総理(自民党首)を狙う候補者は全くふれるところがない。触れないこ
とと、そうした路線に踏み込まないということは全く別で、非常に危険なこと
である。国民は二度と戦争はゴメンだと思っているし、周辺諸国も同じ考え
(とくに国民は)でいるはずである。この点について、3人の候補者は具体的
に、しっかり国民に説明する責任がある。私たちは何をおいても「ノー・モア
・ヒロシマ」「ノー・モア・ウォー」をいっそう鮮明に掲げるべきだと思う。

 人間の愚かさは、今や地球をもこわしつつある。その愚かさのツケが、大災
害などとして国民の労苦として払わされているのだ。

松坂 正次郎
山崎農研会員・「農政と共済」コラムニスト
y.nouken@taiyo-c.co.jp

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<読者の声>
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■9/2 長谷川さんから

みなさまへ

 暑かった夏もやっと終わったのでしょうか?
今日は秋をおもわせる静かな雨が降っています。
皆様お変わりございませんか?


 戦争の恐ろしさ、悲惨さを忘れないために「8月には戦争を取り上げたもの
を観たい」という友人に誘われて「神谷悦子の青春」と「蟻の兵隊」という2
本の映画を観ました。
 また、妹と行った長岡の花火では、戦争末期「B29」によって大きな被害
を受けた長岡の町の人々が、昭和22年亡くなられた人達の魂を慰め、焼きつく
された町の復興を願い、途絶えていた花火大会をはじめられ、再びあのような
悲劇を繰り返さないために毎年行われていると聞きました。長岡市民の熱い思
いが伝わってきます。

 井上ひさしさん、大江健三郎さん、澤地久枝さん、三木睦子さんなど9名の
方々の呼びかけで始められた「九条の会」が日本全国あちこちで広がっている
そうですが、私の住んでいる町にも出来ると聞き、早速私も参加することにし
ました。
「どんなことがあっても戦争だけはいや!」と思う方はどなたでも入ることが
できます。憲法改悪が現実の問題になってきている今、意思表示することがと
ても大切だと思うのです。

「夢のかけら」「思いで玉手箱」更新しました。
お時間がございましたらのぞいていただけたら幸せです。

長谷川

「夢のかけら」
http://www.h3.dion.ne.jp/~nanchan
「思いで玉手箱」
http://www.geocities.jp/nanchan7205/top.html

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<81歳のメッセージ>『戦艦武蔵』『零式戦闘機』の吉村昭さんを偲んで
 −−米国にいた3000人の日本軍捕虜の記録−−
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 去る7月31日、吉村昭さんはすい臓がんで亡くなった。吉村さんは何度か芥
川賞候補になったが受賞には至らず、1966年『星への旅』で太宰治賞を受賞。
同年戦艦武蔵の建造から沈没までを客観的につづった記録文学『戦艦武蔵』で
注目を浴びた。以後史実を重んじる戦記もの歴史小説など、赤裸々な人間の姿
を追求した数々の秀作で知られている。

 私は、零式戦闘機のエンジン試運転にかかわったことから、小説『零式戦闘
機』をはじめとした戦記もの、戦中の東京空襲にかかわる作品を集めていた。
吉村さんは昭和2年東京・日暮里生まれで、私立開成中学卒業だったことから、
当時本郷に住んでいた私にとっても身近な人のような気がしていた。そんなこ
とから、氏が書いた東京空襲の本は大体読んでいた。

 ところが、今になって再読して、特に印象深く、ぜひ多くの人に知ってもら
いたいと思ったのは『背中の勲章』という、もう一つの太平洋戦争史である。

 太平洋戦争開戦の真珠湾攻撃で特殊潜航艇で生き残った酒巻和男少尉のこと
は当時の人はほとんど知っているであろう。この酒巻少尉は手記も含めてその
真相はすでに発表されているからである。酒巻少尉は米軍に捕らえられた捕虜
第1号であるが、第2号以下のことはあまり知られていない。それを吉村さんは、
周到に集められた資料をもとに、丹念な聞き書きによって克明な記録として
『背中の勲章』を綴った。

 昭和17年4月18日−−太平洋上の哨戒線で敵機動艦隊を発見した特設監視艇・
長渡丸(ちょうとまる)の乗員は、玉砕を覚悟で配置につき、死の瞬間を待っ
た。けれども中村一等水兵以下の5名は米軍の捕虜となり、背中にPWの文字
のついた服を着せられて、アメリカ本土を転々としながら抑留生活をおくった。
運命のいたずらに哭く海の勇士の悲しい生涯を通して描く、太平洋戦争裏面史
である。

 4月18日は東京初空襲の日であり、吉村さんは当時中学3年生、東京谷中の自
宅の物干し場で凧を上げていた。その上を低空でアメリカ空軍の星のマークを
つけた中型爆撃機が飛んでいった。

 その時、捕虜第2号になった中村一等水兵は、わずか90トンの徴用の鰹船に
乗って太平洋上にいた。長渡丸の無線機から発信音が出るのは、敵を発見した
ときに限られる。つまり敵発見を友軍に打電した時、それは艇員全員の戦死を
意味していたのだ。

 果たして前田艇長以下15名の艇員は11名戦死、生存者は中村以下5名。沈没
した艇から離れたが敵巡洋艦からボートを降ろされ、アメリカ兵のオールで頭
部を叩かれ意識を失って収容された。

 こうして4年半にわたる捕虜生活が始まった。1カ月ほどたって50名ほどの新
しい捕虜が加わった。ミッドウェー海戦の結果だった。昭和18年6月にはアッ
ツ島玉砕の生き残りが加わり、ガダルカナルからは亡霊のように体の衰えた病
人が60名。そして昭和19年には飛行機の搭乗員や、撃沈された艦艇の乗組員が
徐々に送り込まれ、やがてサイパンの失陥で捕虜の数は500名を超えた。

 昭和20年になるとグアム、テニアン、硫黄島などを死守していた守備隊の捕
虜が入所し、さらに7月には沖縄から500名、計3000名になった。

 昭和21年秋の内地帰還まで足掛け6年にわたった太平洋戦争敗戦の経緯と惨
禍を物語っている。


 私は、戦後になって、中国でも捕虜になって反戦運動に加わった兵士のこと
も知っているが、ソ連に抑留され強制労働させられた数十万人の将兵の話も聞
いた。しかしアメリカ本土で3000人の日本兵が捕虜になっていたことはこの本
で初めて知った。

 この膨大な犠牲者を生み出した戦争の狂気とは何だったのか、私たちは忘れ
てはならない歴史の教訓をここに見るのである。

 ここで改めて吉村昭氏を偲び感謝の意思を表せねばならない。

  吉村昭著『背中の勲章』 新潮社 単行本 - 1971年刊
新潮文庫版 1982年刊
http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=01653748

  吉村昭著『零式戦闘機』 新潮社 1968年刊
新潮文庫版 1988年刊
http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=05895935


山崎農業研究所会員・『電子耕』編集同人
 原田 勉
tom@nazuna.com
http://nazuna.com/tom/

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<山崎農業研究所情報>
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◇山崎農業研究所総会記念フォーラム「農村集落の機能に学ぶ」講演要旨
2006年7月8日(土)太陽コンサルタンツ会議室 30名参加

4.豊かな農村を維持してゆくために
  −−若い人が住んでくれる村づくりを目指して20年−−
――近藤正治氏  藤原ファーム 代表(三重県いなべ市)

 三重県藤原町古田地区は岐阜県との県境にある。農業人口の減少と少子高齢
化の中で、いかに後継者育成し、農地を守るかを地域全体で取り組んで20年が
経過した。古田地区の99%は農家で農地を持っている。これからの農地には管
理しやすいことが求められるので、1983年(昭和58)から水田圃場整備を始め
た。

 土地基盤整備事業とともに進めた生活環境整備計画では、古田地区としてテ
レビ受信難の解決、火葬場の近代化、集会所、テニスコート、下水事業、除雪
機の購入など、生活基盤整備も実現させてきた。予定していた農協が農作業を
請け負いを断ってきたので、地域の農地を守るため、地区全体で相談の結果、
集落営農計画を発足させることになった。

 法人化と経営の多角化:1996年(平成8)利潤も出せる有限会社を設立した
。生産した米を直接、小売りすることにして利益を得た。さらに加工して付加
価値を高め、収益を上げる努力をした。餅加工する和菓子屋も手がけた。県の
事業制度を導入して店舗、加工設備、低温米貯蔵庫などを造った。集落の農地
を守る担い手組織として、特定農業法人有限会社藤原ファームが発足した。

 集落の多様な組織の働き:集落の若い人のコミニケーションの場として「古
田青壮年部」を作った。年寄りの交流の場として「古田壮年婦人部」ができた。
さらに、だれでも参加できる「ほうすけクラブ」も作った。すべての人が関わ
れる組織が出来れば、営農を集落全体で考え、住みよい地区を創ることが出来
る。今では地域の環境保全と都市との交流も行っている。「ほうすけクラブ」
はその活動で、毎日新聞社から2004年(平成16)グリーンツーリズム賞を受け
た。

 集落の水田農業:古田地区には水田が20haある。藤原ファームでは18haを受
託している。内訳は18haが水稲、休耕6haであるが、ここでの麦転作は収穫が
ないため失敗した。「品目横断的経営安定策」の導入によって、収穫ゼロは大
きなマイナスとなった。

 現状での課題:藤原ファームは米を有機米として小売りして収益上げないと
経営が難しい。そこで米の加工を進めたい。当地区には地の利はないが、豊か
な自然がある。人口も増えている。都市との交流ができる受け入れ態勢の整備
が活気ある「むらづくり」の課題である。この努力が若い人に伝わって、この
地域に定住してくれるものと信じている。
(詳しくは山崎農業研究所所報「耕」110号、文責:安富六郎)

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<メンカン便り> 8月24日 ※メンカン=ゾンカ語で病院
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 週末を利用してプナカに足を伸ばした。街道にはサボテンの群生が広がり昼
間の気温はティンプーよりグッと高い。日本の夏の蝉時雨を思い浮かべながら
ホテルのプールに飛び込んだ。

 首都ティンプーあたりは高地特有の気候を呈し、夏でも比較的涼しく過ごす
ことが出来る。しかし日本の沖縄に値する緯度と言うこともあり日中の日差し
は強い。炎天下、街道沿いの柳の葉を束ねて輪を作り頭に載せて歩く村人の姿
を目にする。

 逆に夜はヒマラヤ上空で冷やされた空気が下降してくるため谷間の町は急激
に冷やされる。この日中の急激な気温差が病院に通う患者達の病状にも影響し
ているように思える。

 下の図はブータン伝統病院(NTMH)に通ってきた患者の病状トップ10である。
1位に輝く神経痛や5位の関節痛は足下からの冷えが関係している。合わせて
最近急に豊かになった食生活は体の中で熱を上下に分離する事を促進する。日
本では少ないが2位の副鼻腔炎、日本でもおなじみ3位の高血圧、4位胃炎、
6位痛風、8位頭痛 などはこれらの原因に由来しているように思える。

 急激な環境による変化、急激な食生活の変化が体の内環境にも大きく影響し
ている。最近巷ではブータンのスローライフが脚光を浴びている。「時は金な
り」で豊かさを求めてきた日本人に対して警鐘をならしている。身体からのニ
ーズも同様である。テレビや書籍には健康に対する様々な情報が溢れている。
自分にあったスローに実践できる健康法を日々の生活の中に心がけていきたい
ものである。

1位 神経痛・神経障害
2位 副鼻腔炎
3位 高血圧
4位 胃炎
5位 関節炎
6位 痛風
7位 外傷
8位 頭痛
9位 皮膚疾患
10位 腰痛

ブータン伝統医学院 高田忠典
24/08/2006
ブータン伝統医学院だより(ブータン館 来賓室/山本けいこ)
http://bhutan.fan-site.net/raihin.htm
GNH(国民幸福量)のHP
http://www.gnh-study.com
「生涯教育支援」「介護関係者のスキルアップ」足つぼ療法PC用
テキストサンプル
http://www.asitsubo.com/index.html

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<千川上水再発見> その3 上水か農業用水か
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 千川上水は江戸市民のための生活用水であり石神井川と妙正寺川でつくられ
る武蔵野台地を流れている。農民はこの水を農業用水への利用を熱望した。農
業用水には下流への影響が大きいので、容易なことでは許可されない。しかし、
水田干害に見舞われた農民の10年来の願いが叶って、開削11年後(1707)、水
の一部は農業用水に転用された。一旦このことが認められれば、1ヶ所だけで
は済まされない。千川水路7ヶ所に分水堰を作り20ヶ村に灌漑されたのである
。上流での取水は水量、水質共に下流へ大きな影響を与えることになった。

 このような農業用水には水利権調整、取水堰の設置、統合、水利用税改訂な
どが行われ、また分水堰ごとに取水量の制限(水利権)が小数点以下2桁の細
かな数値で割り当てられていた。これは取水管理の厳しさを物語っている。水
利権を巡る村同士のいざこざもあった。一方、江戸市民の上水への要求も強く、
生活用水と農業用水両者が成り立つように下記の年表に見られる苦労があった
と見受けられる。

 年表の年次区分は水利用、利用税などの改訂の行われた年を示す。この幾度
かの改訂には、都市と農村を巡る厳しい水利調整の原型を見るように感じられ
る。

―――――――――――――――――――――――――――――――――
|1696(元禄9)上水|1722(享保7)農業用水|1732(享保17)取水制限|1737
(元文2)農業用水不足|1773(安永2)農業用水税増|1780(安永9)上水|1786
(天明6)農業用水|1880(明治13)上水|1907(明治40)上水廃止|以下省略
―――――――――――――――――――――――――――――――――

 元禄9年(1696)の開削から飲料水停止の明治40年(1907)までの211年間に
飲料水とされたのは、わずか59年で、それ以外は主に農業用水である。江戸時
代に利用された172年の中、32年間が上水として使用されたにすぎない。この
ように千川上水は実質的に上水としての役割は少なかった。

 給水地帯である小石川、本郷、後楽園、上野、浅草は地形から見ると池、地
下水脈、河川があり、水にそれほど困ったところではないので、上水廃止には
深刻 な問題はないように見える。しかし、1780年に再び上水化されているこ
とは、強い要望があったからであろう。どんな清流であったのだろう。
(山崎農研会員 電子耕編集同人 安富六郎)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記> 残された夏休みの宿題
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
夏休み、子どもたちを連れて実家に遊びに行ったときのことである。お寺の前
で父は子どもたちに話し出した。「おじいちゃんはこの先でアメリカの戦闘機
に撃たれそうになったんだよ…」。

わたしも聞いたことのある話だ。下駄をつくるために桐の木を切りに行った父
は、グラマン戦闘機に襲われたのだ。もし、そのとき弾にあたって死んでいれ
ば、わたしも子どもたちもいなかったことになる。父の話を聞いた子どもたち
は、なんてアメリカはひどいことをするんだと思ったかもしれない。

アメリカはたしかにひどい。実家のある市の隣町では8月14日の夜、市街地が
爆撃された。近くの軍需工場・軍の飛行場を爆撃して「あまった」爆弾が落と
されたと聞いている。

だが、しかし、と父の話を聞きながらわたしは思っていた。この国は明治以降、
戦争に明け暮れていた。台湾出兵や日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、満
州事変、そして太平洋戦争へ… 戦後は朝鮮戦争やベトナム戦争などに間接的
にかかわることで経済復興・経済成長を遂げていった。湾岸戦争もイラク戦争
も日本の基地をぬきに語れない。アメリカもひどいが日本も相当なものだ、
と…

そんなことを考えながら、9歳と6歳の子どもにどう伝えたらよいかと思いあ
ぐねているうちに実家に着いた。夏休みの宿題が残されたようなかっこうにな
ってしまった。

2006年09月06日
山崎農業研究所会員・田口 均

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎お願い「<読者の声>の投稿規定・メールの書き方」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1、件名(見出し)を必ず書いて下さい。「はじめまして」は省略して、言い
たいことを具体的に。
2、氏名・ハンドルネームは、文末ではなく始めのほうに。
3、1回1テーマ、10行位に。
4、ホームページを持っている人は、文末にURLを。
5、JIS X0208 規格外の文字(機種依存文字)のチェックを。
http://www.chem.sci.osaka-u.ac.jp/networks/check/jisx0208.html
インターネットで使えない丸数字や半角カタカナ、括弧入り略号などは文字化
けの原因です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎投稿アドレス変更のお知らせ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
電子耕への投稿アドレスは、117号から発行人の変更に伴い、
y.noken@taiyo-c.co.jp
となっております。投稿される方はこちらのアドレスにお願いします。
----------------------------------------------------------------------
次回 192号の締め切りは09月16日、発行は09月21日の予定です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★『メールマガジンの楽しみ方』発売中
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
書名:岩波アクティブ新書45『メールマガジンの楽しみ方』
著者:原田 勉 定価:735円 発行日:2002年10月4日
発行所:岩波書店 ISBN4-00-700045-X
まえがき・目次・著者紹介・注文方法はこちら
http://nazuna.com/tom/book.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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2006.09.07(木)発行   山崎農業研究所&編集同人
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