学校ギライ、人ギライの舞子はある日不思議な物を見つけた。アラジンの魔法のランプ……に似た、急須。偶然にその中に住む魔法使いを呼び出し主人となってしまった舞子は、心ならずも幼女誘拐事件に巻き込まれてしまうことになる。非日常コメディ「多重人格の急須」10月8日より連載開始!
- 最新号:2008-08-29
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葵マガジンK
発行日: 2008/5/30*多重人格の急須 125*
(全160話)
舞子、使役する 25
「エイリアンたちは?来てるの?」舞子は訊いた。
「うん」木多丘は簡潔に答えた。「いかがいたしましょう、ご主人様」
「――」舞子はまだ迷っていた。「どう、すれば――」
「俺はねえ」木多丘が、舞子の頭の上から意見を述べはじめた。「やっぱし遥香の言うように、叩くべきだと思うのよ」
「えっ、なんで?」舞子は目を閉じたまま、声のした方に頭を向けた。
「やらなきゃ、やられるからさ」木多丘が両手を広げ肩をすくめる姿が、目を閉じていても見えるようだった。「俺たちがさしむき今選べるのは二つに一つ――ここで闘うか、地球まで逃げ帰るかどっちかだ。そんで逃げ帰った場合は――そろそろ目開けていいぞ、ゆっくりな」
「あ、うん」舞子は言われた通り、少しずつ瞼を開いていった。砂漠の砂が足元にあった。「逃げ帰った場合は?」
「あのエイリアンたちもまた、ついてくる」木多丘は、つ、と指を上げ前方を指した。
「――」舞子は指された方向を見た。
ルネサンス期の名画を眺めるようだった。
"膜"の向こうに、ぼんやりと輪郭の定まらぬエイリアンたちの影が映っている。
その眼が、ぴかぴかぴか、と、あっちでもこっちでも点滅をくり返す。
不気味ながらも、一種の美しさを、その光景はかもし出していた。
*次回へ*
やつらは「何か」に取り憑かれている──オムニバス・ホラーコメディ
「ハーイ皆死んだ魚の目でチ〜ズ」(作/葵むらさき)
連載中!
おりおん☆
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by 葵むらさき
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