学校ギライ、人ギライの舞子はある日不思議な物を見つけた。アラジンの魔法のランプ……に似た、急須。偶然にその中に住む魔法使いを呼び出し主人となってしまった舞子は、心ならずも幼女誘拐事件に巻き込まれてしまうことになる。非日常コメディ「多重人格の急須」10月8日より連載開始!
- 最新号:2008-08-29
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葵マガジンK
発行日: 2008/3/15*多重人格の急須 105*
(全160話)
舞子、使役する 5
"主"の顔がふと、持ち上げられようとした。
しかし彼(彼女?)はそれを止めた。
舞子を見ることを――舞子を傷つけ、あるいは抹殺してしまうことを"主"は避けたのだ。
「あたしも、自分が誰にも受け入れてもらえないって、ずっと心のどっかで――ううん、心全部で思ってた」
舞子は"主"をまっすぐに見つめながら話した。
恐怖心は、不思議なほどになりをひそめていた。
同時に、怒りも憎しみも。
今の舞子には、目の前の"主"が、何だか小さく見えた。
「あの、多重人格の急須に出会うまではね」舞子はそう言って、肩越しにいる木多丘を親指で差した。「それまでは、学校とか、人の集まるところに行くのがすごく嫌で――自分がそこで孤立しちゃうってわかってるから――あたしは誰にも受け入れてもらえてない、本当に心から愛されてはいない、必要とされていないって、そう思ってた」
「それはあなたが自分の中だけで作り上げた幻想だったのでは?」だし抜けに大石の声が背後で聞えた。
「へ?」
舞子は飛び上がって振り向いた。
果して、つい今しがたまでそこにいた木多丘の存在は、眼鏡を白く光らせた大石に取ってかわられていた。
*次回へ*
やつらは「何か」に取り憑かれている──オムニバス・ホラーコメディ
「ハーイ皆死んだ魚の目でチ〜ズ」(作/葵むらさき)
連載中!
おりおん☆
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by 葵むらさき
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