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「聖霊のバプテスマ」の理解の差について

発行日時: 2008/4/26

「聖霊によるバプテスマ」あるいは「聖霊のバプテスマ」と呼ばれる言葉の意味を、私自身の編集で書き込みましたが、ある牧師が書かれたものがありますので、一部を転載させていただきます。

尾山令仁牧師著「クリスチャンの和解と一致」〔地引網新書)からです。

著者は、聖霊のバプテスマに関連して、福音派と聖霊派の違いを浮き彫りにしておられますが、その両派の教会に連なった経験を持つ私に言わせれば、「必ずしも」あるいは「教会によっては」などの言葉を挟んで読んでいただきたいと思います。

同じ教派にあっても、教会や牧師によってそのように決め付けることができないこともあるからです。

次々に教会を変わって、また各教派を経験するなどは信徒としては慎むべきですから、どの教会も同じと考えがちであるのは仕方がないでしょう。
しかし、カトリックと対比されるプロテスタントにも、リベラル派、福音派、そして聖霊派の区別があることは知って置いていただきたいと思います。

(一部を省略して引用します)

ところで、福音派と聖霊派の問に隔ての中垣ができてしまっていることは悲しむべきことです。一昔前、リベラルな立場の人々が、福音派に対して「あの連中は信仰においては熱心かもしれないが、知的には全く欠落してしまっている」と陰口を叩いていました。

しかし今日、リベラルな立場の人々は、福音派の学的レベルの高さを認めざるを得なくなっております。現在、両者の違いは「前提」の違いであって、リベラルな人々が人間理性を最終権威とするのに対して、福音派の前提は、神の言葉である聖書を最終権威とするわけです。

しかしながら、一昔前にリベラルな立場の人々が福音派に対して言っていたのと同じような批判を、今では福音派が聖霊派に対して行っております。

しかし、リベラル派とは違い、福音派も聖霊派も、聖書信仰であることに変わりはありません。同じ御霊によって生まれ変わったクリスチャン同士です。

それなのに、どうして福音派の人々は、聖霊派の人々を軽蔑するのでしょうか。

一つには、聖霊派の人たちは聖書を深く学んでいない、という声をよく聞きます。確かに聖霊派の人たちの中に、聖自分たちに都合のよい聖句だけを聖書の文脈を無視して引用したがる人もおります。

聖霊派の人々の多くは、聖霊体験が先行していますから、御言葉による裏付けが弱くなるということはありますが、しっかりした教理的裏付けを持っている人々もいるのです。

一方で聖霊派の人々は、福音派の人々の力の無さを批判しがちです。福音派の人々は、病気のいやし、悪霊追い出し、奇蹟などの力ある働きをすることがほとんどないからです。

そして、この両派の違いが顕著に表れるのは「聖霊のバプテスマ」においてです。

福音派は、コリント第一12章2節を拠り所として、聖霊のバプテスマを受けるのは新生の時であると主張します。そこには、こう書かれているからです。

「私たちは、ユダヤ人でも、それ以外の人でも、奴隷でも、自由人でも一人の御霊の神によってキリストに結び合わされるバプテスマを受け、キリストの体である教会の一員とされ、同じ神の御霊を与えられた者たちである。」

これは、確かに新生時であり、キリストの体である教会の一員とされるためのバプテスマですから、キリストと結び合わされるバプテスマと同じです。

このバプテスマは、聖霊によってなされるバプテスマですから、正確には、「聖霊のバプテスマ」ではなく、「聖霊によるバプテスマ」と言ったほうがよいでしょう。

ところで、これとは別に、聖霊に関するバプテスマについての言及があります。それは、バプテスマのヨハネが語ったもので、次のように言われております。

「しかし、私の後から来られる方は、私よりもはるかに偉大な方である。私はその方の靴のお世話をする奴隷ほどの値打ちも無い者である。その方は、お前たちに聖霊と火のバプテスマを授けられる方だ。」(マタイ3:1、ほか)

ところで、ここで言われているバプテスマを授ける方は、キリストであることに注目する必要があります。

聖霊派の人々は、聖霊が賜物として与えられるバプテスマこそが、「聖霊のバプテスマ」であると主張します。

村川注)この論理の展開については、分かりにくい点がありますが、ここではこれ以上こだわらないことにして、尾山牧師が次に言われることに注目しましょう。

どうして福音派の人々と聖霊派の人々の間に見解の違いがあるのかと言うと、どうも聖霊体験の有無に関係があるのではないかと思います。

もしそうであるとしたら、聖霊体験をしていない人々は、そういうことに関して未経験であり、よく分からないわけですから、「分からない」と言って謙虚になることが大切です。

それを、「そういうことはないのだ」と言って否定すべきではありません。

また、聖霊派の人々は、まだ聖霊体験をしていない人々に対しては暖かい思いやりが必要で、聖霊体験の無いのはだめな連中だといった思い上がりは禁物です。お互いに生まれ変わったクリスチャン同士であるという自覚が大切です。
(引用終り)

 
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