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血の教義(2)

発行日時: 2008/4/4

インターネットを拾い読みしていますと、農耕民族と狩猟民族について、以下のような内容についての発言もあります。

日本人は、古来、農耕民族でした。その本質は、隣の人が、どうやって作物を作るかを見て、それを真似して生活するという習慣があります。悪く言えば、なれ合いの社会です。みんなと同じことをやっていれば、まず問題ないだろうということです。

それに引き替え、欧米は、狩猟民族です。隣の人と同じことをやっていると、獲物にありつけず、他の人とは違うポイントを捜さなければなりません。個人主義、個人の権利が浸透しています。

さて宗教に関して、狩猟民族と農耕民族を比較しますと、前者は一神教で後者は多神教です。なぜかについて、俗説というべきでしょうが、こんな見方があります。

多神教は何もしなくても勝手に雑草が生えてくるような、自然環境に恵まれた風土に発生します。自然に対する畏敬の念が、それを生み出すのです。

一神教は、砂漠の民が生み出した宗教で、厳しい自然環境を反映して、現世とは超越した絶対的な神の存在を創造したのです。

聖書を読んだことのない人が一神教と多神教を比較して、その優劣を論じていることが多いのですが、それはそれとして、ここで再び聖書の「血の教義」に戻ります。

私たちの聖書的知識の乏しさを補ってくれるのは、聖書辞典です。それから説明を借用します。

(以下引用)

血〈ヘブル語〉ダーム,〈ギリシャ語〉ハイマ.
血は旧新両約聖書において神学的に意義深いことばである.

血はヘブル語でも,ギリシヤ語でも,人間及び動物の血管を流れる赤色液体を指すものとして用いられている.
〈ヘブル語〉ダームは「赤銅色の地面,大地」を意味するアダーマーと関係ある語である.アダム(〔赤い〕人)もアダーマーのちりから造られた.エドム(赤)もこれと関係ある語である.

〈ギリシャ語〉ハイマには,畏怖の感情を喚起するような語感がある.血は旧新両約において生命と死に結び付き,われわれへの神の愛の深さと神のかけがえのない赦しを示している.

(引用終り)

私はこの説明をはじめて読んだとき、聖書を知らない日本人でもよく使う「目からうろこ」でした。
(使徒 9:18 すると、たちまち目からうろこのようなものが落ち、サウロは元どおり見えるようになった。)

さらに聖書辞典を読み進みますと、次ぎのようにあります。
(再び引用)

 1.旧約における血.

旧約は〈ヘブル語〉ダームを約360回用いている.ダームはモーセ五書とエゼキエル書に最もよく出てくる.血は一般用法としては,次の2つの意味のどちらかの意味で使われる.

(1) 暴力による死(戦争や殺人における流血).

血は暴力を示し,通常の結果は死である.血は文字通りの意味を越えた意味を持つようになった.

ヨセフの兄たちはエジプトに行く商人にヨセフを売ってから,ヨセフの長服を取って動物の血に浸し,この血の染みの付いた長服を父のところに持って行って見せた.血は兄たちの願い通りの効果を現した.

創世記 37:31 兄弟たちはヨセフの着物を拾い上げ、雄山羊を殺してその血に着物を浸した。

 37:32 彼らはそれから、裾の長い晴れ着を父のもとへ送り届け、「これを見つけましたが、あなたの息子の着物かどうか、お調べになってください」と言わせた。

 37:33 父は、それを調べて言った。「あの子の着物だ。野獣に食われたのだ。ああ、ヨセフはかみ裂かれてしまったのだ。」

 37:34 ヤコブは自分の衣を引き裂き、粗布を腰にまとい、幾日もその子のために嘆き悲しんだ。

ヤコブはただちに,愛する息子が野獣に殺されたと思ったからである.血はこのように死の象徴として用いられ,特に暴力による死を象徴した.傷害か負傷による相当量の血液の喪失は,生命を確実に終らせる.

(2) いけにえの血.

これは主なる神へ、いけにえをささげる時にする血を流すことと結び付いている.
古代宗教のように,イスラエルの宗教も血を神聖なものと見た.血はいのちであるからである

 レビ記
17:11 なぜなら、肉のいのちは血の中にあるからである。わたしはあなたがたのいのちを祭壇の上で贖うために、これをあなたがたに与えた。いのちとして贖いをするのは血である。

 17:12 それゆえ、わたしはイスラエル人に言った。『あなたがたはだれも血を食べてはならない。あなたがたの間の在留異国人もまた、だれも血を食べてはならない。』

 17:13 イスラエル人や彼らの間の在留異国人のだれかが、食べることのできる獣や鳥を狩りで捕えるなら、その者はその血を注ぎ出し、それを土でおおわなければならない。

 17:14 すべての肉のいのちは、その血が、そのいのちそのものである。それゆえ、わたしはイスラエル人に言っている。『あなたがたは、どんな肉の血も食べてはならない。すべての肉のいのちは、その血そのものであるからだ。それを食べる者はだれでも断ち切られなければならない。』

申命記 12:23 ただ、血は絶対に食べてはならない。血はいのちだからである。肉とともにいのちを食べてはならない。

12:24 血を食べてはならない。それを水のように地面に注ぎ出さなければならない。

そしていのちに関するすべてのものは,生命の唯一の主,神と密接に結び付いている.この認識から次の3つの結果が出てくる.(1)殺人の禁止,(2)血の食用禁止,(3)いけにえの血である.
(引用終り)

 
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