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聖書の訳語の違い

発行日時: 2008/3/25

今日は、まず、ローマに人々への手紙3:28を取り上げます。

ロマ 3:28 人が義と認められるのは、律法の行ないによるのではなく、信仰によるというのが、私たちの考えです。(新改訳)

 3:28 なぜなら、わたしたちは、人が義とされるのは律法の行いによるのではなく、信仰によると考えるからです。(新共同訳)

つまり私たちが救われるのはキリスト様を信じる信仰だけによるのであって、善行によるのではありません。(リビングバイブル)

Rom 3:28 Therefore we conclude that a man is justified by faith apart from the deed of the law. (NKJV)

3:28 For we conclude that a person is put right with God only through faith, and not by doing what the Law commands. (TEV)

3:28 For we maintain that a man is justified by faith apart from observing the law. (NIV)

ここで読者は、義と認める=justify, put right with God、信仰=faith、律法=the law, the Law 、そして、「というのが私たちの考えです」=we conclude that, maintain that、律法の行い=deed of the law, doing what the Law commands, bserving the lawであることを学びます。

英和それぞれで、どの訳が、原文ギリシャ語聖書に照らして正しいか正しくないかは、私には分りません。でも、ニュアンスが違っていることは窺えます。

「私たちが救われるのは、キリスト様を信じる信仰だけによる」というリビングバイブルは、「人が義と認められる(される)のは信仰による」という他の聖書とはかなり違った言い方をしていますね。

また、英語と日本語の違いは、言葉の言い回しあるいは使い方に現れています。

もし、高校卒業程度の英語知識があれば、英語聖書のほうが分りやすいとお感じになるかもしれませんね。

「信仰」という日本語は、「信じ仰ぐ」という動詞の名詞形ですから、信じる=believe ならば、信仰=belief であってもいいはずです。
でも実際に使われている英語はfaithです。

faithには「仰ぐ」というニュアンスは含まれず、「誠実」、「忠実」あるいは「信頼」といったニュアンスです。

律法=the law, the Law について、英語のlaw は、日本語にすると「法律」となって今の世の中の法律と紛らわしくなります。そこで、「宗教上の法律」の意味で、また中国や日本の古代の法律つまり律・令とも関係付けて律法としたのでしょう。うまい訳だと思います。

英語では、はじめの文字を大文字でLaw と書き、「一般の法律」と区別された「神の律法」を示すという手法も用いています。これは英語ならではのうまい表現法ですね。

英語では、God と god あるいは gods、そして he と He(God, Jesus、あるいはHoly Spiritの代名詞)を区別できますが、大文字のない日本語では無理です。

英語聖書では、人の霊はspirit、神の霊あるいは聖霊は Spiritです。それができない日本語聖書では、御霊、”霊”など苦し紛れとも言える表記法を採用しています。

さてここで私が言いたいのは、もし英語の初歩的知識があれば、日本語の聖書だけでなく英語の聖書にも親しみ、ギリシャ語聖書が伝える内容を広い観点から捉えていただきたいということです。

英語は苦手と言うのであれば、せめて日本語訳の聖書、口語訳、新改訳、新共同訳、リビングバイブルを比較参照していただきたいと思います。

 
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