肉によるイスラエルと霊によるイスラエル
発行日時: 2008/3/11預言書への挑戦というテーマであれこれ書きましたが、今日はイスラエルの回復 −肉によるイスラエルと霊によるイスラエル −を復習して、このシリーズを終わります。
明日からは、イースターに備えて、「復活」について学びます。
すでによくご存知でしょうが、イスラエルの回復・救いについては、聖書辞典などでは、次ぎのようにまとめられています。
(1) 肉によるイスラエル.
イスラエルの回復に関する約束は,旧約の預言者(ホセア,イザヤ,エレミヤ,エゼキエル,ミカなど)によって繰り返され,歴史的には捕囚からの帰還によって部分的に成就された.・・このことはすでに学びました。
そして新約聖書には、次のように書かれています。
イエスは「イスラエルの家の滅びた羊のために来た」(マタイ15:24)と言われ,また弟子たちにも「異邦人の道に行ってはいけません」(10:5,6)と言われた.
マタイ 15:22 すると、その地方のカナン人の女が出て来て、叫び声をあげて言った。「主よ。ダビデの子よ。私をあわれんでください。娘が、ひどく悪霊に取りつかれているのです。」
15:23 しかし、イエスは彼女に一言もお答えにならなかった。そこで、弟子たちはみもとに来て、「あの女を帰してやってください。叫びながらあとについて来るのです。」と言ってイエスに願った。
15:24 しかし、イエスは答えて、「わたしは、<イスラエルの家の滅びた羊>以外のところには遣わされていません。」と言われた。
15:25 しかし、その女は来て、イエスの前にひれ伏して、「主よ。私をお助けください。」と言った。
マタイ 10:5 イエスは、この十二人を遣わし、そのとき彼らにこう命じられた。「異邦人の道に行ってはいけません。サマリヤ人の町にはいってはいけません。
10:6 <イスラエルの家の滅びた羊>のところに行きなさい。
10:7 行って、『天の御国が近づいた。』と宣べ伝えなさい。
さらにローマ9‐11章でパウロは「イスラエルはみな救われる」(11:26)と記している.これらの預言と約束を文字通りに解釈して,終末時の民族的なユダヤ人の救いに適応させたり,イスラエル建国と祖国帰還を預言の成就と考える学者は多くいる.・・と聖書辞典は述べています。
ローマの人々への手紙で、パウロの述べている「オリーブのつぎ木の教義」は重要です。もちろんよく知られていることですが、復習します。
ローマ
11:16 初物が聖ければ、粉の全部が聖いのです。根が聖ければ、枝も聖いのです。
11:17 もしも、枝の中のあるものが折られて、野生種のオリーブであるあなたがその枝に混じってつがれ、そしてオリーブの根の豊かな養分をともに受けているのだとしたら、
11:18 あなたはその枝に対して誇ってはいけません。誇ったとしても、あなたが根をささえているのではなく、根があなたをささえているのです。
11:19 枝が折られたのは、私がつぎ合わされるためだ、とあなたは言うでしょう。
11:20 そのとおりです。彼らは不信仰によって折られ、あなたは信仰によって立っています。高ぶらないで、かえって恐れなさい。
11:21 もし神が台木の枝を惜しまれなかったとすれば、あなたをも惜しまれないでしょう。
11:22 見てごらんなさい。神のいつくしみときびしさを。倒れた者の上にあるのは、きびしさです。あなたの上にあるのは、神のいつくしみです。ただし、あなたがそのいつくしみの中にとどまっていればであって、そうでなければ、あなたも切り落とされるのです。
11:23 彼らであっても、もし不信仰を続けなければ、つぎ合わされるのです。神は、彼らを再びつぎ合わすことができるのです。
11:24 もしあなたが、野生種であるオリーブの木から切り取られ、もとの性質に反して、栽培されたオリーブの木につがれたのであれば、これらの栽培種のものは、もっとたやすく自分の台木につがれるはずです。
11:25 兄弟たち。私はあなたがたに、ぜひこの奥義を知っていていただきたい。それは、あなたがたが自分で自分を賢いと思うことがないようにするためです。その奥義とは、イスラエル人の一部がかたくなになったのは異邦人の完成のなる時までであり、
11:26 こうして、イスラエルはみな救われる、ということです。こう書かれているとおりです。「救う者がシオンから出て、ヤコブから不敬虔を取り払う。
11:27 これこそ、彼らに与えたわたしの契約である。それは、わたしが彼らの罪を取り除く時である。」
11:28 彼らは、福音によれば、あなたがたのゆえに、神に敵対している者ですが、選びによれば、先祖たちのゆえに、愛されている者なのです。
11:29 神の賜物と召命とは変わることがありません。
11:30 ちょうどあなたがたが、かつては神に不従順であったが、今は、彼らの不従順のゆえに、あわれみを受けているのと同様に、
11:31 彼らも、今は不従順になっていますが、それは、あなたがたの受けたあわれみによって、今や、彼ら自身もあわれみを受けるためなのです。
11:32 なぜなら、神は、すべての人をあわれもうとして、すべての人を不従順のうちに閉じ込められたからです。
11:33 ああ、神の知恵と知識との富は、何と底知れず深いことでしょう。そのさばきは、何と知り尽くしがたく、その道は、何と測り知りがたいことでしょう。
(2) 霊によるイスラエル
旧約の預言やパウロの手紙の意図は,メシヤなるイエス・キリストの初臨と贖罪の事実を中心としていることを覚える必要がある.
旧約の預言はキリストの初臨による罪の赦しと神との平和を指したものであり,パウロの意図も,キリストを信じる信仰によるイスラエル人の救いということにある.
「イスラエルから出る者がみな,イスラエルなのではなく」(ローマ9:6),「ユダヤ人とギリシヤ人との区別はありません.同じ主が,すべての人の主であり,主を呼び求めるすべての人に対して恵み深くあられるからです」(同10:12)との言葉に示されるように,キリストを信じる者が真のイスラエル,霊によって生れたイスラエルである.
イスラエルが,神に選ばれた民である点を正しく把握するなら,その民族的特権が一時的であることが理解できよう.
民族としての選民イスラエルの中にもう一つ,キリストを信じる霊のイスラエルという選民がある.それはキリストをかしらとする教会へと召され,地上の諸民族とともにキリストを信じる信仰共同体を構成するものである.
ローマ 9:4 彼らはイスラエル人です。子とされることも、栄光も、契約も、律法を与えられることも、礼拝も、約束も彼らのものです。
9:5 先祖たちも彼らのものです。またキリストも、人としては彼らから出られたのです。このキリストは万物の上にあり、とこしえにほめたたえられる神です。アーメン。
9:6 しかし、神のみことばが無効になったわけではありません。なぜなら、イスラエルから出る者がみな、イスラエルなのではなく、
9:7 アブラハムから出たからといって、すべてが子どもなのではなく、「イサクから出る者があなたの子孫と呼ばれる。」のだからです。
9:8 すなわち、肉の子どもがそのまま神の子どもではなく、約束の子どもが子孫とみなされるのです。
ローマ10:12 ユダヤ人とギリシヤ人との区別はありません。同じ主が、すべての人の主であり、主を呼び求めるすべての人に対して恵み深くあられるからです。
10:13 「主の御名を呼び求める者は、だれでも救われる。」のです。
繰り返します。
<民族としての選民イスラエルの中にもう一つ,キリストを信じる霊のイスラエルという選民がある.それはキリストをかしらとする教会へと召され,地上の諸民族とともにキリストを信じる信仰共同体を構成するものである.>
(終り)
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