聖書教義:啓示(4)
発行日時: 2007/12/17啓示とは,人間の探求による発見とか,人間の力による洞察とか,人間に内在していることの想起ということとは著しい対照をなしている概念である.
このことが仏教とキリスト教の違いにつながります。
またキリスト教も神道も同じく神を拝みますが、聖書の神は、日本の神社に祭られている神々とは、雲泥の差があるというのも、啓示の有無によるのです。
ただし、その啓示が本当に神からのものか、その見極めは重要です。妄想や独りよがりでしかないのに、啓示があったとして、新興宗教の教祖が現れることもあるからです。
さて、聖書におけるこのような神の側からの啓示の強調の背景には,次の2つの重要な事柄があることを心にとめなければならないと解説書は強調して述べています。すなわち、
(1)神は「超越的な存在」であるため,有限な人間の側から神に近づく手段はないという聖書の主張
このことを聖書では次のように述べています。
第一テモテ
6:16 神は唯一の不死の存在、近寄り難い光の中に住まわれる方、だれ一人見たことがなく、見ることのできない方です。
出エジプト
33:18 モーセが、「どうか、あなたの栄光をお示しください」と言うと、
33:19 主は言われた。「わたしはあなたの前にすべてのわたしの善い賜物を通らせ、あなたの前に主という名を宣言する。わたしは恵もうとする者を恵み、憐れもうとする者を憐れむ。」
33:20 また言われた。「あなたはわたしの顔を見ることはできない。人はわたしを見て、なお生きていることはできないからである。」
ヨハネ
1:17 律法はモーセを通して与えられたが、恵みと真理はイエス・キリストを通して現れたからである。
1:18 いまだかつて、神を見た者はいない。父のふところにいる独り子である神、この方が神を示されたのである。
以上をまとめると、
「神は、超越した聖なる方として,近づくことのできない光の中に住まわれ、人間がだれ一人見たことのない、また見ることのできない存在」ということになります。
したがって、人間は自分の手で神を探し出すことも、また推量や思索によって神の思いを読み取ることもできない。・・のです。
ヨブ記
11:7 あなたは神を究めることができるか。全能者の極みまでも見ることができるか。
11:8 高い天に対して何ができる。深い陰府について何が分かる。
11:9 神は地の果てよりも遠く、海原よりも広いのに。
23:3 どうしたら、その方を見いだせるのか。おられるところに行けるのか。
23:4 その方にわたしの訴えを差し出し、思う存分わたしの言い分を述べたいのに。
23:5 答えてくださるなら、それを悟り、話しかけてくださるなら、理解しよう。
23:6 その方は強い力を振るって、わたしと争われるだろうか。いや、わたしを顧みてくださるだろう。
23:7 そうすれば、わたしは神の前に正しいとされ、わたしの訴えはとこしえに解決できるだろう。
23:8 だが、東に行ってもその方はおられず、西に行っても見定められない。
23:9 北にひそんでおられて、とらえることはできず、南に身を覆っておられて、見いだせない。
イザヤ
55:8 わたしの思いは、あなたたちの思いと異なり、わたしの道はあなたたちの道と異なると、主は言われる。
55:9 天が地を高く超えているように、わたしの道は、あなたたちの道を、わたしの思いはあなたたちの思いを、高く超えている。
さらにまた、実は,罪以前のエデンの園においてさえ,アダムは神の語りかけ,つまり神の啓示によって導かれていたのである.・・と、創世記が解説されています。
創世記2:15 主なる神は人を連れて来て、エデンの園に住まわせ、人がそこを耕し、守るようにされた。
2:16 主なる神は人に命じて言われた。「園のすべての木から取って食べなさい。
2:17 ただし、善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。食べると必ず死んでしまう。」
そして、第2の注目点は、次です。
(2)神が人格的な交わりの相手に選んだ人間は,実際には「罪深い存在」であるという点
すなわち、悪魔が、人間の心,思い,知性をくらませてしまったために,人間はもはや自力で神に属する事柄を判別することができなくなってしまっていることに注目しなければなりません。
(続く)
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