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聖書教義「神の国」(7):「神から人へ,人から神へ」(その1)

発行日時: 2007/12/10

今日はまず、初心者の頃、クリスチャンなら誰もが読んだ聖書箇所を読み返します。

◆洗礼者ヨハネ、教えを宣べる

 3:1 そのころ、洗礼者ヨハネが現れて、ユダヤの荒れ野で宣べ伝え、
 3:2 「悔い改めよ。天の国は近づいた」と言った。

 3:3 これは預言者イザヤによってこう言われている人である。「荒れ野で叫ぶ者の声がする。『主の道を整え、/その道筋をまっすぐにせよ。』」

 3:5 そこで、エルサレムとユダヤ全土から、また、ヨルダン川沿いの地方一帯から、人々がヨハネのもとに来て、

 3:6 罪を告白し、ヨルダン川で彼から洗礼を受けた。

 ◆イエス、洗礼を受ける

 3:13 そのとき、イエスが、ガリラヤからヨルダン川のヨハネのところへ来られた。彼から洗礼を受けるためである。

 3:14 ところが、ヨハネは、それを思いとどまらせようとして言った。「わたしこそ、あなたから洗礼を受けるべきなのに、あなたが、わたしのところへ来られたのですか。」

 3:15 しかし、イエスはお答えになった。「今は、止めないでほしい。正しいことをすべて行うのは、我々にふさわしいことです。」そこで、ヨハネはイエスの言われるとおりにした。

 3:16 イエスは洗礼を受けると、すぐ水の中から上がられた。そのとき、天がイエスに向かって開いた。イエスは、神の霊が鳩のように御自分の上に降って来るのを御覧になった。

 3:17 そのとき、「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」と言う声が、天から聞こえた。


今日の教義解説は、神の国の教義「すでに、しかしまだ」に続く、「神から人へ,人から神へ」です。

こういう発想は、聖書を読んだだけでは、(少なくとも私の場合は)は出てこないことなので、聖書註解書や聖書辞典に頼って説明します。

初心者の方に以下を説明しても、「教義って難しい!」と思われるだけかもしれませんが、すでに聖書を霊的に深く読み、成長なさっている皆様なら、神の国についてもう一度学ぶよい手引きになるのではないでしょうか。

以下は全て引用です。

神から人へ,人から神へ.

神の国に関する主イエスの宣言を理解するため,「すでに」と「まだ」の両側面に注意すると共に,もう一つの事実に注目したい.

それは,主イエスが「時が満ち,神の国は近くなった」と神から人への恵みを宣言しているだけでなく,「悔い改めて福音を信じなさい」(マルコ1:15)と,神の恵みに対する,人から神への応答を宣教の最初から求めている点である.

悔改めは,知性,意志,感情を含む全人格的なものであり,信仰は,生けるお方への全き服従,献身を意味する(マタイ7:21).

神は旧約聖書において一貫して,神から人への恵みは変らず,御自身を契約に真実な方として現している.しかし,神の民イスラエルは,神の真実に対して真実をもって応答してはいない.

旧約聖書全体は,アダム以来人間は神の真実を裏切り続けている事態を示し,この意味では罪の歴史そのものである.

このような罪の歴史を背景に生きる人々に対し,悔改めと信仰を主イエスは求めている.

しかも,この呼びかけをなす主イエスは,神の国の呼びかけに十分応答しない弟子たちの姿に象徴されている不真実な人間の側にも立たれたのである.

神の恵みを無にする人間が当然身に受くべきのろいを代って受けてくださり(ガラテア3:13),その死に至るまで,父なる神に真実に応答し(マタイ26:36‐46,マルコ14:32‐42,ルカ22:40‐46,ピリ2:8),そのことによって,人間が神の真実に真実をもって応答したことと見なしてくださった.

旧約聖書の歴史において不可能であった,神から人への恵みに対する,人から神への真実な応答を実現してくださったのである.

この主イエスにある,神の恵みの統治,神の呼びかけは,現実には,繰り返し自らの不真実をさらけ出す弟子たちに対してなされている(マタイ16:23).

マタイ16:21 このときから、イエスは、御自分が必ずエルサレムに行って、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受けて殺され、三日目に復活することになっている、と弟子たちに打ち明け始められた。

 16:22 すると、ペトロはイエスをわきへお連れして、いさめ始めた。「主よ、とんでもないことです。そんなことがあってはなりません。」

 16:23 イエスは振り向いてペトロに言われた。「サタン、引き下がれ。あなたはわたしの邪魔をする者。神のことを思わず、人間のことを思っている。」

 16:24 それから、弟子たちに言われた。「わたしについて来たい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。」

 主イエスにあって,すでに神の国は来り,人は神の真実に対して真実をもって応答していると見なされているとはいえ,弟子たちは神の国の呼びかけになお十分真実をもって応答していない側面を持つ.

そのような神の民が,主イエスの再臨において,すでに死んでいる者も,その時生きている者も「変えられる」(第一コリント15:51‐52).

かしらである主イエスのように,その肢体である教会やキリスト者も,神の真実に対して全き真実をもって応答し得るように変えられるのである.

この意味では,神の国はまだ終末の完成を望みつつ待望されているものである.

神の国に含まれる,この人から神への応答という側面は,悔改めと信仰から始まって,神の国と倫理,神の国と教会,神の国と世界のかかわりへと視野を広げさせる重要なかぎである.

 
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