復習:「摂理」(5)
発行日時: 2007/11/12宿命論の立場では、この世に生起するすべてのことを、大河が木片を容赦なく押し流すように、絶望的に人間を運ぶとし、それは、非人格的、無道徳的な力によって生起すると教えます。
しかし、聖書の思想は、ローマ8:28においても表明されているように、それとは対立します。
ローマ8:28 神を愛する者たち、つまり、(その人生において神を選択し)神の計画に従って召された者たちには、万事が益となるように共に働くということを、わたしたちは知っています。
「全ては神のみ手の中にある」とするクリスチャンの思想は、「万事が益となるように共に働く」ことにあると言えるでしょう。
そしてここでも、神の意志100%、人間の意志100%という前提は存在します。
聖書辞典から引用します。
摂理とは,万物の創造者である神の間断なき主権的活動のことであって,
神は造られたすべてのものに対するいつくしみのゆえに(詩145:9),
全被造物を保持し(ヘブル1:3),すべての出来事,状況,人間と御使いの行動を統治,支配し(創45:5‐8),
自然界,道徳界,精神界のすべてのことを御自身の目的達成のために導きかつ用いられること(エペソ1:9‐12)を意味する.・・これが聖書辞典の説明です。
ところで、摂理に反対する人の言い分であり、また、摂理との関連でしばしば問題となることは,なぜ義人を苦しめている悪者が栄えるのか,なぜ義人の生涯に悲惨な出来事や災害が襲うのか,という問題です。
これも答えを聖書辞典に頼ります。
前者の問題について聖書は,悪者の栄えはしばしのことであり,神はやがてこの世に介入され,彼らに報いられる(詩37篇,50:16‐21,73:17以下).
神がそのようなことを許されるのは,時には信者に悔改めの機会を与えるためである(ロマ2:4‐5,!)ペテ3:9,黙2:21).
神は終りの日に最終的な審判をもって悪者を除かれる(ロマ2:3以下,12:19,ヤコブ5:1‐8),と聖書は教えているのです。
聖書は次の点を明らかにしています。
まず旧約聖書は,悪者をさばく終りの日がくる時,主は正しい者の義を光のように輝かせ,彼らを支える(詩37篇,マラキ3:13‐4:3).
苦難は信者の成長のために主が与える訓練である(詩119:67,71,箴3:11以下).苦難に懸命に耐えるなら,神に栄光を帰すことができ,ついには神の祝福を受けるようになる(ヨブ1,2,42章).
神との交わりは人間にとって最高の祝福であるので,それにあずかる者はこの世における外的な困窮によって最終的に打ちのめされることがない(詩73:14,ハバ3:17‐18),
(聖書辞典の引用終り)
次回は、新約聖書についてさらに詳しく見てみましょう。
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