イスラム教(14)
発行日時: 2006/12/21コーランとは?を復習しておきます。
コーランはイスラム教の根本聖典で、正しくはアラビア語で「アル・クルアーン('al-qur'an)」と呼ばれています。
神(アッラー)が天使ガブリエルを通して預言者ムハンマド(570〜632)に下した啓示を集録したもので、第3代カリフ、ウスマーン(在位644〜656)の時代に、ほぼ今日伝えられている定本のかたちに編集されたと推定されます。
長短さまざまな114章から成り、メッカ啓示とメディナ啓示に分けられる。内容は信仰から宗教儀礼、社会生活上の規範の全般にわたり、コーランは神の言葉そのものとして、ムスリムにとって人間の正邪善悪に関する判断の究極的な拠り所とされています。
ところで、クルアーンは、旧約・新約聖書が作られた後に、作られていることに注目しましょう。クルアーンは、それらいわゆる先行啓典については、肯定的な面と否定的な面の二つを併せ持っているのが特色であるといわれています。
先に紹介した大川玲子さんは、こう分析しています。
ユダヤ教やキリスト教の先行宗教のギターブ(啓典)もアッラーからの啓示であると認め敬意を払う一方で、クルアーンは自身身をそれら全てに勝る最後のキターブだと主張している。
メッカで多神教の偶像を崇拝する人々に迫害されていたムハンマドは、ユダヤ・キリスト教徒たちに親近感を持っていた。そして理解されるだろうとも思っていたと考えられる。
だがメディナに移住したところ、その期待ははずれてしまった。この経緯がクルアーンに表れ、その先行啓典観は二面性を持っている。
そして言うまでもなく、この二面性は、ユダヤ教やキリスト教という宗教そのものやそれらの信徒に対して、イスラームが持っている感情である。近い存在であるがゆえに相違点が昌立ち、憎悪が強まるという構図がそこには存在するのである。
(引用終わり)
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