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キリストを土台とする家庭(9)

発行日時: 2006/5/2

私は、日本にいるフィリピン人会衆の教会にいますので、その中で日本人
と結婚しているフィリピン女性が持つ多くの家庭内問題に関わってきま
した。

多いのが離婚です。そのような時、私はクリスチャンは離婚についてどう
考えたらいいのかと、聖書を調べていました。でも自分でもまとめられず
にいたとき、聖書辞典の次の記事があることを知り、非常に役立ちました。

皆様と分かち合いたいと思います。

参考資料として、キリスト教辞典から引用します。その基礎となっている
参考文献は、マーレイ『離婚論』聖恵授産所出版部です。だそうです。

1.離婚についての聖書の教え.
 神は「離婚を憎む」(マラキ2:16)と言われている.結婚は神の制定され
たものであるが,離婚はそうではない.イエスは離婚について,「初めから
そうだったのではありません」(マタイ19:8)と言われた.離婚は人間社会
である時点から起ったものであり,モーセが「離別することをあなたがたに
許した」(マタイ19:8)にすぎないのである.

 神は背信のイスラエルについて,「背信の女イスラエルは,姦通したという
その理由で,わたしが離婚状を渡してこれを追い出した」(エレミヤ3:8)と
言われる.このように,神は離婚の背後にある罪を憎まれるが,ある状況下で
の離婚を認め,かつ制約を与えている.

 離婚は決して赦されない罪ではない.離婚によってもたらされる悲惨な結果
は避けられないかもしれないが,離婚にからむ罪も多くの罪の一つであり,赦
しの対象となる.

 申命24:1‐4によると,離婚が成立するためには次の三つが必要である.
 (1) 離婚状を書く.離婚状を書くことは衝動的な離婚から人を守る働きを
する.

 (2) 離婚状を手渡す.夫は離婚状を書いて妻に手渡さなければならない.
離婚状はそれを手渡された女性の自由を保証するものとなる.彼女は自由に再
婚することもできる.

 (3) 家から去らせる.離婚状を手渡されると,妻は家から出ることが求め
られる.実際に家を出ることで「連れ合い」(companion)の状態ではなくなる.

 聖書の中に離婚状のサンプルはないが,「彼女はわたしの妻ではなく,わた
しは彼女の夫ではない」(ホセア2:2)を,離婚状からの引用を考える者もあ
る.離婚状の主旨は,軽はずみな離婚を防ぎ,被害を最小限に食い止める働き
をすることにある.

 2.別居.
 現代風の「別居」には聖書的根拠はない.この別居は,離婚の前段階,ある
いは正当事由がなく離婚できないが″ともかく別居を″,というものである.
別居した夫婦の和解は,共に住んでいる夫婦の和解よりも困難なことが多い.

別居は,ただ問題を回避することにしかならず,問題の直視にはならないので
ある.
 「妻は夫と別れてはいけません.—もし別れたのだったら,結婚せず
にいるか,それとも夫と和解するか,どちらかにしなさい.—また夫は
妻を離別してはいけません」(1コリント7:10,11).

ここでパウロが「別れる」で意味しているのは離婚のことである.聖書で言う
「別れる」は「引き離す」(マタイ19:6)行為であり,現代風の「別居」で
はなく,離婚と同じものである.

離婚に必要な「離婚状を書き」「手渡し」「去らせる」という3段階を含んだ
ものである.

 配偶者の一方が自ら家を出るという形で意志表示をし,もう一方が事の重
大さに気付いて和解に至るケースがないわけではない.また,相手の不貞ゆ
えに離婚を決意して家を出,後に和解したケースもある.

しかし,離婚する気がなく,正当事由もないのに別居して事態を好転させよ
うとしても,期待通りにならないことが多い.聖書的な別居は「祈りに専心
するために,合意の上でしばらく離れて」(1コリント7:5)とあるように,
目的は「祈り」のためであり「合意」でなければならず,期間も長期間では
なく「しばらく」でなければならない.安易な別居は安易な離婚につながる
ことを忘れてはならない.

 3.信者同士の離婚.
 信者同士の離婚について,パウロは「妻は夫と別れてはいけません」「ま
た夫は妻を離別してはいけません」(1コリント7:10,11)と言い,命じる
のは自分ではなくイエス・キリストであると,明確に禁じている.

しかしこのような明確な命令があっても不従順のゆえに離婚する者はいる.
そのような者に対しては「もし別れたのだったら,結婚せずにいるか,そ
れとも夫と和解するか,どちらかにしなさい」(7:11)と教えられている.

離婚はしても「神の目には依然結婚の状態」であるという考え方は聖書的で
はない.人の前でも神の前でも離婚に変りはない.

信者で離婚してしまった人は,そのまま独身の状態でいるか前の夫と和解す
るか,どちらかにするように言われている.離婚しても再婚しないでいる限
り和解の可能性は残されている.

 
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