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創世記と古事記神話

発行日時: 2008/4/24

話がとぶようですが、聞いてください。

日本人が、「聖書の神」を理解しようとするときは、まず「日本の神々」について知り、また他国の神々についての知識を得て、比較するのがいいのではないでしょうか。

ところで、昨夜のNHK「そのとき歴史は動いた」で、天皇による日本国統一を意図して編纂された古事記についての解説がされていましたね。ご覧になった方もあると思います。

古事記は、上つ巻(序、神話)、 中つ巻(初代から十五代天皇まで)、下つ巻(第十六代から三十三代天皇まで) の3巻より成っています。内容は、神代における天地(あめつち)の始まりから推古天皇の時代に至るまでのさまざまな出来事(神話や伝説等を含む)を収録しているのです。

さてこの書のはじめの天地開闢(かいびゃく)の物語ですが、現代語で書かれたものから引用します。

遠い昔、天地は境もなく、混沌として何かがただ渦巻いているような状態だった。
しかし、やがて清く澄んだ気がたなびいて天となり、重く濁った気が凝って地となり、世界が2つに分かれた。天地の誕生である。

この天地の中心に最初に生まれたのが天之御中主神、高御産巣日神、神産巣日神である。

次に、国(地)がまだ若く、水に浮く脂のように漂っていたとき、葦の芽のようにすくすくと生まれたのが宇麻志阿斯詞備比古遅神、天上をとこしえに支えるように生まれたのが天之常立神である。以上の5神は男女の性別がない独神で、身を隠して姿を現さず、別天神と呼ばれた。

さらに、国土のもとをなす根源神として国之常立神と幽暴云野神が生まれた。この二神も独神で身を現さなかったが、次に生まれた宇比地遍神と妹須比智魎神をはじめとする10の神は男女ペアの現し身の神で、その最後に生まれたのが伊邪那岐と伊邪那美の神であった。

この10神は男女ペアで一代とされ、これに国之常立神と豊雲野神を加えて神世七代と呼んでいる。

神世七代により、世界はおおよその形を整えたが、まだ完全ではなかった。そこで別天神は、伊邪那岐と伊邪那美の男女2神に天の沼矛(ぬぼこ)を授け、「この漂える国を修め、つくり固めよ」と命じた。

これを受けて2神は天の浮橋に立ち、沼矛を下界にさしおろしてコオロコオロとかきまわして引きLげると、矛の先からしたたる塩が凝り固まって一つの島ができた。これを瀞能碁呂嶋という。

2神はこの島に天降って夫婦の交わりをする。しかさそbざなみのかみし、先に誘いの言葉をかけたのが伊邪那美神であったため、生まれたのは水蛭子(ひるこ)という未熟児だった。その子は葦船に乗せて流し去った。

そこで今度は伊邪那岐神のほうから誘いの言葉をかけ、交わりをやり直した。こうして次々と8つの島を生み、ここに豊秋津根の大八嶋(とよあきつねのおおやしま、すなわち日本列島)が完成した。

国生みが終わると、次は山の神や海の神、岩、土、木、風、五穀などの数多くの神々を生んだが、最後に火之迦具土という火の神を生んだことから、伊邪那美神はみほと(女陰)を焼かれて死んでしまう。

最愛の妻を失った伊邪那岐.神は、怒りのあまり十拳剣で火之迦具土神の首をはねた。すると血が飛び散って、そこからも数多くの神々が化生した(生まれた)。

ここで聖書の創世記を読んで、比較してみましょう。 

旧約聖書の創世記はすでに読みの方がほとんどでしょうが、古事記との比較のために引用します。ですから、さっと、斜め読みをしてください。

創世記
 1:1 初めに、神が天と地を創造した。

 1:2 地は形がなく、何もなかった。やみが大いなる水の上にあり、神の霊は水の上を動いていた。

 1:3 そのとき、神が「光よ。あれ。」と仰せられた。すると光ができた。

 1:4 神はその光をよしと見られた。そして神はこの光とやみとを区別された。

  1:11 神が、「地は植物、種を生じる草、種類にしたがって、その中に種のある実を結ぶ果樹を地の上に芽生えさせよ。」と仰せられると、そのようになった。
  
 1:24 ついで神は、「地は、その種類にしたがって、生き物、家畜や、はうもの、その種類にしたがって野の獣を生ぜよ。」と仰せられた。するとそのようになった。

 1:26 そして神は、「われわれに似るように、われわれのかたちに、人を造ろう。そして彼らに、海の魚、空の鳥、家畜、地のすべてのもの、地をはうすべてのものを支配させよう。」と仰せられた。

 1:27 神はこのように、人をご自身のかたちに創造された。神のかたちに彼を創造し、男と女とに彼らを創造された。

 2:8 神である主は、東の方エデンに園を設け、そこに主の形造った人を置かれた。

 2:15 神である主は、人を取り、エデンの園に置き、そこを耕させ、またそこを守らせた。

 しかしその後

 3:17 また、アダムに仰せられた。「あなたが、妻の声に聞き従い、食べてはならないとわたしが命じておいた木から食べたので、土地は、あなたのゆえにのろわれてしまった。あなたは、一生、苦しんで食を得なければならない。

 3:19 あなたは、顔に汗を流して糧を得、ついに、あなたは土に帰る。あなたはそこから取られたのだから。あなたはちりだから、ちりに帰らなければならない。」

(聖書引用終わり)

聖書の「天地創造」と古事記の「天地開闢」とは似ている箇所がありますね。

これは「イスラエル人が古代の日本に来ていた」とする説を思い起こさせるものですが、古事記の神話は、日本独特のものでは決してなく、中国をはじめとするアジアのほかの国々の神話と習合させていることが、古代史の研究者の研究から分っています。

皆様のこ家族やご親族の方で、現在80歳前後の方がいらっしゃいましたら、聞いてみてください。

日本がアジア侵略をはじめ、太平洋戦争が終わるまで、当時の小学生は、この古事記物語が教科書に載っていて、信じ込むように教えられていました。

天皇を現人神(あらひとがみ、現存する神)に仕立て上げて、愛国心をうえつけた軍国主義者たちが政治の指導権を持っていたからです。

その頃、国策に従わない日本のキリスト教会の牧師たちは、投獄され拷問を受けるなどして迫害を受けていたのです。英語は敵国、鬼畜米英の言語だとして口にすることさえ禁止されていたと言います。

それにしても、古事記や日本書紀に書かれている神々が、伊勢神宮、熱田神宮、住吉大社などなどで、今日も日本人の信仰を集めているという現状は、聖書の神を知るクリスチャンの目には、異様としかいえないものがあります。

今日は少し脱線したようですが、明日は、古事記に出てくる天照大神が、なぜ伊勢神宮に祀られ、日本国民の信仰を集めているのかを解説し、それをソロモンの神殿と比較するという試みに挑みます。

 
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