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ダビデの恥と罪
発行日時: 2008/3/6以下は引用を躊躇する部分ですが、主なる神の怒りと悔い改めた者への許しという神の義と愛を示す重要な記述ですから、あえて書き込みます。長くなりますので抜粋します。
サムエル記下
11:1 年が改まり、王たちが出陣するころ、ダビデは、ヨアブと自分の家来たちとイスラエルの全軍とを戦いに出した。彼らはアモン人を滅ぼし、ラバを包囲した。しかしダビデはエルサレムにとどまっていた。
11:2 ある夕暮れ時、ダビデは床から起き上がり、王宮の屋上を歩いていると、ひとりの女が、からだを洗っているのが屋上から見えた。その女は非常に美しかった。
11:3 ダビデは人をやって、その女について調べたところ、「あれはヘテ人ウリヤの妻で、エリアムの娘バテ・シェバではありませんか。」との報告を受けた。
11:4 ダビデは使いの者をやって、その女を召し入れた。女が彼のところに来たので、彼はその女と寝た。
11:5 女はみごもったので、ダビデに人をやって、告げて言った。「私はみごもりました。」
11:14 ダビデは、ダビデの軍長(武将としては優れていたが、良識に欠けていたと言われている)ヨアブに手紙を書き、
11:15 その手紙にはこう書かれてあった。「(私が召しいれた女)バテ・シェバの夫ウリヤを激戦の真正面に出し、ウリアを残してあなたがたは退き、彼が打たれて死ぬようにせよ。」
11:26 ウリヤの妻は、夫ウリヤが死んだことを聞いて、夫のためにいたみ悲しんだ。
11:27 喪が明けると、ダビデは人をやり、彼女を自分の家に迎え入れた。彼女はダビデの妻となり、男の子を生んだ。しかし、ダビデの行なったことは主のみこころをそこなった。
12:11 主はこう仰せられる。『聞け。わたしはあなたの家の中から、あなたの上にわざわいを引き起こす。あなた
の妻たちをあなたの目の前で取り上げ、あなたの友に与えよう。
12:12 あなたは隠れて、それをしたが、わたしはイスラエル全部の前で、太陽の前で、このことを行なおう。』」
12:13 ダビデはナタン(ダビデの顧問役で預言者)に言った。「私は主に対して罪を犯した。」
ナタンはダビデに言った。「主もまた、あなたの罪を見過ごしてくださった。あなたは死なない。
12:14 しかし、あなたはこのことによって、主の敵に大いに侮りの心を起こさせたので、あなたに生まれる子は必ず死ぬ。」
12:15 主は、ウリヤの妻がダビデに産んだ子を打たれたので、その子は病気になった。
12:16 ダビデはその子のために神に願い求め、断食をして、引きこもり、一晩中、地に伏していた。
12:17 彼の家の長老たちは彼のそばに立って、彼を地から起こそうとしたが、ダビデは起きようともせず、彼らといっしょに食事を取ろうともしなかった。
12:18 七日目に子どもは死んだ。
主なる神に用いられるとはどういうことでしょうか?
こんな不倫をして、しかも相手の夫を意図的に戦場で死なせるとは、許しがたい罪で、常識的に考えれば、ダビデは失脚して当然のはずでした。
聖書註解書はこう教えています。
−誘惑に対するダビデの敗北(サムエル記下11:1‐5)−
〈王たちが出陣するころ〉(11章1節)という言葉の中に,皮肉を読み取ることができる.その頃,ダビデは出陣せず,昼寝をしていたからである.
これまで,ダビデの特徴は,民の先頭に立って戦うことであった(サムエル記上18:13,16).だからこそ,彼は民に愛され,信頼された.主も彼と共にいまし,至る所で勝利を与えられたのである.
しかし,彼は今,部下たちだけを戦場に送り,自分は怠惰な生活を送っていた.夕暮れ,昼寝から起きて王宮の屋上を散歩していたダビデは,衣を脱いで水を浴びていた美しい女を見かけ,とりこになってしまう.性欲を抑えること(目の欲)に負けたのである(11章2節).
調べさせてみると,彼女は,自分の部下でしかも勇士に名を連ねるエリアム(23:34)の娘であり,同じく勇士ヘテ人ウリヤ(23:39)の妻であった(3).
この誘惑は神の「赤信号」であったが,あえてダビデは突っ走り,彼女を召し入れて関係を結んでしまった(4).しばらくして,彼女の妊娠の報告がダビデに届いた(5)
ダビデは,その妊娠がウリヤたちの夫婦生活による通常の現象であるように見せかけようとたくらみ,ヨアブに命じてウリヤを戦場から呼び戻した(6).
そして,色々戦場の様子を聞いた後(7),〈家に帰って,あなたの足を洗いなさい〉(8)と勧める.戦って来た勇士をねぎらうような言葉であるが,裏には黒い計画が秘められていた.贈り物までがウリヤに与えられた(8).
ウリヤは異邦人(ヘテ人)であったが,主を礼拝する信者になっていたと思われる.その名の意味が「主は私の光」だからである.そのことも関係してか,ウリヤは職務に忠実であり,戦闘中に安逸を貪ることを潔しとせず,家に帰らずに,王宮の門の辺りに,ダビデの家来たちと共に一泊した(9)
事がうまく運ばなかったことを知ったダビデは,なぜ家に帰らないのかとウリヤにただしたところ,彼は,神の箱も民も将軍ヨアブも野営している最中に,自分ひとりだけがのうのうと家で楽しむわけにはいかないと,忠誠のかがみのような返答をするのであった(10‐11).
ダビデは,何とか彼を家に帰らせようと,酒に酔わせることまでしたが,忠実な部下は自分の思う通りには動いてくれなかった.この時のダビデは,いつもなら喜んで賛嘆する部下の忠誠を,迷惑に思ったことであろう
切羽詰ったダビデは非常手段に出る.
ウリヤ本人にヨアブへの手紙を持たせ,敵の手でウリヤが戦死するように彼を配属せよとヨアブに命じたのである(14‐15).
目的を遂げるためなら暗殺でも何でもやろうという人物ヨアブは,ダビデの命令通り,ウリヤを激戦の場に配置し,彼を戦死させるが,同時にダビデの家来たち何人かも倒れてしまった(16‐17).
報告に当って,城壁に近付きすぎた作戦のミスを王に指摘された時は,〈ヘテ人ウリヤも死にました〉(21)とさえ言えば王は怒りを解くはずだと,ヨアブは使いの者に入れ知恵した(18‐21).
ダビデは1つの弱味をヨアブに握られたわけであり,彼の罪は全軍の士気や忠誠にも悪影響を及ぼしている.
次回は、損なわれた主の御心(サムエル記下11:22‐27)についての註解です。
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