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仕事と社会のこれからを考えるリポート&アクションマガジン
「きゃりあ・ぷれす」vol. 197
2005・9・28(水)発行
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【特集企画】ヘロリ・ペロリ日記 その7
〜 重いものは軽く持つ、軽いものは重く持つ 〜
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ヘロリペロリ日記 その7
〜 重いものは軽く持つ、軽いものは重く持つ 〜
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「きゃりあ・ぷれす」で毎回紹介している身体感覚講座について「どんなこ
とをするの?」と聞かれると実はちょっと困ってしまう。立ったり座ったり、
身体の内部に意識を集中しています、と書くとなんだかあやしい。
じゃあ、講師の松田さんってどんな人?と聞かれれば、それなら答えられる
ような気がする。立ったり座ったり、身体の内面に意識を集中することの達
人です。・・・ってそれじゃあ答えになっていません。
そこで、身体感覚講座講師の松田さんが普段どんなことを考えているのかを
ファックスによる手紙のやり取りで読者の皆さんにお送りすることにしまし
た。タイトルは「ヘロリ・ペロリ日記」。不定期かつ内容もち密性を欠いて
いて、たまに矛盾もあるかも知れません。でもやり取りのあった「その時」
は間違いなくおおマジメなんです。矛盾をあらかじめ排除するよりは、その
まま出せるものを出していく方が面白いのではないかと思っています。「ヘ
ロリ・ペロリ」のタイトルにはそのような思いを込めています。
■ヘロリ・ペロリ日記 バックナンバー■
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■ヘロリ・ペロリ日記 その7■
【ヘロリ山崎より】
こんにちは〜。
さて、前回は松田さんへの質問で楽をさせていただきましたが、残念ながら
今回はそのようなお便りもないので、いつも通りに進めていきましょう。(笑)
身体感覚講座では時折、「氣の扱い方」というのを行ないます。
「氣」をイメージするのではなく、身体内のエネルギーとして認識・体験し、
その感覚を日常生活にどう活かしていくかという具体的な視点です。
今回はレポート形式でお送りします。
***
この日、準備運動は念入りに行なった。
物を持つときには腕や手、指を使うので、それらができるだけ柔軟であるこ
とがまず大事なことらしい。
そして、指先一本を動かすことが、全身の動きにまで繋がっていくようにエ
クササイズしていく。「氣の通りやすい身体」にするためだ。
テーマは、
---
重いものは軽く持つ
軽いものは重く持つ
---
例えば、重いものとして、水をたっぷりと入れたポット。
軽いものとしてお茶受けをそれぞれ用意する。
二つのものを順番に持ち上げてみる。
ポットを持ち上げるときは、それなりの重さを感じつつ、無意識に息を詰め
て、いかにも重そうに持ち上がった。
お茶受けは、落ちている木の葉を拾うように、さっと軽く持ち上がる。
だが、この動作はどちらも物を丁寧に扱ってはいない。人は自然に重たいも
のを持つときにこそ、無意識に使っている指があり、また、軽いものを持つ
ときにこそ使っている指がある。それが、人指し指だったり、中指、小指だ
ったりするらしい。
指を「使う」と言っても、その指だけで持ち上げるのではない。自分の意識
をその指に向けているのだ。あるいは無意識にその指に気持ちを集めて使っ
ている。だから見た目からはどの指を「使って」いるのかは分らない。
そんなときは、落ち着いた上品さみたいな雰囲気を感じとることができる。
茶道の世界でもこういうことがあるだろう。
軽いものを重く持つということは
大事に扱うということ。
重いものを軽く持とうとすることで出てくる感覚は優雅さ。
***
そんなことを実感しつつ、この日のクライマックスは、先ほどからの指を意
識して使った場合に生じる重さの感覚の変化を利用しての氣のせめぎ合い。
3人組で行なう。
1人が正座をして、両脇から2人が持ち上げる。通常なら、体重の重さ対筋
肉の力強さの勝負になるはずだ。
ところが、正座をする方が自分自身の指で「重み」を増長する指を意識し、
その感覚を身体全体に拡げていく。両脇から持ち上げる方が、「軽さ」を引
き出す指を使って意識する。
すなわち、正座をする1人が持ち上げられないようにと踏ん張り、両脇から
2人が持ち上げようとする。すると、2対1なのでやはり持ち上げられてし
まう。
そこで今度は、周りの人が正座をしている人と同じ「重み」の感覚を生み出
す指を意識して観戦する。
2人対1人が、
2人対5人となった。
すると、両脇の2人は今度は持ち上げることができなくなった。とても不思
議なことのように思うが、例えば身近な例を挙げると、サッカーのホームゲ
ームは負けない理由はひょっとしたらこういうことなのかもしれないと思っ
たりした。
氣の感覚というのは身近な所で我々と共にあるのだ。ライブ演奏が感動的な
のもそうだし、子供が「おいしい」というからお母さんの料理の腕は上達す
るのだ。
人間の持っている能力のうち、有効に使えている部分はほんの一部らしい。
制御できないほどのものが身体の中にあることを意識して暮らすのは、きっ
と自信に繋がると思う。
分らないものを恐れるよりは、分らないものとうまく折り合いながら、でき
ることをやる。
制御できない身体の一部で、がん細胞のことをふと思った。
身体の中で永遠に増殖を繰り返す細胞のことだが、世の中には、そういうが
んと、うまく折り合って余生を幸せに暮らしている施設があると聞いたこと
がある。生存に残された時間は限られているかもしれない。だが、あるテレ
ビ番組で垣間見た彼らの生活は、とても幸福そうだった。
最後に姿勢を整えて、座る。
心持ちは穏やかに、みんなそれぞれが
ひとりひとり自立して、立っていますように。
願いや確信に導かれますように。
そういうある意味神妙な気持ちになれるのがとても不思議で新鮮でしたよ。
以上体験レポートでした〜。
(いつかの次回に続く…)
松田さんが連載を書いている「月刊クーヨン」の発行元、
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