三島由紀夫の総合研究 |
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◎ 第三十八回「憂国忌」大盛況裡に終了しました !
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『三島由紀夫の総合研究』
(三島由紀夫研究会 メルマガ会報)
平成19(2007)年11月26日(月曜日)
通巻第197号
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三島由紀夫氏追悼 没後37周年(第38回追悼会)
ことしも「憂国忌」に1000名が参加し、三島氏の憂国思想をさぐった
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11月25日、池袋。
開演までに一時間のあいだには音楽、最後の演説などのBGMが流れた。
会は政治学者の藤井厳喜氏が総合司会を担当した。
トップバッターには「開会の辞」として、文藝評論家の富岡幸一郎氏が登壇した。
三島由紀夫、森田必勝両氏の霊に黙祷を捧げた後、第一部のシンポジウム「あれは楯の会事件ではなかったのか」に入った。
パネリストは堤堯氏(元文藝春秋編集長)、中村彰彦氏(直木賞作家)。司会は花田紀凱氏(WILL編集長)が務めた。
途中、司会者の突然の指名で、評論家の宮崎正弘氏も登壇し、年譜を振り返りながら、三島氏が楯の会の構想を抱いて、『論争ジャーナル』を中心に学生の入隊希望者の人選をすすめ、第一回入隊の20人になぜ森田が参加し、その後、森田主導がなされていく経過かを、克明に追求した。
とくに堤氏は文春入社後すぐに三島由紀夫担当となってオリンピックの取材に同行したときから交友がはじまり三島氏から「君も楯の会にはいってくれ」と誘われたり、「俺を殺す一人の男がいる」というので、森田必勝をアルバイト先にまで訪ね、車座になった飲んだはなし。
中村氏は森田の伝記評論『烈士と呼ばれる男』を書いた経緯を、取材者の立場から剔った。
現場にいた証言として、そのおりおりに遭遇してきた宮崎氏は、その一瞬の印象や雰囲気を、時系列の再現した。
このシンポジウムの記録は近く、小誌にも再録されるほか、来年発行のメルマガ合本にも収録予定。また雑誌『WILL』に紙上再録の計画がある。
ひきつづき第二部は三島氏が市ヶ谷台での最後の演説のなまなましい録音が流されたあと、檄文朗読(日本保守主義研究会)を漆原亮太、渡辺慧裕、福本哲の三人の学生が分担、記念講演に移った。
講演では「武士道の悲しみ 最後の特攻としての三島由紀夫」と題して、井尻千男氏(拓殖大学日本文化研究所所長)が一時間以上の熱弁を振るい、最後に「閉会の辞」を西尾幹二氏(評論家)がつとめた。
井尻千男氏の講演記録は12月22日発売の『月刊日本』で紙上再録される予定。
西尾氏の閉会の辞は「シンポジウムで、これまでまったく知らなかった三島―森田の関係と事件への伏線が時系列に論理的に語られ、こうした視点で考えたことがなかったので、全体の三島像を把握する上で参考になった。また井尻さんの講演は江藤淳、司馬遼太郎というふたつの「戦後」と三島の「伝統」との距離を比較されながらの熱弁で、とても感動的だった」と述べた。
会場ロビィでは森田必勝遺稿集『わが思想と行動』の稀少本、ワック出版のDVD(映画ミシマ)。村松英子さんの『三島由紀夫 追想の唄』、鼎書房の『三島由紀夫研究』(季刊)など新刊本数種類の頒布がおこなわれ、盛会に終了した。
散会後、希望者には会場に飾られた生花を分解して配布された。
詳しい経過報告は、後日小誌で。
◇
なお最後に司会の政治学者兼詩人である藤井厳喜氏が自作の詩(下段)を読み上げた。
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『正午だった』
作 藤井厳喜
正午だった
役人たちは書類に埋まり
財界人たちはカネ勘定に忙しく
政治家たちは泥沼であがいていた
正午だった
真昼の光を浴びた
一人の男がバルコニーで叫んだ
誰も耳を貸さなかった
戦には負けたが、
サムライの
誇りは捨てるなと叫んだ
集まった男たちは彼をあざ笑った
正午だった
ひとつの窓は閉じられた
男は切腹した
若い男が
彼の首を刎ね
自ら切腹した
正午だった
男の身体から溢れた血は
世界中の街角へ流れ出した
鮮血は止まらず
世界中の薔薇を染めた
世界中の窓は開かれ
世界中の鐘が鳴った
正午だった
日本刀は血にまみれていた
腐った魚たちはまだ眠っていた
正午だった
世界はミシマの不在によって
満たされた
正午だった
昭和四十五年十一月二十五日の
正午だった
その日の
午後一時は
永遠に
来なかった
◇
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(編集部から)小誌は「三島由紀夫研究会」(昭和四十六年創設)の会員に限定せず、三島研究の論文、エッセイを常時募集しております。
比較文学論(たとえば「吉本隆明と三島」とか)、作品論(たとえば『仮面の告白』に新解釈)、読後感、政治論、芸術論。まるで分野を問いません。三島先生自身が古典から前衛まで、映画からシャンソンまで万能の作家でしたから。
「憂国忌」や「公開講座」への希望講師、御感想も歓迎です。
皆さんからの御投稿を広くお待ちします。原則として実名。簡単な肩書きをつけて下さい。ただし三島文学批判も構いませんが誹謗中傷のたぐいの投稿は採用しません。ゲスト寄稿者コーナーも常設しております。
一部の原稿は年二回発行のメルマガ合本に掲載することがあります。
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メール yukokuki@hotmail.com
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